持続可能な省エネ建築を推進する制度「BELS(ベルス)」とは?

白黒の建物

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BELS(ベルス)とは「建築物省エネルギー性能表示制度」の略称であり、建築物の省エネ性能を評価し、見える化する制度だ。この記事では日本で省エネ基準の適合義務化が進むなか、BELSが建築物の省エネ性能を明確に示すツールとして注目される理由について解説する。

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BELS(ベルス)とは

ソーラーパネルのある

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「BELS(建築物省エネルギー性能表示制度)」は、建築物の省エネルギー性能を客観的かつわかりやすく表示するための制度である。BELSは「Building-Housing Energy-efficiency Labeling System」の略称で、2013年に国土交通省が建築物の省エネ性能の評価に特化し、日本国内で初めて統一された評価の指標として制度化した。建築物の省エネルギー性能を「見える化」し、利用者や所有者が省エネルギー性能を意識して選択できる環境を整えることを目的としている。

具体的には、建築物の設計段階や既存建築物の性能を国の定める省エネ基準に基づいて評価し、星1~5のスコアで表示する。また2024年4⽉には建築物の省エネ性能表⽰制度の改正に伴い、第三者評価であるBELSの評価制度も新しくなった(※1)。

BELSが生まれた背景と目的

BELSが誕生した背景には、地球温暖化対策やエネルギー資源の有効利用に向けた国際的な課題がある。日本では、家庭やオフィスビルなど建築物のエネルギー消費が全体の約3割を占めており、省エネ対策が重要視されてきた。しかし建築物の省エネルギー性能は一般の消費者や企業にとって見えづらく、省エネに優れた建物を選択する基準が不足していた。この状況を改善するために、2013年に国土交通省がBELSを導入した。(※2)

制度の目的は、建築物の省エネ性能を「見える化」し、建築主や利用者にその情報を提供することである。これにより省エネ性能を基準にした建物選びを促進し、省エネルギー性能の向上を競争的に促す市場環境を整える狙いがある。また、BELSは建築物の価値向上や所有者の省エネ意識の向上にも寄与する。さらに第三者評価に基づく公平で信頼性の高い基準を提供することで、政策目標である建築物全体のエネルギー消費削減や、持続可能な社会の実現を後押しする役割を果たしている。(※3)

日本のエネルギー政策と省エネの重要性

日本のエネルギー政策は、安全性(Safety)を大前提として、エネルギーの安定供給(Energy Security)、経済効率性(Economic Efficiency)、環境適合性(Environment)の「S+3E」を基本理念としている(※4)。このなかで、地球温暖化対策や持続可能な社会の実現を目指した省エネルギー推進が重要な柱となっている。

とくに日本はエネルギー資源の多くを海外に依存しているため、効率的なエネルギー利用が国家レベルの課題である。建築物や家庭、工場、運輸などさまざまな分野でエネルギー消費が行われているが、なかでも建築物はエネルギー消費の約3割を占めている。そのため住宅やオフィス、商業施設などでの省エネルギー化が欠かせない。

またエネルギーの有効利用を促進することは、エネルギーコストの削減や温室効果ガス排出量の削減につながる。このような省エネの取り組みは、持続可能な経済成長や環境保全を両立するための鍵となっている。そのため国民全体で省エネへの意識を高め、具体的な行動を推進することが求められている。(※5)

省エネ基準を普及させるための「見える化」の必要性

省エネ基準を普及させるためには、その性能や効果を「見える化」することが不可欠である。「見える化」とは、目に見えない省エネルギー性能をわかりやすい指標や評価結果として可視化し、消費者や事業者がその価値を正しく理解し、選択できるようにする仕組みである。

この仕組みがなければ、一般の消費者が省エネ性能を比較したり選択の基準としたりすることは難しくなる。建築物の省エネ基準は、一次エネルギー消費量や断熱性能など専門的な指標で評価されるが、これを理解しやすい形で提示することが重要である。さらに、「見える化」は、市場の透明性を高める役割も果たす。第三者評価による公平な基準に基づく表示があることで、不当な広告や誇張表現を防ぎ、信頼性のある情報提供が可能となる。(※6)

ZEH(ゼロエネルギー住宅)普及への貢献

「ZEH(Net Zero Energy Houseネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)」とは、省エネルギー性能を高めつつ、太陽光発電などの再生可能エネルギーを活用して住宅の年間エネルギー消費量を概ねゼロにする住宅、すなわち家庭で使用するエネルギーを太陽光発電などですべてまかなえる住宅を指す。地球温暖化対策やエネルギー問題への対応として注目されており、日本政府もZEHの普及をエネルギー政策の重要な柱として位置づけている(※7)。

