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健康や環境への意識が高まるなか、オーガニック食材を購入できるオーガニックスーパーが求められている。オーガニック食品を扱っている全国のオーガニックスーパーを、北海道から東北、東京、大阪、九州まで、地域別に紹介しよう。
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エレミニスト編集部
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「オーガニック」という言葉は英語の「Organic」に由来し、「有機体の」という意味を持っている。
現在、一般的に使用されるオーガニックの意味は、基本的に農薬や化学肥料を使わずにつくられた食品や商品を指している。あらゆる製品に用いられる言葉で、農業においては、土壌の生態系や自然の力を最大限に活用して作物を育てる農法がオーガニック農法と呼ばれている。
農業以外でも海産物や畜産物、繊維製品なさまざまなものにオーガニックの手法が取り入れられている。またオーガニック製法でつくられた原料を使用する化粧品などの日用品にも、オーガニックと名前がつけられることもある。これらの商品は化学物質や添加物を使用せず生産されることが特徴だ。
日本では有機JASマークで、オーガニックとして認定されるためには厳しい基準が設けられている。たとえば、農産物の場合、農地での農薬や化学肥料で2年以上使用していないことや、加工品なら、原材料や加工過程での化学物質や添加物の使用が禁止されている。畜産物の場合には、飼料にも同様の基準が適用される。(※1)
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オーガニック食品を選択する上で、通常の食品と比較して得られるメリットについて紹介しよう。
オーガニック農法では、基本的に化学農薬や化学肥料、除草剤などの体に悪影響を与える化学物質を使用せずに作物を栽培する。生産された食品に含まれる化学物質の残留が少なくなり、消費者は従来の食品よりも安全性に配慮した選択ができる。
さらに日本のオーガニック製品は厳格な基準をクリアして認証されているため、高い安全性が保証されている。またオーガニックな手法での食品の生産は、消費者のみならず、生産者や関連するサプライチェーンの健康を守ることにつながる。
オーガニック食品を選択することは、間接的に土壌や水資源、生態系に配慮した持続可能な社会につながっている。食品の生産過程における化学物質の使用を避けることで、土壌や水質の汚染を軽減し生物多様性が保全される。
また化学肥料の生産過程において、多くの温室効果ガスと肥料原料を消費している。そのため化学肥料の使用を削減することは、温室効果ガスの排出量や限られた資源の消費削減にもつながるのである。
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オーガニック食品には、価格が高くなりがちというデメリットがある。オーガニック農法では化学肥料や農薬を使用せずに作物を栽培するため、通常の食品よりも生産過程において多くのコストがかかる。
また化学肥料を使用しないことで生産量が減少し、需要に対して供給が追いつかないことも起こる。さらには認証を受けるための費用もかかるため、通常の農産物よりも割高になる傾向がある。
そのためオーガニック農法を取り入れる農家や生産者はまだ少なく、全体的な生産量が限られているため流通や入手経路も限られている。しかし近年は有機農法を取り入れる生産者も増え、大手スーパーマーケットなどでの取り扱いも増加しており、選択肢は徐々に増えている。
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現時点では入手経路の限られているオーガニック食品だが、自然な製法にこだわった食品を主に扱うオーガニックスーパーも各地に存在する。ここでは、地域別のおすすめオーガニックスーパーを紹介する。
イオンのプライベートブランド「トップバリュ」では、オーガニック&ナチュラルがコンセプトの「トップバリュ グリーンアイ」シリーズを展開している。イオンの農業法人であるイオンアグリ創造株式会社が運営する埼玉日高農場は、GLOBALG.A.P認証に加え、有機JAS認定も受けているサステナブルな農場だ。
自然食品スーパーの「ナチュラルハウス」では、オーガニックの野菜なども多く扱う。可能な限り遺伝子組み換えでない原料にこだわり、食品や化粧品にも独自の基準を設けている。
「マカリイズマーケット」は、北海道札幌市中央区にあるオーガニックスーパーだ。青果コーナーでは、スタッフが厳選して仕入れたフレッシュなオーガニック野菜や果物が豊富に取り揃えられている。さまざまな食材を扱っているが、とくにオーガニック食品や特別栽培の品物も充実しており、産地直送や全国発送も行っている。北海道産の野菜や果物は、贈り物としても人気があるため県外への発送にも最適だ。
「オーク・ナチュラルストア」は、仙台市青葉区に位置するオーガニックスーパーだ。店名のマクロビオティックや自然食品など、安心安全で栄養価の高い食材を扱っている。店名の「オーク」は英語で「楢の木」を意味し、どんぐりの木のことを指す。どんぐりの木の下にさまざまな動物が集まり森を豊かにしていくように、消費者が健康で幸せな暮らしを送ることをコンセプトとしており、体だけでなく心も健康になるようなサービスを提供している。
