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いまや世界共通の目標であるSDGsと密接な関係を持つ、サステナブルとは。私たちを取り巻く衣食住すべてにおいて、持続可能な社会が望まれているなか、わたしたちにできるアクションとは何か。サステナブルの意味や注目される背景を再確認するとともに、世界が抱える課題を知り対策しよう。
ELEMINIST Editor
エレミニスト編集部
日本をはじめ、世界中から厳選された最新のサステナブルな情報をエレミニスト独自の目線からお届けします。エシカル&ミニマルな暮らしと消費、サステナブルな生き方をガイドします。
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「サステナブル」とは、英語の「sustain=持続する」と「able=できる」を組み合わせた言葉で、「持続可能な」という意味。また「サステナブル」(もしくは「サステナビリティ」)は、環境・社会・経済などの分野において、長期的に持続可能な社会を実現するための取り組みを指す。 例えば、エネルギーの使用量を減らし、再生可能エネルギーの利用を増やすことや、森林保全、地域貢献活動の推進などが挙げられる。
環境・社会・経済の3つの側面を大きな枠組みでとらえた概念がサステナブルである。一方、SDGs(Sustainable Development Goals=持続可能な開発目標)は、この3つの側面において具体的に17のゴールを設定し、総括的に解決しながら持続可能なよりよい未来を築くことをめざしている。 どちらも持続可能と訳されるため混同しやすいが、SDGsは、2030年というリミットが設けられた目標である。
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地球環境の悪化による異常気象や自然災害などの増加、国際紛争による貧困差別の問題など、世界ではさまざまな問題が深刻化している。 これ以上被害を拡大させないよう、サステナブルな社会を目指し立ち上がったのが、2000年「国連ミレニアムサミット」をもとにつくられた「ミレニアム開発目標(Millennium Development Goals、以下MDGs)」だ。
2015年を達成期限としたMDGsは、現在のSDGsと同様に、極度の貧困や飢餓の撲滅など8つの目標・21のターゲット・60の指標を掲げていた。SDGsが世界共通の目標であるのに対し、MDGsは主に開発途上国を対象とした目標に留まっていたため、先進国も含めた世界全体の目標としてアップデートされたのがSDGsである。
2015年の「国連持続可能な開発サミット」で採択された、SDGs。私たち人間と地球がともに持続可能な発展を遂げることができるよう、17の目標とさらに細かな設定の169のターゲットが掲げられている。
MDGsと比べ、SDGsの扱う範囲が広がった。また、MDGsは国連の専門家が中心となって設定されたのに対し、SDGsでは数多くの人がプロセスに参加し、協議を重ねたうえで設定されたことも大きな違い。世界中のすべての人々が協力して達成することが望まれている。
いま、地球温暖化による気候変動や海洋汚染、資源の枯渇や生物多様性の減少、森林破壊などの環境問題が深刻さを増している。これらは、人間活動による二酸化炭素の排出や、大量生産・大量消費による資源の浪費などが原因とされているのをご存じだろうか。今後も、人類が生きていくうえで直面する重要な課題であり、解決に向けた取り組みが求められている。
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環境問題に関する課題解決については、各分野でさまざまな取り組みが行われている。 たとえば産業の分野では、環境負荷の低い製品の開発やリサイクル技術の開発。農林水産業分野では、有機農業や無農薬栽培、水質汚染対策などが挙げられる。
私たちができるサステナブルな取り組みのなかで、意識したい「5つのR」がある。 Refuse(リフューズ:断る)、Reduce(リデュース:発生抑制)、Reuse(リユース:再使用)、Repair(リペア:修理)、Recycle(リサイクル:再生利用)だ。
海に流れ込んだプラスチックごみが生物に悪影響をおよぼしたり、焼却場から出るダイオキシンのような有害物質が周辺住民に健康被害を与えている。 人々が生活するうえで発生するごみが適切に処理されないことで、環境汚染や健康被害が拡大しているのだ。5Rを実践することで、ごみを減らし、環境への負荷を少なくすることが可能になる。
具体的なアクションとしては、プラスチック袋やプラスチックスプーンを断ること、ものの譲り合いやシェアを意識すること、修理しながら長く使うこと、サステナブルファッション・住宅を選んだり、サステナブルな企業や生産者に着目して買い物をすることなどだ。
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衣服を捨てることで生じる環境問題=衣服ロス・ファッションロス。日本では、年間約100万トンの衣服が廃棄され、そのうち約8割が焼却処分されている。 この問題に対して、リユースやリサイクル、レンタルサービスの利用などの取り組みが推奨され、古着の買取や販売を行う店舗や、古着を再利用した製品を販売する企業、一部の自治体では、古着回収の取り組みを行っているところもある(※1)。