ZEHの普及には、技術開発の促進、経済的なインセンティブの提供、消費者への周知が重要である。この中で、BELSは重要な役割を果たしている。BELSの評価基準にはZEHが含まれており、ZEH基準を満たした住宅には「ZEHマーク」が付与される。これにより、省エネ性能の高い住宅を選択する際の指標となり、消費者がZEHの価値を認識しやすくなる。ZEHの普及は、家庭部門のエネルギー消費削減やCO2排出量削減に直結する。さらにエネルギー自給自足の実現により、エネルギーセキュリティ向上にも寄与する。このように、ZEHは持続可能な社会の実現に向けて重要な役割を果たしている。(※8)

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BELSの評価基準と仕組み

白い家

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BELSの評価基準は、国が定めた「建築物の省エネルギー基準」に基づいており、一次エネルギー消費量を指標としている。具体的には、建物の断熱性能、設備効率(空調、換気、照明、給湯)、エネルギーの利用効率などが評価対象である。これにより、住宅やオフィス、商業施設などさまざまな建築物の省エネ性能を客観的に判断できる。ここではBELSの評価基準や仕組み、評価方法について具体的な項目ごとに解説していく。

BEIの活用

BELSの評価において、BEI(Building Energy Index)が重要な指標として活用されている。BEIは、設計一次エネルギー消費量を基準一次エネルギー消費量で割った値を指す。これにより、設計された建築物が基準値に対してどの程度省エネルギー性能が優れているかを数値で示す。

例えばBEIが1.0の場合は基準値と同等、0.8の場合は基準値の80%のエネルギー消費量で運用可能な建物と評価される。この数値が小さいほど性能が優れていることを意味する。BELS評価では、このBEIを元に星1~5のランクが決定される。BEIの活用は性能の見える化を実現し、設計段階での省エネ性能向上を促進する。(※9)

星1つから星5つまでの評価ランク

BELSの評価は星1~5の5段階で示され、建築物の省エネ性能を直感的に理解できるようにしている。星1は基準値未満で省エネ性能が低いと評価され、星2以上は基準値を満たす建築物である。星3は基準値を10%以上上回る性能、星4は20%以上、星5は30%以上上回る性能を持つ建築物が該当する(※3)。

この星評価は、住宅、オフィスビル、商業施設などさまざまな建築物で適用され、省エネ性能が高いほど市場価値が向上する仕組みになっている。とくに星4や星5の建築物は補助金やローン優遇などの政策的な恩恵を受けられるケースが多く、環境性能を重視する設計が推進されている。

高評価を得るための条件

BELSで高評価(星4や星5)を得るには、以下の条件が重要である。

・高断熱・高気密の建築設計
断熱性能を強化し、外部からの熱流入を抑える設計を採用すること。

・高効率設備の導入
エネルギー効率の高い空調機器、照明、給湯器を使用すること。

・再生可能エネルギーの活用
太陽光発電や地熱利用など、建築物内でエネルギーを自給する仕組みを組み込むこと。

さらに設計段階から省エネ性能を最適化する計算やシミュレーションを行い、BEIを小さくすることが鍵となる。これにより基準値に対して大幅なエネルギー消費削減が実現し、高ランクの評価が得られる。(※10)

断熱性能

断熱性能が高い建物は、外気温の影響を受けにくく、室内環境を快適に保ちながら冷暖房に必要なエネルギーを大幅に削減できる。断熱性能は、建物全体の外皮(屋根、壁、床、窓など)の断熱性能を示す「UA値」や、建物全体でどれだけ日射熱を取得するかを示す「ηAC値」で表現される。

この性能はBELS評価においても重視されるポイントであり、高い省エネ性能の建築物には「家のマーク」に1から7までの数字が表示され、数字が大きいほど断熱性能が優れた建築物となる(※11)。断熱性能を高めると、エネルギー消費削減だけでなく住環境の快適性や長期的な建物価値の向上にもつながる。

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BELS認定のメリット

白と赤の木造住宅

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BELSの認定は、省エネ性能を可視化するだけでなく、建築物にさまざまなメリットをもたらす。省エネ性能を評価することで市場価値の向上や補助金対象となる可能性が高まるだけでなく、エコ意識を育むきっかけともなる。ここでは、BELS認定の取得による具体的な利点について解説する。

住宅の省エネ性能のアピール

BELS認定を取得することで、建築物の省エネ性能を客観的かつ視覚的にアピールできる。星1~5でランク付けされる評価結果は、第三者機関が審査した信頼性の高い情報として消費者や関係者に伝えられる。とくに星3以上の評価を受けた住宅は、省エネ性能が基準以上であることを証明でき、購入者や賃貸希望者への魅力が増す。

住宅購入時にエネルギー消費を重視する消費者が増えている現代では、BELS認定の有無が選択基準のひとつとなることも少なくない。省エネ性能を効果的に訴求することで、建築物の市場価値を高め競争力を持たせられる。(※12)

