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最新の「世界幸福度ランキング」が発表された。このランキングは、各国の過去3年間の生活評価について行われた調査結果をもとにしたもので、世界各国の人々の幸福度が可視化されている。2025年のランキング結果と、日本や上位国の傾向を見てみよう。
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2025年ランキングの上位を占めたのは北欧諸国だ。1位のフィンランド、2位のデンマーク、3位のアイスランド、4位のスウェーデンの4か国は常連で、前年ランキングと変化はなかった。フィンランドについては、首位の座を8年連続で維持している。
フィンランドが幸福度ランキングで1位だったのは、午後4時または午後5時には仕事を終えて、家族や友人などととのプライベートな時間を使えることが大きく、さらに国の福祉面での支援制度が充実しており、教育も平等に受けられるといったことがあると言われている。
2025年のランキング結果を見てもわかるように、上位国は7点代や6点代のスコアに対して、下位国のスコアは3点代以下と大きな差がついている。1位と最下位のアフガニスタンについては6ポイント以上の開きがある。つまり、日々のくらしで幸せを感じている人がいる一方で、幸福を感じられない環境に置かれている人がいるということだ。
欧米諸国はランキングが上位であるが、アメリカは24位。2024年ランキングは23位で、幸福度ランキングが発行されて以来、最低の順位を記録した。ここ数年間の物価高や不安定な経済状況などの生活環境が、米国民の幸福度を下げている可能性がある。
米国が順位を下げるなか、順位を上げて上位に入ったのが、コスタリカ(2024年の12位から、2025年は6位)、メキシコ(2024年の25位から、2025年は10位)だ。コロンビアは2024年の78位から2025年は61位と大きく順位を上げた。
日本については2025年ランキングは55位で、2024年の51位から下がったこととなった。日本の直近のランキング結果は次のとおりだ。日本は健康寿命が世界的に高く、福祉や健康の面では満足度が高いが、単身者世帯が多く高齢者などの「孤食」が増え、社会的な孤立感が高まっていることや、政治への不信感が増したことなどが要因として指摘されている。
2025年 | 55位 |
---|---|
2024年 | 51位 |
2023年 | 47位 |
2022年 | 54位 |
2021年 | 56位 |
「しあわせ」を感じられる規準は人それぞれで違うだろう。この幸福度ランキングは、自分の人生について自身で評価してもらった結果をもとにしており、純粋な幸福度度合いを表した指標のひとつと言えるだろう。改めて、自分の境遇や生活を見つめ、また同時に世界の人々についても見つめるきっかけになるのではないだろうか。
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