「ビオセボン」は、2008年にパリで創業したフランス発のオーガニックスーパーマーケットだ。フランス語でオーガニックを意味する「ビオ」と「おいしい」「いい」を表す「ボン」を組み合わせて名付けられている。2016年には日本初上陸1号店として麻布十番店をオープンし、現在は東京・神奈川に店舗展開している。安全安心な食品や日用品を提供することで健康な生活をサポートし、日本でもオーガニックの普及を図っている。
「こだわりや」は、安心・安全・健康をテーマに掲げ、有機野菜や国内産調味料、発酵食品、肌や環境にやさしい洗剤などを取り扱う老舗のオーガニックスーパーだ。通販サイトも充実しており、さまざまな事情でお店に行けない人も気軽に利用できる。化学的な農薬や肥料、合成添加物を極力排除した商品を提供し、オーガニックな暮らしを提案している。また、環境や次世代への貢献に着目した運営が行われている。
「フードアンドカンパニー」は、おいしい食材を選ぶことでよりいい社会をつくることを目指すオーガニックスーパーだ。個人商店のような温かみや個性を大切にしている。確かな品質の野菜や食材を厳選していることはもちろん、新しい食材やレシピの提案、コミュニティの形成など個性的な取り組みも行っており、ワークショップやイベントを定期的に開催している。
「旬楽膳」は、有機農産物をはじめとし、化学合成農薬・化学合成肥料を不使用の農産物を厳選しているオーガニックスーパーだ。エシカルな活動にも注力しており、オーガニックな食材を扱うことで環境保全と生産者への負担軽減を目指している。畜産物や海産物、その他日用品に関してもオーガニックな商材を扱っており、自社でも自然な食材を活かした商品開発を進めている。
無添加セレクトショップ「やわらぎや」は、長野市にある安心・安全な食品や雑貨を取り扱うオーガニックスーパーだ。オーガニック食品をはじめとした、地元で採れた有機野菜や無農薬野菜を扱っており、そのほかにも無添加調味料、天然酵母パンなど自然にこだわった食材を厳選して販売している。また体にやさしいお菓子を充実させており、幅広い人に健康的な食生活を提案している。
石川県金沢市にあるオーガニックスーパー「フラワーオブライフ」。地元生産者が扱う無農薬野菜をはじめとした自然派食品を扱っており、パンやお菓子などの食品、キッチン用洗剤などの日用品も充実している。添加物を使わない、安全でおいしい食材を通してよりよい未来の実現を目指している。
「キャロット」は1933年に開業した老舗のオーガニックスーパーだ。玄米食を提案しており、健康や安全に基づいた食品や日用品を幅広く扱っている。その日に入荷した新鮮な無農薬野菜をはじめとした豊富な食品に加えて、サステナブルな石けんや洗剤、インナーなども取り揃えており、地元の人々から長年愛されている。20時まで営業しており、仕事帰りにも利用しやすい。
「ビオラル」は地元大阪に本社をおく「ライフ」が手がけるオーガニックブランドのスーパーマーケットだ。地元のオーガニック食材にこだわって厳選された品揃えで、安心で高品質な野菜や肉、調味料や加工食品、さらにはペットフードに至るまで幅広く取り揃えている。一部の商品はライフの通販サイトでも購入可能だ。
自然食品の店「ひなたぼっこ」は、神戸市にあるマクロビオティック食品やオーガニック食品を中心に取り扱う自然食品スーパーだ。無農薬野菜や有機栽培にこだわった無添加食品、アレルギー対応のお菓子、環境と体にやさしい商品を厳選している。また併設されたカフェでは、オリジナルケーキを楽しみながら商品について相談することもでき、定期的に食材の使い方や料理の講習会も開催されている。
「マキイ」は無添加、オーガニックな国内産原料にこだわり、身体にやさしい商品を取り扱うオーガニックスーパーだ。産地直送の旬のおいしさを重視し、次世代の日本人が安心して食べられる本物の味を提供している。店内には無農薬や無添加の自然栽培野菜、国産の肉や魚、手作りのお惣菜や弁当、自家製パンやケーキ、無農薬の米など、健康に配慮した品々が並んでいる。
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農薬の使用によって土壌本来の機能が損なわれ、動植物や微生物、そして人間にも悪影響を及ぼしている。一度生態系が乱れると、自然のシステムを回復させるには長い年月が必要になる。
「ELEMINIST SHOP」は、土壌が多様性豊かな恵みを育んでくれる重要性を理解し、オーガニック製品の通販を通じてそのメッセージを広めている。オーガニック製品の購入は、温暖化を抑制し、より持続可能な未来を築くための一歩となるだろう。
環境と健康への意識が高まり、オーガニック商品を扱っているオーガニックスーパーが必要とされている。オーガニックスーパーでは、地産地消で生産者の顔が見える商品が多数販売されており、安心して食材を選ぶことができる。
オーガニックな食材を選ぶことで、自らの健康だけではなく自然環境の保護や生産者の健康にもつながる。持続可能な社会を実現する選択肢の一つとして、ぜひ検討してほしい。
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