合成着色料とは?  日本で使える12種類を一覧で紹介

カラフルなキャンディのイメージ

Photo by Towfiqu barbhuiya

本記事では、合成着色料の定義や主な使用用途、日本で使用が認められている12種類を一覧で紹介。さらに天然着色料との違いや安全性、サステナビリティとの関連についても言及する。

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2026.02.25

合成着色料とは?

カラフルなキャンディが器に入っているイメージ

Photo by Joanna Kosinska on Unsplash

合成着色料の定義

合成着色料とは、化学的に合成された着色料であり、食品添加物として食品の色調を調整する目的で用いられる。日本においては、現在12種類の合成着色料が指定添加物として使用を認められている。

同様に食品の色合いをよくするために用いられるのが、天然着色料だ。合成着色料が、石油などを原料に化学的に合成されているのに対して、天然着色料は、植物や昆虫などから抽出される着色料である(※1)。

食品表示基準における合成着色料

食品表示基準では、着色料を使用する場合、用途名と物質名を併記することが義務付けられている。具体的には、「着色料(赤色2号)」のように表示する必要がある。2020年の食品表示基準の改正により、それまで使用されていた「合成着色料」という表記は削除され、現在は天然・合成の区別を問わず「着色料」として統一されている(※2)。

一方で、着色料の使用には制限も存在する。食品衛生法およびその使用基準に基づき、生鮮の食肉、鮮魚介類、野菜類などには原則として着色料を使用できない。これは、着色によって本来の色合いが変化すると、消費者が食品の鮮度や品質を適切に判断できなくなるおそれがあるためである。(※1)。

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合成着色料一覧表(名称・表示名・用途)

名称表示名主な用途
食用赤色2号赤色2号漬物、たらこ、飲料、ソーセージ、ジャム、菓子類
食用赤色3号赤色3号桜桃の缶詰、和洋菓子、飲料
食用赤色40号赤色40号ゼリー、清涼飲料水、菓子類
食用赤色102号赤色102号漬物、菓子類、清涼飲料水
食用赤色104号赤色104号ソーセージ、菓子類
食用赤色105号赤色105号かまぼこ、ソーセージ、菓子類
食用赤色106号赤色106号福神漬、菓子類
食用黄色4号黄色4号菓子類、漬物、カレー粉、レモンシロップ
食用黄色5号黄色5号菓子類、漬物、佃煮、オレンジジュースなど
食用緑色3号緑色3号菓子類、清涼飲料水
食用青色1号青色1号菓子類、清涼飲料水、シロップ
食用青色2号青色2号菓子類、清涼飲料水
※3※4

赤色系の合成着色料

赤と白の棒付きキャンディのイメージ

Photo by Rachel Kelli on Unsplash

赤色系の合成着色料は7種類あり、それぞれ異なる色調を持っている。

赤色2号は、鮮明な赤色を呈するアゾ系タール色素である。耐光性および耐熱性は比較的高く、漬物、たらこ、飲料、ソーセージ、ジャム、佃煮、キャンディ、菓子類など幅広い食品に使用される。一方で、酸化剤・還元剤に対しては安定性が低く、銅や鉄などの金属イオン存在下では退色しやすい。このため、金属容器入り食品やビタミンC含量の高い食品への使用には適さないとされる。(※5)。

赤色3号は、菓子類、漬物、かまぼこなどの一部食品に使用されている。米国FDA(食品医薬品局)は2025年に食品への使用を禁止する方針を発表したが、日本においては通常の使用量で摂取した場合、健康上の懸念は少ないとされ、引き続き使用が認められている(※6)。

黄色系の合成着色料

日本で使用が認められている黄色系の合成タール色素には、黄色4号と黄色5号がある。これらは食品衛生法に基づく使用基準に従い、清涼飲料水、菓子類、冷菓、漬物などの食品に使用が認められている。(※7)

青色系の合成着色料

カラフルなかき氷のイメージ

Photo by Yuika Takamura on Unsplash

日本で使用が認められている青色系の合成タール色素には、青色1号および青色2号がある。これらの着色料は食品衛生法に基づく使用基準に従い、菓子類、清涼飲料水、氷菓、シロップ類などの食品において使用が認められている。

緑色・複合系着色料

緑色3号は、日本で使用が認められている緑色系の合成タール色素である。食品衛生法に基づく使用基準に従い、菓子類や清涼飲料水などに使用が認められている。

合成着色料として使用できるタール色素の種類は限られているため、食品製造現場では複数の色素を組み合わせて使用し、目的とする色合い(色相や明度)を調整することが一般的である。これは、1種類の色素のみでは再現しにくい微妙な色合いを出すためである。

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合成着色料はどんな食品に使われている?