ファッション業界においては、企業の社会的責任が強く求められるようになった。発展途上国では、低賃金なうえに安全対策も不十分な労働環境で働かざるを得ない多くの人々がいる。
労働環境改善の取り組み例としては、国際労働機関(ILO)が推進する「ディーセントワーク」が挙げられる。ディーセントワークとは、安全で健康的な労働環境、充実した社会保障、労働者の権利保護、適正な賃金、職業訓練などを含めた、人間らしい働き方を実現することを目指す取り組み。ILOは、ディーセント・ワークの実現に向けた国際的な枠組みを策定し、各国政府や企業に対して啓発活動や支援を行っている(※2)。
ファストファッションブランドのH&Mやファストリテイリングなど、企業側でもCSR(企業の社会的責任。Corporate Social Responsibility)の一環として、自社のサプライヤーとの契約に人権条項を盛り込むほか、労働環境問題にも取り組んでいる。
同時に消費者も、自分たちが購入する商品がどのようにつくられたものかを意識することが必要だ。たとえば、生産過程でのエネルギー削減やCO2排出削減に配慮した製品や、環境にやさしい素材を使用したサステナブル・エシカルな商品を選ぶこと、質の高いものを長く着ることなどが推奨される。オーガニックコットンや麻などの天然素材を使用した商品の購入、地元の工房でつくられたものを購入することなども、サステナブルな取り組みとして有効だ。
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生産から消費までの過程で、食品が廃棄されることを指す「食品ロス」(※3)。
食品ロスによって排出される温室効果ガスが地球温暖化を加速させることや、食品ロスによって生じる資源の無駄遣いが問題視されている。日本では、令和元年で年間約570万トンの食品が廃棄されており、そのうち事業系食品ロスは309万トン、約半分の261万トンは家庭から出るものだ(※4)。
農林水産省は、食品の持続可能性に対する国内外の関心が高まっていることを受け、食品ロス削減、地産地消・旬産旬消、有機農業の推進などを通じて、カーボンニュートラルやサーキュラーエコノミーの実現、生物多様性の保全などに貢献する取組を広げることを目的とした「サステナブルフード推進プラン」を策定した(※5)。
また、土壌や水質汚染、気候変動など環境に配慮してつくられた食材や、それらを使った食品、生産過程における労働者の人権や労働環境に配慮した食材、食品もサステナブルフードにあてはまる。
言葉だけでは、どんな行動をすればよいのかイメージしにくいだろう。環境省がサステナブルで健康な食生活の選択肢を紹介(※6)しているので、参考にしてほしい。
自動車やバス、トラックなどの排気ガス中に含まれる有害物質(CO2や窒素酸化物、粒子状物質など)が大気中に放出されることで発生する大気汚染の問題は、健康に悪影響を及ぼすだけでなく、地球温暖化や酸性雨などの環境問題にもつながっている。
交通量の多い道路や高速道路では、車両の走行音(騒音)も深刻な問題だ。騒音は、健康被害や睡眠障害などの問題を引き起こす。
対策については、自動車メーカーが排出ガス規制を厳格化することや、エコカー化(環境に負荷をかけないように設計された自動車)、公共交通機関の利用などが挙げられる。
公共交通機関の利用は、CO2排出量を削減することができるほか、一度に多くの人を運ぶことができるため、道路渋滞も減ると考えられている。
エネルギーについての対策としては、2021年10月22日に発表された「第6次エネルギー基本計画」がある。「気候変動への対応(おもに脱炭素化)」と「エネルギー需給構造の課題の解消」の2つに視点を置いて策定されたもので、2050年までにカーボンニュートラルを目指すことが掲げられている(※7)。
暮らしのなかで、たとえばエアコンや給湯器の設定温度を調整する、電気代の安い時間帯に洗濯や掃除をするなど、ひとりひとりの小さな努力が大きな効果を生む。
最後に、ELEMINIST SHOPのサステナブルな暮らしに役立つ商品を5つ紹介しよう。
aco wrap
ミツロウラップ
1,320円
※2022.08.15現在の価格です。
メイドインジャパンにこだわり、染めやコーティングなど、奄美大島紬の泥染めを行う「金井工芸」の天然染色を使用し、ひとつひとつ手作業でつくられたミツロウラップ。原料は、みつろうとフェアトレードのオーガニックコットン、USDA認証オーガニックホホバオイル。抗菌性や保存性にすぐれ、食品の鮮度を保つ。約半年くり返し使うことが可能で、最後には土に還るサステナブルなラップ。
MiYO Organic
オーガニック竹歯ブラシ - パッケージ無し
198円
※2022.08.16現在の価格です。
こちらの歯ブラシを以前使っていましたが、他のメーカーの歯ブラシを試してみたくなり、何種類か試しまた戻ってきました!ヘッドが薄いので奥歯も磨きやすいですし、グリップも細く持ちやすいです。 柔らかめのブラシはふわっとした感じで歯茎から血が出ることが無くなりました! オススメします。
紙封筒にそのまま入って送ってもらえます。コンパクトなので女性や子供でも使いやすです。ブラシはやわらかめで密度もそんなに高くはないので子供がガシガシ磨くと毛先が開きやすいかなと思います。 見た目が良くて洗面所がお洒落にみえます!