資産価値の向上

BELS認定を取得した建築物は省エネ性能が評価されているため、資産価値が向上する傾向がある。とくに長期的な視点で見ると、エネルギー消費を抑えられる建物は、運用コストの削減に寄与し、環境性能を求める市場のニーズに合致する。また省エネ基準を満たす住宅や建築物は、再販時にも高い評価を得やすく、投資としても魅力的である。評価が高い建築物は、エネルギー性能を重視する社会の中で優先的に選ばれる可能性が高まり、不動産市場における競争優位性を確保する要因となる。(※12)

補助金や減税の対象になる場合がある

BELS認定を取得することで、補助金や税制優遇措置を受けられる場合がある(※13)。例えば省エネ性能の高い住宅を新築や改修した際に提供される補助金制度や、住宅ローン減税の拡充といった優遇措置が挙げられる。さらに自治体によっては、特定の星評価(例:星4以上)を条件として追加の支援が受けられることもある。これらの経済的メリットを活用することで、建築費用の負担軽減や初期投資回収の促進が可能となる。BELS認定は、経済的な負担を軽減するための大きな助けとなる。

エコ意識の向上と持続可能性への貢献

BELS認定を受けた建築物は、省エネ性能が高いだけでなく持続可能な社会の構築に貢献している。この認定を取得する過程で、建築主や設計者のエコ意識が高まり、環境に配慮した設計や施工が促進される。また住む人々にとっても、エネルギー消費を抑える暮らしを意識するきっかけとなり、家庭内の光熱費削減や環境負荷低減につながる。持続可能性を重視する現代において、BELS認定の取得は社会的責任を果たす行動としても注目されるだろう。(※12)

建築物のブランド価値の向上

BELS認定を取得することで、建築物のブランドイメージが向上することにもつながる。とくに開発者や施工者にとって、BELSを取得した実績は企業の信頼性や技術力を示す証となり、新たなプロジェクトの受注や顧客の獲得につながる可能性がある。ブランド価値の向上は、事業継続性や競争力の確保にも寄与する。(※12)

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BELS認定を取得するための手続きと費用

虫眼鏡と建物

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BELSの認定を取得するには、所定の手続きを経て、必要な書類を提出し、評価を受ける必要がある。さらに申請には一定の費用がかかるため、事前の準備が重要である。ここでは、「認定機関への申請」「必要な書類」「費用の目安」といった認定取得のプロセスを詳しく解説する。

認定機関への申請

BELS認定を取得するには、国土交通大臣が登録した第三者認定機関に申請を行う。これらの認定機関は、設計段階や建築後の建物を基に省エネルギー性能を評価する。認定機関の選定は地域や建築物の種類によって異なるため、申請前に適切な機関を調べることが重要である。申請時には建築物の種類や規模によって評価プロセスが変わる場合もあるため、詳細な相談を行うことが推奨される。(※14)

必要な書類

BELS認定の申請には、以下の書類が必要になる(※15)

・BELSに係る評価申請書
・設計内容(現況)説明書
・申請添付図書(平面図、立面図、付近見取り図、配置図、仕様書等)
・一次エネルギー消費量及び外皮計算書
・BELSに係る評価物件 掲載承諾書
・その他必要な書類(外皮計算根拠資料、改修前のBEIに関する書類等)

これらの書類は正確に作成される必要があり、不備があると審査がスムーズに進まない場合がある。設計段階から適切なデータを準備し、必要に応じて専門家のサポートを受けたい。

費用の目安

BELSの認定を取得するためには、主に「審査費用」と「省エネ計算代行費用」の2種類の費用が必要だ。審査費用は、認定機関が建築物の省エネルギー性能を評価し、BELS認定を発行するために必要な手続きにかかる費用である。この費用は建築物の規模や複雑さによって異なり、小規模な住宅から大規模な非住宅建築物まで幅広く設定されている。具体的な金額は各認定機関が公開している料金表を確認する必要があるが、住宅の場合は数万円程度が一般的だ。

省エネ計算代行費用は、建築主や設計者が認定申請のために必要な一次エネルギー消費量の計算を専門業者に依頼する際にかかる費用である。省エネルギー計算は専門的な知識と専用のソフトウェアが必要なため、多くの場合、設計事務所や省エネ計算代行業者に外部委託される。こちらも建築物の規模や内容によって変動するが、一般的な住宅の場合は数万円から数十万円程度が見込まれる。

これらの費用は、建物の規模や種類、申請する機関によって大きく異なるため、正確な見積もりを取得するために複数の認定機関に問い合わせることが推奨される。(※16)