菓子・清涼飲料水

カラフルなグミのイメージ

Photo by Eddie Pipocas on Unsplash

合成着色料は、主に菓子類や清涼飲料水等の加工食品において用いられることが多い。食品に色を付与する理由としては、消費者の購買意欲や味の印象を高める効果が挙げられる。人は視覚を通じて食品の品質や味を予測する傾向があり、色調が魅力的であることは商品選択に影響を与える。色は味そのものではないが、視覚的な魅力を高める重要な要素であるとされる。

たとえば、キャンディ、ゼリー、グミ、アイスクリーム、かき氷シロップなどの菓子類では、赤色2号、赤色40号、黄色4号、黄色5号、青色1号などの合成着色料が使われることがある。また、清涼飲料水では、オレンジ色やピンク色、青色など、製品のイメージに合わせた色合いを表現する目的で着色料が使用される場合がある。

合成着色料が選択される理由として、少量で鮮やかな発色が得られること、光・熱・pH変化に対する安定性が比較的高いこと、そしてコスト面で天然色素よりも有利であることが挙げられる。これらの要因が、食品メーカーにおいて合成着色料の採用を促しているのだ。こうした使用は、各国の食品添加物基準や食品衛生法に基づく規定の範囲内で行われている(※8)。

加工食品・惣菜

ハムのイメージ

Photo by Сергей Орловский on Unsplash

加工食品や惣菜においても、合成着色料は広く活用されている。これらの食品は、調理、加熱および保存等の工程を経る過程で色味が変化しやすい。そのため、食品の外観(見た目)の品質を保つことを目的として、着色料が使用されることが多い。視覚的な色調は消費者の評価や購買行動に影響するため、色の維持は商品価値の重要な要素である。

たとえば、赤系の着色料がハム、ソーセージ、かまぼこ、練り製品等の肉・水産加工品において色調を際立たせる目的で使用される場合がある。また、黄色系の着色料はカレー粉や調味料入り惣菜等において、食欲を喚起する色合いを付与するために用いられることがある。

業務用食品・外食産業

合成着色料は、業務用食品や外食産業向けの製品においても幅広く使用されている。これらの食品では、見た目の鮮やかさおよび色調の均一性が求められることから、色を安定させる目的で着色料が利用される。たとえば、業務用冷凍食品や弁当、惣菜、レストラン向け加工食品では、赤色系や黄色系の着色料が使用され、食品の見栄えを整え、食欲を引き立てる役割を果たしている。

合成着色料が業務用食品および外食産業向けで採用される理由としては、以下の点が挙げられる。第一に、少量で鮮やかな色調が得られること、第二に、色の再現性が高く製品間のばらつきが少ないこと、第三に、天然色素に比べてコスト面で有利であることである。これらの特性により、安定した色調管理が重要となる大量生産や業務用製品において合成着色料が使用されている。

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合成着色料の安全性は大丈夫?

国の安全性評価(ADI)とは

食品添加物の安全性は、ADI(許容一日摂取量)という国際的に用いられる基準で評価されている。ADIとは、「人が一生涯にわたって毎日摂取し続けても、健康への悪影響がないと推定される1日当たりの摂取量」のこと。体重1kgあたりの量(mg/kg体重/日)で表される。

ADIは、動物実験で有害な影響が見られなかった最大量(無毒性量)を基に設定される。さらに、動物とヒトの種の違いを考慮して10分の1、個人差を考慮して10分の1を乗じ、合計で通常100分の1の安全係数をかけて算出される(※9)。

日本においては、食品安全委員会がまず科学的なリスク評価を実施し、その評価結果に基づいて消費者庁が食品ごとの使用量や使用基準を設定する。国際的には、FAO/WHO合同食品添加物専門家会議(JECFA)が評価を行っており、それが各国の基準設定に役立てられている。

「合成着色料は体に悪い?」といわれる理由

合成着色料が「体に悪い」といわれる理由には、歴史的な経緯がある。1960年代に、当時食品添加物として指定されていたタール色素について動物実験で発がん性が示されたことを受けて、使用が制限・削除された例がある。このような経緯が、合成着色料全般に対する懸念につながっていると考えられる(※10)。

現在日本で使用が認められている12種類のタール色素については、食品安全委員会や国際的な評価機関によって安全性が検証されており、適切な使用量であれば発がん性の懸念は少ないと判断されている(※11)。

子どもへの影響はある?