ふつうにしましたが柔らかいです。商品自体は簡潔でとてもいいのですが、ブラシの柔らかさは使ってみないとわからないので。 磨き方をソフトにして使ってみます!
本当にパッケージなしでそのまま届き、ゴミも出ず気持ちよく使わせていただいてます!デザインは、繊細なブラシ、細めの持ち手で、丁寧に磨こうという気になります。あとはブラシが植物由来になって、これに合うホルダーもセットであるとさらに良いなと思いました!
柄(え)の素材に循環型素材である竹を使用することで、プラスチックの使用を80%削減。包装紙は、竹端材を織り込んだ竹紙を採用。日本人の口腔サイズに合わせた小さめのヘッドも使いやすい。漂白剤・防カビ剤不使で、完全オーガニック製法(超音波と紫外線で殺菌消毒)。プラスチック問題の解決に貢献できるアイテム。
ELEMINIST
エレミニスト限定ストージョ カップ - 355ml
1,870円
※2023.01.23現在の価格です。
友人に誕生日ギフトで送りました。コーヒーが大好きな子なので毎日持ち歩いてくれています。コンパクトに畳めてバッグに入れて持ち歩けるので、とっても便利でオシャレなデザインも気に入ってくれました!自分用にも購入したいです。
再生利用されず使い捨てにされるカップは、ごみを増やし、コスパも悪い。コンパクトに折りたためて、何度でも使用できるシリコンカップなら、おしゃれでエコ。漏れ防止機能、食洗器可。パーツ類は取り外しできて、お手入れも簡単。FDA/LFGB認証/BPAフリー/鉛フリー。
Replayful Trash Bags
バイオマスプラスチック配合ごみ袋(10枚入り)
715円
※2023.06.05現在の価格です。
バイオマスプラスチック(サトウキビ由来ポリエチレン)を80%配合したごみ袋。石油由来のプラスチックに比べて環境負荷が低く、燃焼時にCO2を排出することがないため、地球温暖化対策にも貢献。使用後は燃えるごみとして処理できる。ごみ捨てに楽しさをという思いが込められた、ピンク色のデザインも印象的。
LFCコンポスト
LFCコンポストセット
5,401円
※2024.05.14現在の価格です。
コンポストを初めて2週間ちょっと経ちました!投入するのが野菜ばかりなので、ちょっと分解が遅い気もしていますが、米の研ぎ汁入れてみたりしてます。最近、あれ?入れたものがなくって分解してきたかも!?って感じて楽しくなってきたところです。 何より、生ごみがゴミ箱にほぼないのも気持ち良い! 3ヶ月経ったら熟成期間に入るということで、その間どうしよう、、、、これは2バック必要ですね。 でも本当におすすめです!
