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11月6日から「COP27」が始まる。そもそも、COPとは何をする会議なのだろうか。気候変動やパリ協定との関連、さらに重要テーマや過去の課題点をわかりやすく解説する。
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COPは「Conference of the Parties」の略で、日本語では「国連気候変動枠組条約の締約国会議」と呼ばれる。
2022年は第27回目の会議であることから「COP27(コップ27)」と略される。COP27は、2022年11月6日から18日までエジプトのシャルム・エル・シェイクで開催される。
この会議は、国連気候変動枠組み条約に加盟する約200か国の代表が集まり、地球温暖化を防ぐ枠組みについて議論するものだ。
2015年にパリで開かれた「COP21」で、「世界の平均気温上昇を2030年までに産業革命以前に比べて、2℃より十分低く保ち、1.5℃に抑える」という目標が採択された。これは「パリ協定」としてよく知られるものだ。
だが、新型コロナウイルスのパンデミックやロシアのウクライナ侵攻、各種の災害などにより、その目標の到達には程遠い。そのため、今回のCOP27は、パリ協定の目標を達成できるかどうかのひとつの分岐点とも言える。
またCOP27では、初めて若者のためのブースが設置された。近年、10代、20代の環境活動家が増え、若い世代が気候変動へ声を上げていることもあり、ここで若者たちがディスカッションや政策提言を行う。
2021年にスコットランドのグラスゴーで開催されたCOP26では、「グラスゴー気候合意」が採択され幕を閉じた。これには、石炭火力発電を段階的に削減し、非効率的な化石燃料補助金を段階的に廃止する内容が盛り込まれた。
ただ、当初は石炭火力発電について「段階的に廃止する」という表現が用いられたが、インドと中国が反発。「段階的に削減する」と弱めた表現で決着した。また、先進国による途上国への資金支援の目標も達成できず、「妥協協定」などと言われた。
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2022年に開催されるCOP27における重要テーマを簡単に解説しよう。
2022年は例年に増して、熱波、洪水、山火事など、気候変動に起因する自然災害が相次いだ。気候変動の影響に適応し、気候変動の影響をもっとも受けやすい人々を保護する対応策が急務だ。
気候変動が原因とみられる自然災害は、温室効果ガスの排出量がはるかに少ない低〜中所得国に不平等な損害を与えている。この問題に対して国連は、発展途上国がすでに被った損失と損害の補償は、より裕福な国、先進国が支払うべきだと提案している。これまでのところ、正式に資金補償を約束したのはデンマークのみ。COP27では、他の国々も後を追って補償に応じる可能性がある。
パリ協定の目標は、世界の平均気温上昇を産業革命前のレベルよりも2℃未満に保つというもの。1.5℃に抑えるというのは、努力目標にすぎなかった。しかしCOP26で、1.5℃に抑えることが事実上の目標となった。
すべての国が温室効果ガス排出量について、誓約した削減量に達成できたとしても、現状ではこの1.5℃の目標達成に及ばないといわれる。新技術や再生可能エネルギー源の利用など、気候変動を緩和させるような取り組みを行う、より野心的なコミットメントが発表される可能性がある。
COP27で、日本は「化石賞」という不名誉な賞を受賞した。これは気候変動への取り組みが「後退している」と皮肉った賞のこと。日本は化石賞を3回連続で受賞する結果になった。化石賞の詳細と受賞の理由については、下記記事を参照してほしい。
およそ2週間にわたって開催されるCOP27。日々のニュースで、それらの動きを知ることができるが、SNSを利用してCOPについてチェックするのもいいだろう。わかりやすく、最新のCOP27の情報について紹介しているおすすめSNSは、こちらの記事で紹介している。
気候変動に対する各国の積極的な姿勢がみられなかったことから、失望の声が多かった2021年のCOP26。COP27では、妥協を許さず、世界が一丸となった取り組みの表明が期待される。
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