合成着色料は、現在の使用基準内であれば一般的な健康リスクは低いとされている。しかし、子どもの神経発達や行動面への影響については、研究で一定の関連が指摘されている。とくに、神経の発達段階にある子どもでは、行動や注意力に変化が見られたという研究結果が報告されたことがある(※12)。

ただし、すべての子どもに同様の影響が生じるわけではない。反応の現れ方には個人差が大きく、大多数の子どもでは目立つ影響は見られないという意見もある。また、多くの合成着色料を含む食品には糖分や加工成分、保存料も多く含まれているため、行動変化の原因を着色料だけに特定するのは難しいという指摘もある。このため、子どもの食事全体のバランスや個々の感受性を考慮することが重要だといえるだろう。

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使用が禁止・制限されている合成着色料

過去に使用されていたが禁止された例

日本では、歴史的に多数の合成着色料(タール色素)が食品添加物として指定されていた時期があるが、安全性上の懸念や科学的知見の変化に伴い使用指定が見直されてきた。

たとえば、日本において1960年代から1970年代にかけて、赤色1号・赤色103号・紫色1号など複数のタール系色素の指定が取り消された事例が確認されている(※13)。

海外では規制されている着色料との違い

合成着色料の規制は国や地域によって異なり、日本で使用が認められている着色料のなかにも、海外では禁止または制限されているものがある。

たとえばEUでは、赤色40号、赤色102号、黄色4号、黄色5号などを含む食品に対して、「子どもの活動や注意力に悪影響を及ぼす可能性がある」という警告表示が義務付けられている。

また、アメリカでは、赤色2号と赤色102号、赤色106号は発がん性やアレルギーを引き起こす可能性があるとして使用が禁止されている。2025年1月には米国FDA(食品医薬品局)が赤色3号の食品への使用禁止を発表している(※6)。

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天然着色料との違いと使い分け

合成着色料のメリット・デメリット

合成着色料のイメージ

Photo by engin akyurt on Unsplash

合成着色料にはいくつかのメリットが存在する。発色が鮮やかで少量で効果的に着色できることや、コストパフォーマンスに優れていること、色の再現性が高く製品ごとのばらつきが少ない点が挙げられる。さらに、光、熱、酸等の条件に対して比較的高い安定性を示すため、加工・調理・保存の各工程において色の変化を抑制しやすい。加えて、食品表示において物質名が明確に示されるため、消費者が識別しやすいという特徴もある。

一方で、デメリットもある。歴史的な経緯から「人工的」「体に悪い」というイメージが広く定着しており、これが消費者の信頼感を損なう要因となっている。また、一部の着色料については海外で規制されている例があり、消費者の健康志向の高まりにから敬遠される傾向がある。

天然着色料のメリット・課題

ビーツのイメージ

Photo by Melissa LeGette on Unsplash

天然着色料は、植物、昆虫その他の自然由来原料から抽出された色素だ。そのため、消費者に「天然」「自然」といったイメージとともに“身体によい“ものとして受け入れられることが多い点がメリットといえるだろう。また、天然着色料は121種類ほどと登録されている種類が多く、多様な選択肢が存在する。(※1)

課題として挙げられるのは、原料の産地や収穫時期によって色調にばらつきが生じやすいこと。そのほか、合成着色料に比べてコストが高い傾向があること、光や熱、pHの変化などで変色しやすいものがあることが指摘されている。また、原料栽培や抽出工程における環境負荷が無視できない場合もあり、単純に「天然だから環境負荷が低い」とは評価しにくい側面も存在する。

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サステナビリティ・SDGsの視点から見る着色料

食品ロス削減との関係

着色料は、食品ロス削減という観点からも重要な役割を果たしている。製品の見た目を長期間保つことができるため、、色が変わってしまったために廃棄される食品を減らすことができるのだ。とくに、加工食品や惣菜において、色の安定性が保たれることで、廃棄削減につながる側面がある。

