【2025年最新】世界GDPランキング 日本は5位に後退、一人あたりGDPは38位

都市と人々

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GDPとは国内総生産を表し、各国の経済状況を示すひとつの指標だ。IMF(国際通貨基金)発表の2025年最新版「世界GDPランキング」の全順位を紹介。さらに、日本が前年の4位から5位へ後退した結果や、「一人あたりのGDPランキング」も見てみよう。

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2025.09.16

2025年最新 一人あたりのGDPランキング

次に一人あたりのGDPランキングの上位50か国を紹介する。一人あたりのGDPは、各国のGDPを人口で割った数値を表し、こちらも国の平均的な豊かさの指標になる。(※2)

順位国名単位(US$)
1位ルクセンブルク140,940
2位アイルランド108,919
3位スイス104,895
4位シンガポール92,932
5位アイスランド90,283
6位ノルウェー89,693
7位アメリカ89,105
8位マカオ76,314
9位デンマーク74,969
10位カタール71,652
11位オランダ70,479
12位オーストラリア64,547
13位サンマリノ59,603
14位オーストリア58,191
15位スウェーデン58,100
16位ベルギー57,772
17位イスラエル57,760
18位香港56,030
19位ドイツ55,911
20位イギリス54,949
21位フィンランド54,162
22位カナダ53,558
23位アラブ首長国連邦49,498
24位フランス46,792
25位ニュージーランド46,126
26位マルタ45,734
27位アンドラ45,263
28位キプロス41,131
29位イタリア41,091
30位プエルトリコ38,605
31位アルバ37,775
32位バハマ36,783
33位スペイン36,192
34位スロベニア35,332
35位ブルネイ34,969
36位韓国34,641
37位台湾34,426
38位日本33,955
39位チェコ33,039
40位エストニア32,760
41位ガイアナ32,326
42位リトアニア30,835
43位サウジアラビア30,098
44位ポルトガル30,002
45位クエート29,950
46位バーレーン28,857
47位スロバキア27,130
48位ポーランド26,805
49位バルバドス25,901
50位ギリシャ25,756

一人あたりのGDPランキング上位国の動向

1位はルクセンブルグ

一人あたりのGDPは、各国の国民一人あたりの本当の豊かさを表す指標とも言える。一人あたりのGDPが世界でもっとも高い国は、ルクセンブルグだ。2025年の結果は、14万940ドルとなり、過去30年以上にわたり、トップの水準を維持している。

ルクセンブルグの一人あたりのGDPが高い理由として、近隣諸国からルクセンブルグに労働に来る人の数が多いことがある。その場合、ルクセンブルグのGDPは増えるが、一人あたりのGDPを計算する際はルクセンブルグの人口から計算されるため、一人あたりのGDPは高くなる傾向にある。

2位はアイルランド(10万8,919ドル)、3位はスイス(10万4,895ドル)とつづいた。

日本経済が後退か?

2025年のランキングで、日本は世界5位、一人あたりのGDPでは38位だった。

2023年は3位、2024年は4位、2025年は5位へ

日本は、2023年のGDPランキングまでは、1位のアメリカ、2位の中国に次いで、3位の位置につけていた。だが、2024年のランキングでドイツに抜かれて4位へ、そして今回の2025年のランキングでは、インドに抜かれて5位になった。

一人あたりのGDPはG7のなかで最低水準

また一人あたりのGDPについて見てみると、主要各国と比べると日本の水準が低いことがわかるだろう。

7位アメリカ8万9,105ドル
19位ドイツ5万5,911ドル
20位イギリス5万4,949ドル
22位カナダ5万3,558ドル
24位フランス4万6,792ドル
29位イタリア4万1,091ドル
38位日本3万3,955ドル
G7平均6万4,768ドル
EU平均4万7,857ドル

生産性の低さが指摘される

円安のため、ドル換算されるときにGDPが目減りしていることもあるが、GDPランキングの結果から、日本経済の成長に鈍化がみられ、世界における日本の存在感が薄れつつあることがうかがえる。

その理由のひとつとして指摘されているのが、生産性の低下だ。高齢化による労働人口の減少、さらにAIやIT技術の導入の遅れによることもあるだろう。

実際、将来のGDPランキングについて、日本はトップ10以下になり、一人あたりのGDPの順位も下がることが予測されるケースが多い。

本当の豊かさを考えよう

かつては日本はGDPで世界3位となり経済大国と言われた。だが、人口減少をはじめ、さまざまな要因によって、経済の成長が鈍化傾向にある。それとともに、世界の主要国と比べると、GDPにも差が見えてくるようになってきた。

GDPは経済的な指標のひとつであり、GDPが高ければ国民は幸せであるかというと、必ずしもそうとは言えないかもしれない。だが、日本では貧困家庭が増えるなど、快適なくらしを送りにくい境遇の人も存在するのが事実だ。

出生率の低下も問題視され、日本経済の先行きは不安が大きいかもしれない。しかし、SDGsの「誰一人取り残さない」の理念のように、日本でも取り残されるような人が出ないような取り組みや対策、さらに私たちの意識変化がもっと必要になるのではないだろうか。

※掲載している情報は、2025年9月16日時点のものです。

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