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気候変動やプラスチック、ごみ問題……。子どもに環境問題のことを教えるのは「学校と家庭」と考えているママ・パパが大半であることがわかりました。でも実際には「どう伝えていいかわからない」といった迷いがあるよう。18歳以下の子どもをもつ子育て中のママ・パパに行った「子育てと環境問題についてのアンケート」結果から、ママ・パパと子どもへの教育についての実態に迫りました。
ELEMINIST Editor
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最初に、子どもが環境問題について学べる機会に何を求めるか聞いてみました。
97.9%の回答を集めたのが、「楽しく興味を持てる工夫がある」。また「日常生活と結びついた内容」や、「わかりやすい言葉や表現が使われている」「自分ごととして考えるきっかけになる」が続きました。楽しく身近な内容で、かつわかりやすいことがポイントと言えそうです。
次に、子どもに教えたい環境問題の具体的な内容について聞いてみると、次のような結果になりました。
7割以上の回答が集まったのは「食品ロス」「自然や生き物の大切さ」「ごみの分別・リサイクル」「サステナブルな買い物(エシカル消費)」。いずれも、毎日の暮らしのなかで身近な内容で、子どもにも教えやすい分野と言えるかもしれません。
では、誰が子どもに環境問題について教えるべきでしょうか? 環境問題の教育は誰が行うべきか聞いてみました。
もっとも多かったのが「家庭」と「学校」でした。学校での教育が必要と考えながらも、ほとんどの人が「家庭でも教えるべき」という意識を持っていることがうかがえました。
多くの方が環境問題のことを家庭で子どもに教えるべきと考える一方で、そこでの悩みや迷いはないでしょうか?
回答にはばらつきが見られましたが、共通して言えるのは、「伝え方がわからない」「自分がわからないことがある」「自分に教えられる自信がない」といった悩み。子どもに対して、環境のことを教えるべきだという思いはありながらも、とまどいの気持ちが生まれている方もいるようです。
さまざまなジレンマを抱えながらも、サステナブルやエシカルな暮らしを行っている方もいるもの。最後にそんな暮らしのアイデアについて聞いてみました。
「小さなコンポスト。生ごみが土に変わっていくのを子どもと観察でき、食品ロスについても考えるきっかけにもなる。我が子は植物も好きなので、土を再利用できることも嬉しい」(40歳/千葉県在住)
「自治体で段ボールコンポストを無料でもらい、意外と簡単にできました。生ごみが減るのでごみ袋がとにかく軽くなったこともとても嬉しかったです」(43歳/東京都在住)
「コンポストと、コンポストでできた堆肥で家庭菜園を始めました。子どもにもいい教育になるのでは?と思ったりしています」(31歳/千葉県在住)
「冬だけですが、コンポストをしています。ごみも減るし、できた堆肥で家庭菜園したり。子どもも野菜を育てて収穫することがとても楽しそうです」(44歳/東京都在住)
「みかんの皮と重曹を使って、子どもと一緒にみかん洗剤をつくり、油分の多い洗い物に使っている」(43歳/神奈川県在住)
「洗剤を自然に還るものにする。香害などはもってのほかで、それだけでも体にもやさしいです」(36歳/広島県在住)
「環境への負荷が少ない洗剤の使用」(41歳/神奈川県在住)
「家庭菜園など、子どもと一緒に自分の食べるものを育てていく」(39歳/東京都在住)
「我が家では自然栽培でお味噌仕込み、梅仕事などを子どもとしていますが、子どもはとても楽しそうにしています」(44歳/東京都在住)
「観葉植物には一緒に水やりをする。野菜は丸ごとを見せてから料理するようにしている」(41歳/東京都在住)
「洋服は古着を買う。おもちゃもなるべく中古で買っています」(33歳/東京都在住)
「食事のとき、ウェットティッシュを使うのがとても気になっていたので、小さい布巾をいくつも用意して、それを洗濯して使うことでごみが減りました)」(34歳/神奈川県在住)
「使わなくなった子ども服でお弁当袋やおむつポーチをつくったり、使わなくなったハンカチでリカちゃん人形の服を縫ってアップサイクルすること」(41歳/滋賀県在住)
「娘は小学1年生ですが、絵本を通じて、自然やエシカル、海外の生活などを一緒に知ったり感じたり考えたりする時間が好きです」(42歳/神奈川県在住)
今回のアンケートでは、「コンポストを実践している」という意見が多く集まりました。ごみが減る気持ちよさもあり、子どもと一緒にごみや環境について体験できることから、始めやすいのかもしれません。また、洗剤や食、リサイクルなど、できることから行っている方も多いよう。生活のなかで、子どもに環境のことを教えるヒントにできるかもしれませんね。
学校だけではなく、家庭でも「子どもに環境のことを教えていかなければならない」と考えている方が大半であることがわかった、今回の結果。その一方で、教え方がわからない、自分自身がわからない、といった迷いを感じている人も少なくないようです。ただ、忙しい日々の暮らしのなかで、できる工夫をしている方も。そんな方のアイデアを参考に、それぞれの家庭で心地いい暮らしを子どもと一緒に実践していってはいかがでしょうか。
調査期間:2025年7月18日~8月1日
調査対象:ELEMINIST Followers(ELEMINISTのコミュニティ)47名(18歳以下の子どもを持つ20代~40代の男女)
※原則として小数点以下第2位を四捨五入し表記しているため、合計が100%にならない場合があります。
「子育てママ・パパと環境問題に関するアンケート」第1弾もぜひご覧ください。
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