Photo by TUTTO
牛乳、生クリームなどの乳製品や卵を使用しないヴィーガンアイスクリーム。豆乳、ココナッツミルク、甘酒などを代用するなど、さまざまなヴィーガンアイスが誕生している。そこで、オンラインで買える通販のおすすめヴィーガンアイスから、東京・関西のヴィーガンアイスショップを紹介しよう。
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エレミニスト編集部
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近年、よく目にするようになってきたヴィーガンアイスクリームとは、そもそもどんなアイスクリームなのだろう?
「ヴィーガン」とは、菜食主義者のこと。ふだんの食事で、動物性の食品を避けて、植物性食品を食べている。また、食事以外でも、動物性のものや動物由来のものを避け、その主義や思想に沿ったライフスタイルを送っている人を指す。
アイスクリームの主な原料は、牛乳と乳製品。乳製品には、生クリーム、バターなどが含まれ、アイスクリームの風味やコクを出すために使われる。つまり、動物由来の食品を避けるヴィーガンにとって、一般的なアイスクリームは口にできない。そこで生まれたのが、ヴィーガンアイスクリームだ。牛乳や乳製品、卵も使用せず、別の素材を使用して、満足できるおいしいアイスクリームが生まれている。
イタリアンジェラートの専門店として知られる「マリオジェラテリア」では、2019年から乳製品と卵を使用しないジェラートの開発をスタート。ベースに使うのは無調整有機豆乳で、そこにノンアルコールの糀甘酒、大豆バターをプラスして、やさしい甘さとコクのあるジェラートに仕上がっている。バニラ、チョコレート、いちご、キャラメルなどのフレーバーを楽しめる。
「レアビアンコ」では、ソイミルク・アーモンドミルク・ココナッツミルクと、3種類の植物由来のミルクを使ったヴィーガンアイスクリームを展開。砂糖は使わず、メープルシュガーの甘みのみをベースにしている。濃厚でありながらもふわっとなめらかな食感を楽しめる。
「2foods」では、卵を使わないふわふわの"エバーエッグ”、鶏肉を使わない"エバーチキンナゲット”など、プラントベースのメニューを開発してきた。そのなかに、ヴィーガンアイスクリームもある。有機栽培の豆乳やココナッツ由来の油脂を使用。口のなかに入れたときの口溶けと関係のある空気の含有量を調整し、植物性とは思えないなめらかな食感を実現した。フレーバーは、バニラとチョコレートの2種類。
雑味のない名水で知られる福岡県糸島で、九州産大豆100%を使って豆腐づくりを行っているのが、糸島屋とうふだ。このアイスは、豆腐と豆乳を全体の60%以上配合。そのほかの原料も、水あめ、砂糖、黒ごまペーストなどと、とってもシンプル。豆腐と豆乳がベースのため、1個約100kcalと、従来のアイスクリームに比べてカロリー控えめなところも魅力。
「St.Palace」では、野菜料理研究家のカリスマ的存在であるカノウユミコ氏と、ホテルパティシエが共同で、植物性原料だけを使ったスイーツをつくっている。このクッキーサンドで挟むのは、豆乳、甘酒、メープルシロップなどを原料にしたジェラート。国産のディンケル小麦100%でできた少しかためのクッキーでサンドしている。
乳化剤、安定増粘剤、添加物は一切使用せずにつくった豆乳アイスクリーム。原料として使っているのは、成分無調整豆乳、有機ココナッツミルク、沖縄産黒糖、有機アガベシロップを加えた、有機カカオなど。冷凍しているときはシャーベット状になるが、常温になるとアイスがやわらかくなり、ソフトな食感を楽しめる。
ローカロリーなのにハイプロテイン。添加物を一切使わず、植物性原料100%のアイスクリームを展開しているのが、「ZEN icecream」だ。空気を抱き込むようにしながらつくることで、なめらかな食感に仕上げている。和三盆を使用した甘みがやさしい。
「Harlow ICE CREAM(ハーロウアイスクリーム)」は、神戸で生まれたアイスクリームショップ。2022年には渋谷区広尾に2店舗目となる東京店をオープンしている。上白糖は使わずにできるだけ植物由来のものを使用し、ヴィーガンフレーバーも揃えている。
乳製品、卵、小麦粉のほか、添加物を一切使用しないヴィーガン&グルテンフリーのスイーツを取りそろえる「premium SOW」。ヴィーガンアイスクリームは、ラム&レーズン、フルーツヨーグルト、キャラメルバニラなど、フレーバーも豊富。アイスクリームをクッキーでサンドしたヴィーガンアイスクッキーサンドや、ヴィーガンケーキなども人気。
「KIPPY’S COCO-CREAM」は、カリフォルニアのベニス発のヴィーガンアイスクリームショップ。USDA認証を受けたオーガニックのココナッツからできたココナッツクリームをベースに使用し、生はちみつやデーツで甘さをプラスしている。農薬や化学肥料を使わない原料を使うのがモットーで、カカオ、シナモンなどのスパイスもすべてオーガニックだ。