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BELSと他の省エネ評価制度の比較

省エネ評価制度は、建築物のエネルギー効率や環境性能を評価するために国内外で導入されている。BELSは日本特有の制度として、CASBEEやZEHといった国内基準、LEEDやBREEAMなどの国際基準と比較することで、その役割と特徴がより明確になる。ここでは、これらの制度との違いやBELSが持つ独自の強みについて解説する。

CASBEEやZEHとの違い

BELSとCASBEE(キャスビー)(※17)、ZEH(ゼッチ)は、いずれも建築物のエネルギー性能を評価するが、目的や評価範囲に違いがある。BELSは主に省エネルギー性能を「見える化」することに特化しており、星1~5の評価で建築物の一次エネルギー消費量を中心に判定する。一方、CASBEE(建築環境総合性能評価システム)は、省エネ性能に加え、室内環境や周辺環境への影響など、総合的な建築物の環境性能を評価する。またZEH(ゼロエネルギーハウス)は、省エネ基準を満たしつつ再生可能エネルギーを活用して年間のエネルギー収支をゼロにすることを目指す基準である。BELSはZEH仕様の住宅にも適用可能で、ZEHの実現度を星評価で示すツールとしても活用されている。

国際的な省エネ基準との比較

BELSと国際的な省エネ基準であるLEEDやBREEAM(※18)の違いは、評価対象や視点にある。BELSは日本の省エネ基準に基づき、建築物の一次エネルギー消費量を中心に評価するのに対し、LEED(アメリカ発)やBREEAM(イギリス発)は、エネルギー効率だけでなく、資源の持続可能性や建設プロセスの環境負荷といった広範な項目を評価する。

またLEEDやBREEAMは国際的に認知され、グローバルなプロジェクトでの評価基準として利用されることが多いのに対し、BELSは日本国内のエネルギー政策や基準に即しているため、日本市場向けの建物でとくに有用である。それぞれの制度は評価の深さや適用範囲に特徴があり、用途に応じた使い分けが求められる。

BELSが持つ独自性

BELSの独自性は、シンプルかつわかりやすい評価方法にある。星1~5のランクで建築物の省エネ性能を表すため、専門知識がなくてもエネルギー性能の良し悪しを一目で理解できるのが特徴である。またBELSは建築物の設計段階から運用段階まで対応し、省エネルギー基準適合住宅の普及を促進する役割を果たしている。

さらにBELSは、他の評価制度と連携しやすい点も特徴である。例えばZEH住宅や長期優良住宅などの認定要件にも対応し、省エネ性能の客観的な証明として利用できる。加えて、認定を取得することで補助金や税制優遇を受けられるケースがあり、経済的なメリットも提供する点が評価されている。(※12)

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BELSがもたらす未来と可能性

BELSは、建築物の省エネ性能を「見える化」することで、建築業界や社会全体に大きな影響を与えている。とくに省エネ技術の進化と普及促進において重要な役割を果たしている。BELSの普及により、断熱性能や設備効率の向上が加速し、ZEH(ゼロエネルギーハウス)のような先進的な省エネ住宅が増えている。この動きは、建物の運用エネルギーの削減に直結し、カーボンニュートラル実現の一翼を担っている。

さらにBELSは、持続可能な建築物のスタンダード化に寄与している。星1つから星5つまでの評価基準により、建築物のエネルギー性能を明確化し、設計者、建築主、消費者の間で共通認識を持つことが可能になる。この標準化は、省エネ性能が市場で評価される仕組みをつくり、環境に配慮した建築物の普及を促進する。またBELS認定を取得することで、補助金や税制優遇を受けられるため、建築主が積極的に省エネ性能の高い建物を選ぶ動機づけにもつながっている。

将来的には、BELSのさらなる普及と進化が期待される。カーボンニュートラル達成を目指す中で、BELSが国内の建築物の省エネ化の指標としての役割を果たし、新たな省エネ技術の導入を促進するだろう。また国際的な省エネ基準との連携が進むことで、BELS認定建築物が海外市場でも評価される可能性が高まる。BELSは、エネルギー効率の向上だけでなく、持続可能な社会実現への一助となる制度である。(※12)

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持続可能な社会の実現へのBELSの持つ意義

BELSは建築物の省エネルギー性能を評価・可視化する制度で、地球温暖化対策やエネルギー効率向上を目的に2013年に創設された。エネルギー消費量を評価し、星1~5でランク付けするわかりやすい仕組みが特徴で、これにより利用者は省エネ性能を基準に建築物を選択でき、市場の透明性が向上する。高評価を受けた建築物は市場価値が高まり、補助金や税制優遇の対象となるメリットもある。さらにBELSを通じてCO2削減やゼロエネルギー建築(ZEH)の普及が進み、持続可能な社会の実現に大きく寄与する。BELSは環境配慮型の建築を推進するうえで、これからも重要な基盤となっていくだろう。

※掲載している情報は、2025年1月31日時点のものです。

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