変化のうねりが押し寄せた2020年。はたして今年は、どんな変化や気づきが待っているのだろうか。世相を読み解くサステナブルなキーワードを25個ピックアップする企画。この記事では、「ファッション」にまつわる2021年注目のキーワードを5つ紹介する。
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聞きなれない言葉かもしれないが、ソシオポリティカルファッションとは「社会政治学的なファッション」という意味だ。これは社会で起きていることや議論されている政治ニュースに意識を向けているブランドのことを表す。
消費者は社会や政治に対してもスタンスを明確にするブランドを好んで購入する傾向にある。たとえば、Black Lives Matter運動へのサポートを表明していたり、売り上げの一部を難民支援活動に寄付していたりするほど、そのブランドは支持を集めている可能性が高い。もちろん、動物愛護や自然保護活動も含む。
オランダ・アムステルダム発のストリートブランド「Patta」は、ウェブサイトでブラックカルチャーに敬意を込めたステートメントや取り組んでいるサステナビリティ施策などを、販売するコレクションと並列させて、ブランドのスタンスを明確にしている。
2021年はこうしたブランドが消費者から支持されるだろう。
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メルカリやフリルなどの登場により、日本のConsumer to Consumer(C2C)市場は拡大している。これはシェアリングエコノミーの一部といわれるが、今後はPeer to Peer(P2P)も注目されるだろう。
P2PはUberやAirbnbなどが代表例として挙げられ、頻繁に使わない資産を有効活用できたり、通常よりも格安でそれらを利用できたりするのが利点だ。レンタルサービスの注目が高まっていることから、ファッション業界にも同じようなP2Pプラットフォームを保有するビジネスが人気となり、たくさんの人が利用するようになるだろう。
たとえば、「Nuw」というサービスはクローゼットのなかにある洋服を貸し借りすることができるようになっている。不要になったドレスなどが価値となったり、レンタルが促進されたりと、エシカル・サステナブル観点でも評価が高い。
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レンタルサービスや古着の売買が注目されているが、それと同じくらい、持っている洋服をリペアして長く使うということがメインストリームになりつつある。また、不要になった洋服や切れ端を組み合わせることで、新たなモノとして生まれ変えさせる動きも盛んになっている。
トレンドに左右されて、洋服を捨てるのはもったいない──。ようやく日本でも大量生産・大量消費に対するカウンターカルチャーが目に留まるようになってきた。2021年も熱は冷めることなく、むしろ勢いが増していくだろう。
ちなみに、パタゴニアは「ReCrafted」というプロジェクトを展開しており、古着を使って新たな衣服を生み出している。
洋服を長く使いたいなら、自分のお気に入りのテイストでリペアをおこなってくれる修理屋さんを探してみてはどうだろう?
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昔から存在する考えではあるが、ごみの排出や在庫破棄の心配が限りなく低いことから、改めてエシカル・サステナブル観点で注目を集めているのが受注生産(MTO/Make to Order)だ。
受注生産を採用しているブランドほど、カスタマイズのハードルが低い傾向にあるが、自分の手元に届くまでに時間がかかってしまうのが難点といえるだろう。とはいえ、それは数年前までの話。スイス発のスニーカーブランド「on」は、各地域で必要最低数に達した場合のみ発想をすると明記している。
つまり、受注生産のスタイルも豊富になっているのだ。消費者としては嬉しいのではないだろうか。
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これまでに紹介した4つのキーワードと少し違う視点で注目したいのがウォッシュレス。洗濯に焦点を当てている考えだ。
というのも、私たちは洗濯をする必要がない洋服まで洗濯をしてしまっている。これは洗濯機メーカーなどの広告に起因するそうだが、より考慮しなければいけないのが、化学繊維の衣服を選択するたびにマイクロプラスチックが流出している点だ。
不必要な洗濯をするたびに水や電気の浪費という観点だけでなくマイクロプラスチックで地球を汚してしまっているのだ。
ドイツ生まれの「GUPPYFRIEND Washing Bag」は、流出してしまったマイクロプラスチックの多くをとらえることができるので、ぜひ購入を検討してみてほしい。
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