ヴィーガンスイーツを手がける「8ablish(エイタブリッシュ)」。卵、バター、ミルクなどの動物性食材に加え、精製された白砂糖は一切使用しない。さらに8割近くのスイーツは、小麦、大麦なども使用していないグルテンフリー。野菜や季節の果物も、農薬や化学肥料を使わず栽培されたものを厳選している。オンラインショップもあり。
ひよこ豆でつくった中東発祥のコロッケのような"ファラフェル”をピタパンでサンドした「ファラフェルサンド」スタンドとして知られる「Ballon」。有機栽培された豆乳や、メキシコ産有機栽培アガベパウダー、京都丹波産自然栽培甘酒などでつくられた、100%植物性のソフトクリームも人気。
「TUTTO」は、福岡発祥の人気ジェラートショップ「ViTO(ヴィト)」がプロデュースしたクラフトヴィーガンジェラートブランド。本場・イタリアの伝統的な製法、熟練のジェラートマイスターによる手づくりといった「ViTO」の魅力をそのままに、乳・卵・白砂糖のヴィーガンジェラートを提供している。
スキンケアブランド「SHIRO」がプロデュースするカフェ「SHIRO Cafe」では、コスメと同様に良質の素材を感じられるメニューが用意されている。サラダボウル、ヴィーガンカレーなどのメニューから、ヴィーガン&グルテンフリーのドーナツ、ヴィーガンパルフェ、スムージーなど、デザートメニューもいっぱい。体の中からきれいになりそう。
ナチュラル&オーガニックコスメのセレクトショップ「コスメキッチン」が手がけるレストラン「コスメキッチン・アダプテーション」。発酵食品や玄米菜食など日本の食文化を大切にしながら、ヴィーガン、グルテンフリーなどのメニューを取り揃えている。渋谷のほか、阪急梅田本店にも店舗がある。
日本最西端の島、与那国島でとれた良質のサンゴパウダーをはじめ、甜菜糖、甜菜含蜜糖、オーガニックのアガベイヌリンなどの素材を使ったジェラートを提供している「Premarché Gelateria(プレマルシェ・ジェラテリア)」。バラエティ豊かなフレーバーが揃い、ヴィーガンとは思えないほど。京都三条店のほか、東京・中目黒などにも店舗を展開している。
ミシュランレストランで働いていたというシェフが、ハワイのマウイ島に移住し、立ち上げたアイスクリームショップ「ココナッツグレン」。100%植物性のアイスクリームは、パパイヤ、アボカド、バナナなどハワイらしい作物からインスピレーションを得たものばかり。ココナッツミルクをベースにしたココナッツスムージーなども販売している。
「フィリピンから貧困をなくし、ココナッツで世界を変えたい」とはじまった「ココウェル」が、2022年に立ち上げたのが、フィリピンの田舎にあるよろず屋さんを意味する「sari sari store(サリサリストア)」。ココナッツミルクをベースに、動物性食材を一切排除したココナッツアイスを提供している。
ベルリンで修行してきたという主人が手がける京都のアイスクリーム店「Picaro eis(ピカロアイス)」。週替わりでフレーバーが変わるため、その味はまさに一期一会。ヴィーガンのメニューに出会えることも。
堺筋本町の駅からほどちかくにひっそりとたたずむ「Vegan Cafe Sister」。かわいらしい見た目のヴィーガンスイーツ専門店だ。手がけるメニューは小麦も使用していないため、グルテンフリー。アレルギーのある方も楽しめる店だ。
神戸のヴィーガンアイスクリームショップといえば「Harlow ICE CREAM(ハーロウアイスクリーム)」が有名。東京に2店舗目を出店して、その名を全国区にしてきている。植物由来のものを使用したアイスクリームをラインナップしている。
「コスメキッチン・アダプテーション」は、コスメのセレクトショップでおなじみの「コスメキッチン」が手がけるレストランだ。ヴィーガン、グルテンフリーなどのメニューを取り揃えている。
東京にも店舗を展開している「Premarché Gelateria(プレマルシェ・ジェラテリア)」は、京都三条にある店が本店。ミルクベースのジェラートには合成乳化剤が使われることが当たりまえだが、同店はこれを一掃。合成安定剤も使用しないジェラートをつくっている。繊細なテクスチャーが評判。
アイスクリーム以外にも、ヴィーガンスイーツを探している方は、これらの記事も参考にしてみては? ヴィーガンの方はもちろん、そうでない方も、満足できる一品がきっと見つかるはず。
健康のためにヴィーガンを選んでいる方、環境への負荷が高いことから動物性食品を控えている方などが増えている。ミルクや卵などを使わなくても、植物性の素材などを利用した、驚くほどおいしいヴィーガンスイーツが数多くある。気になった方は、まずヴィーガンアイスクリームを試してみるところから、始めてみては?
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