4月から始めて6月にはいっぱいになったので、今は発酵中です。使い始めて、まず生ごみが減りました。 野菜クズを入れる前にザルなどでなんとなく水気を乾燥させていましたが、 こちらも腐敗臭などはとくになく、三角コーナーに捨てていた頃のほうが臭っていました。 今、発酵中で生ごみが投入できなくなると、途端にゴミが増えたので、やっぱりコンポストは続けていきたいなと思っています。
やり始めて、1年ちょっと。初めは、生ゴミを減らしたいが、キッカケでした。生ゴミの処分の手間がとても減って、楽になりました。堆肥に出来上がりも、毎度、違って、育ててる感が面白いです。 さらに、ガーデニングに使うと、花の咲き具合がとても良く、嬉しい限りです。これからも続けて行きます。
最近、微生物が気になっていて、本を読んだりしているものの、なかなか日常生活で実感できる機会がないな〜と思っておりました。そんな中、こちらのセットは、お野菜を入れても入れても基材(最初に入っている一見普通の土に見える原料)が増えるどころか減っていくくらい分解が進んだり、日によってはほかほか湯気が出ていたりなど、眼には見えずとも、確かに微生物がそこにいる!という実感があってとても楽しいです。 一度、何日かかき混ぜられない時にダニが発生してしまったので、そこだけ要注意、あとはとっても楽しく取り組めています。満足度かなり高いです!
LFCコンポストを使い始めると本当に「生ごみ」が激減して、ごみ捨てが軽やかになります。今まで何を捨てていたんだろう、、、と落ち込むとともに、みんなで使ったら、どれだけ前進できるんだろう、、、!とわくわくしてきます。一人でも多くの方とこの感動を共有したいです。買ってよかった!
生ゴミの匂いに悩まされる事がなくなり、それだけでもありがたいのに堆肥まで出来ちゃう!ベランダで出来た堆肥使って家庭菜園してます。 コンポストの基材を定期購入しようか迷ってる。2回目はホームセンターで売ってる基材使ってるけど、ちゃんと同じように堆肥に出来るかまだ分からないから。
まだLFCコンポスト歴2ヶ月半で、初めての堆肥がもうすぐできあがるところです。LFCコンポストの良い点は、私はマンションに住んでいるのですが、マンションのベランダでもコンポストできる点です。
夜までに出た生ごみを朝までザルで乾かし、ベランダの植物の水やりと同時にコンポストに投入してます。早くも初期に入れた生ごみが分解されて減っている感覚はあります。不思議と匂いもなく、虫などの不快なものはまだありません。まだ3月なので夏は気温で違いがあるかは今後の検証です。これから堆肥ができた後に、何を育てようか気長に考えるのも楽しみです。
まず一番初めに気になるのは「虫」だと思いますが、今まで一度も発生したことがありません。虫は分解者なので強い味方ではあるけれど、どうしても無理〜〜〜という時はごみ袋で3日間密閉すればOK。 料理するときにキッチンにコンポスト用の野菜くずをザルに入れて水を切って乾燥させます。できるだけ細かく包丁で切っておくと分解が早いです。私はめんどくさがりなので混ぜ忘れる日が多いけど、それでもしっかりと分解されていくのをみると愛おしいです。 で、完全堆肥した土をどうしたらいいのか問題がありますが調べると自治体などでコンポストしている地域があったり私はurban tokyo farmingさんが堆肥の回収してくれるイベント企画してるときに持っていったりしてます。 年間1兆円の税金で生ごみ処理されていると思うと悲しい!いずれ全国に堆肥場ができることを願って生ごみをなくしていきましょう!
生ごみを堆肥化し、ごみ処理の環境負荷を軽減できるコンポスト。家庭菜園をしたい都市部の人たちが導入しやすい、小さくスタイリッシュな見た目なのがLFCコンポストだ。再生素材からできたバッグは、生ごみの分解を早め悪臭の発生を控える独自配合の基材。特注のファスナーで虫の侵入を防止。生ごみ削減やCO2排出を削減、簡単に堆肥をつくることができ、循環型の生活を始められる。
Photo by Priscilla Du Preez on unsplash
現在の世代が必要なニーズを満たすだけでなく、次の世代も資源や環境を損なわずに生活を続けられることが、サステナブルな社会だ。 世界規模の目標であるSDGsには、個人で取り組めるポジティブなアクションも含まれている。ひとりひとりがサステナブルを意識した暮らしや消費をはじめることで、大きな効果が期待できるからだ。将来の世代に対する責任を果たすためにも、いますぐできることから始めよう。
※1 環境省|サステナブルファッション これからのファッションを持続可能に
※2 国際労働機関(ILO)|ディーセントワーク
※3 農林水産省|食品ロスとは
※4 農林水産省|食品ロス量(令和元年度推計値)
※5 農林水産省|食品企業のためのサステナブル経営に関するガイダンス
※6 環境省|サステナブルで健康な食生活の提案
※7 経済産業省 資源エネルギー庁|エネルギー基本計画について
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