Vol.8 日本の村とベルリンに共通する なんでも手づくり精神

手づくり歯磨き粉の材料
日本の小さな村がベルリンにもあった

ベルリン在住のイラストレーター・KiKiが、自身が育った西伊豆の日本の村とベルリンの暮らしの共通点をつづるコラム(毎月14日28日更新)。敏感肌に悩む彼女が出会ったあるサイトには、日用品のレシピが満載。ベルリンに共通する手づくり精神と、シンプルにつくれる歯磨き粉のレシピを紹介。

KiKi

イラストレーター/コラムニスト

西伊豆の小さな美しい村出身。京都造形芸術大学キャラクターデザイン学科卒業後、同大学マンガ学科研究室にて副手として3年間勤務。その後フリーランスに。2016年夏よりベルリンに移住。例えば、…

2021.02.14

ベルリンの人々のサステナブルな生活を支える「Smarticular」

smarticular

執筆者と読者でアイデアが育つポータルサイト

ベルリンには「Smarticular」という、とても便利なアイデアポータルサイトがある。このサイトが誕生したのは2014年。世界をより住みやすくするためのアイデアをみんなでシェアすることを目的としている。

投稿されているアイデアは記事として、健康やボディケア、家事、ガーデニングなどのカテゴリーに分けられる。必需品を手づくりするためのレシピや知識を扱っている記事が大半で、執筆をしているのはSmarticular運営チームと、会員登録をしている読者たちだ。

読者が記事にコメントすることもできる。「こうしたらもっとよかったよ」などの意見がさらに加わることでアイデアがどんどん成長していく様子も、見ていておもしろい。

サイトのアイデアがぎゅっと詰まった12冊

ポータルサイトの記事は、本にもまとめられている。現在出ているのは12冊で、サステナブルやベジタリアン・ヴィーガンをテーマにしたイベントのブースでよく見かける。

イベントでは必ず手に取っている人を見かけるし、会場の中心地に置かれていることも頻繁だ。「なんでも手づくり精神」を体現するようなアイデアたちは、ベルリンでとても重宝されているのだ。

どの本も、「購入せずに自分でつくることが健康につながり、お金の節約にもつながり、ハッピーになれる」がテーマ。

このテーマ自体は、ベルリンという街の性格そのもののようだ。似た者同士だからこそ、Smarticularとこの街との相性はいいのかもしれない。

歯磨き粉はココナッツオイルと重曹だけでつくれる!

重曹、ココナッツオイル、鍋、歯ブラシ、歯磨き粉の材料

わたし自身もこのサイトに掲載されているレシピを参考になにかをつくるのが大好きだ。どういう成分でプロダクトが成り立っているのかも知ることができるからだ。

最近一番気になったのが「歯磨き粉」。初めてこのレシピ(※)を見たときは、「歯磨き粉を自分でつくれるなんて!」と衝撃的だった。

必要なものは、以下の4つだけ!

・有機のココナッツオイル 大さじ4〜5
・重曹 大さじ2〜3
・鍋
・熱湯消毒した空き瓶

今回実際につくってみたのだが、工程もとてもシンプル。ココナッツオイルを湯煎し、液体になり始めたら重曹をかき混ぜる。たったこれだけで、歯磨き粉が完成してしまうのだ!

ちなみにココナッツオイルには、抗菌・抗ウイルス・抗真菌・抗寄生虫効果があり、重曹には歯を白くする効果があり虫歯の原因となる酸を中和できるそうだ。

ココナッツオイルがべたつくのではないかと少し心配したが、実際に使ってみるとそんな
ことはなかった。歯もしっかりとツルツルになる。ほのかにココナッツの香りがするが、爽快感はないのでミントのエッセンシャルオイルなどを追加してみるといいかもしれない。

(※)Zahncreme mit Kokosöl und Natron einfach selber machen(https://www.smarticular.net/zahnpasta-selbstgemacht-grundrezept/

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Smarticularとの付き合いはルームメイトへの相談が始まり
※掲載している情報は、2021年2月14日時点のものです。

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