変化のうねりが押し寄せた2020年。はたして今年は、どんな変化や気づきが待っているのだろうか。世相を読み解くサステナブルなキーワードを25個ピックアップする企画。この記事では、「エネルギー」にまつわる2021年注目のキーワードを5つ紹介する。
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ソーラーシェアリングは農業と発電事業を両立させることだといわれている。2021年は大きく分けて2つの進展があるだろう。
まず、より多くの地域へとソーラーシェアリングが広がること。農地に支柱を立て上部にソーラーパネルを設置するのは、スペースの有効活用にもつながったり、EVを充電できるようになったりと新たなサービスも展開されている。導入のメリットが多くなっているのでこれまで以上に普及するだろう。
2つ目は都市部のソーラーシェアリングだ。定義上、下部は農地である必要があるが、屋上庭園などの上部に設置される可能性がある。ビルとしてもエネルギー消費量を考えなければいけないので、この施策が注目されるようになってくるはずだ。
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そもそもブルーエコノミーが意味するのは、海に関わるすべての経済活動であり、その範囲は非常に広い。2021年、世界的には波力発電や洋上風力発電などを中心とした話題がホットトピックスになるだろう。
EUは2050年までに温室効果ガスの排出を実質ゼロにすると宣言し、洋上風力発電の開発に力を入れている。陸よりも海上のほうが風が安定したり、景観問題が起きにくいためだ。
ブルーエコノミーはSDGsの目標の14にあたり、今後たくさんの国々が注力していくと考えられる。
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ZEBとは、Net Zero Energy Building(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)の略称でゼブと呼ぶ。なぜ「N」が入らないのかはわからない……。いずれにせよ、ZEBは消費するエネルギーの収支をゼロにした建物のことを表している。
エネルギーを使わないようにしつつ、再生可能エネルギーをつくる。主に2つのアプローチによって成り立っている。
ヨーロッパではすでにZEBを実現した建物は多くあり、これからも増えていくと予想されている。ノルウェー・オスロに拠点を置く建築設計事務所「Snøhetta(スノヘッタ)」は、消費電力以上に電力をつくる建物を設計し、完成させている。ZEBを目指すだけでは足りなくなる日も近いのかもしれない。
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いま、エネルギー消費量を削減するために開発が進んでいるのがスマートガラスだ。天候や紫外線量に反応する仕組みを採用しており、照明使用時間の減少を目的としている。
今後の需要増加が予想されており、価格も安くなるといわれている。となると、多くの建物に採用されエネルギー効率が高まっていくことになるだろう。
たとえば、「Gentex(ジェンテックス)」というメーカーは微力な電気を流すことで色を変えられるスマートガラスの開発に成功しており、ボーイングが機体に採用するともいわれている。
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日本社会においてカーシェアリングもEVも浸透してきたが、まだ両者が組み合わさったサービスは世界的にみても例が少ない。インフラを整備することに高いハードルがあるのだが、それも2021年では変わっていくだろう。
日本政府も2050年までに温室効果ガスの排出を実質ゼロにするカーボンニュートラルを目指す宣言をしている。それを実現する方法のひとつにEV化の促進があるので、今後も勢いは増していき、カーシェアリング市場にもその波が訪れるだろう。
ちなみに、いま神奈川県小田原市を中心に「eemo」というサービスがEVシェアリングを広めていて、たくさんの人が注目を寄せている。
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