一方で、着色によって食品の見た目だけが保たれ、実際の品質状態が消費者に正確に伝わらない可能性があるという懸念も指摘されている。このため、着色料の利用は単に色をよくするという目的だけでなく、品質評価や安全性に十分配慮した使い分けが重要である(※14)。

環境負荷と資源効率

合成着色料と天然着色料は、原料や製造プロセスが異なるため、それぞれが持つ環境負荷の性質も異なる。合成着色料は一般に石油由来原料から化学的に合成されるため、原料調達や製造過程でのエネルギー消費や温室効果ガス排出が懸念される。しかし、こうした合成色素は少量で高い発色性・安定性を示すため、使用量自体は少なく抑えられるという特性がある。

一方、天然着色料は植物や昆虫等の自然由来原料から抽出されるが、その栽培・収穫・抽出には大量の水や土地、エネルギーなどの資源が必要となる場合がある。このため、原料生産段階の環境負荷や、収穫時期・産地による生産性のばらつきなどが問題として議論されている。

このように、どちらが環境にやさしいかを単純に比較することは困難であり、原料調達方法、製造工程、輸送距離、使用量など複数の要素を総合的に評価して判断する必要がある。

今後の食品業界の動向

近年、食品業界では「クリーンラベル」の考え方が広がっている。クリーンラベルとは、消費者が原材料を理解しやすく、化学的な添加物を可能な限り減らした製品を目指す取り組みである。

この流れを受けて、合成着色料から天然着色料への切り替えが進んでいる。また、新しい代替着色技術の開発も進められており、植物由来の色素を安定化する技術や、微生物発酵による着色料の生産などが研究されている。

一方で、天然着色料への完全な切り替えには、いくつかの課題がある。コストが高いこと、色の安定性が合成着色料に比べて低いこと、原料の生産に伴う環境負荷などが挙げられる。そのため、今後の食品製造においては、合成着色料と天然着色料の特性を理解した上で、用途や製品ごとに適切に使い分けることが求められるだろう。

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食品表示で合成着色料を見分ける方法

原材料表示のチェックポイント

食品に合成着色料が使用されているかどうかは、原材料表示欄を確認することで判別できる。着色料は、用途名と物質名を併記して表示することが義務付けられているため、「着色料(赤色2号)」「着色料(黄色4号)」のように記載される。複数の着色料が使用されている場合は、「着色料(赤色2号、黄色4号)」のようにまとめて表示されることもある。

表示において「赤色○号」「黄色○号」「青色○号」「緑色○号」という表記があれば、それは合成着色料(タール色素)であることを示す。一方、「ベニバナ色素」「クチナシ色素」「カロテン」などと表記されている場合は、天然着色料である。

なお、2020年の食品表示基準改正により、「合成着色料」という表記は削除され、現在は「着色料」という表記に統一されている。そのため、表示だけでは合成か天然かを区別しにくいが、物質名を確認することで判別可能である(※15)。

無着色・着色料不使用の意味

食品に「無着色」「着色料不使用」と表示されている場合、その製品には着色料が使われていないことを意味する。

しかし、この表示には注意が必要である。2022年3月に消費者庁が策定した「食品添加物の不使用表示に関するガイドライン」によれば、単に「無添加」とだけ表示して、何を添加していないのか不明確な表現や、もともと使用が禁止されている添加物を「無添加」と表示することは禁止されている。また、「保存料不使用」と表示しながら、保存料以外の日持ち向上剤を使用している場合も、過度に無添加を強調する表現は禁止事項とされる。

消費者としては、「無着色」「着色料不使用」と表示された食品を選ぶ際には、着色料以外の添加物が使用されていないかどうかも含めて、原材料表示全体を確認することが重要である。

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合成着色料と上手に付き合うために

現在日本で使用を認められている合成着色料は、厳格な安全性評価のもとで管理されており、適切な使用量であれば健康への影響は少ないとされている。しかし、海外では規制されているものもあり、評価がわかれているのが現状だ。

大切なのは、正しい知識を持ち、自分や家族にとって最適な選択をすること。食品表示をよく確認し、必要に応じて「無着色」の製品を選ぶなど、合成着色料と上手に付き合っていくことが重要だ。

※掲載している情報は、2026年2月25日時点のものです。

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