Photo by Latitude CRAFT CHOCOLATE
おいしくて生産者の自立支援や環境への配慮にもつながるフェアトレードチョコレート。フェアトレードの仕組みやカカオ生産現場での問題を知ったうえで、おすすめのフェアトレードチョコレートやヴィーガンチョコレートを紹介する。またフェアトレード製品を選ぶメリットもあわせておさえたい。
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フェアトレードとは、発展途上国の原料・製品を適正価格で継続して購入することによって、働く人の賃金や労働環境を守り、よりよくしていくための貿易の仕組みを指す。フェアトレードによって目指すのは持続可能な取引のサイクルだ。「公平な貿易」の継続によって生産者を応援することは、原料や製品の品質の向上にもダイレクトにつながっている。
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フェアトレードのチョコレートについて調べるとき、チョコレートの原料であるカカオの生産現場について知る必要がある。
世界で生産されるカカオの約7割を占める西アフリカ地域では、農薬や森林伐採などによる環境破壊、児童労働といったさまざまな問題が起きている。とくに、児童労働においてはカカオの生産が盛んなコートジボワールとガーナだけでも156万人以上とされ、かなり深刻な状況だ。(※1)
カカオ豆の生産には多くの労働力が必要なうえに、西アフリカではカカオ農家のほとんどが家族単位の小規模農家である。そういった事情から、重要な労働力として子どもが労働を強いられているのだ。さらには、子どもの労働のおもな内容が、刃物を使った作業や重い荷物の運搬といった危険労働であることも問題視されている。
カカオ農家が抱える問題の根底にあるのは貧困であり、問題を解決するためには貧困の連鎖から抜け出すことが必要である。カカオの国際取引価格の見直しや児童労働の禁止、教育の徹底などが急務なのだ。しかし、問題解決のための課題が根深いうえに多岐にわたっており、進展が少ないのが現状だ。
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国際フェアトレード基準とは、国際フェアトレード認証の運営を行っている国際フェアトレードラベル機構(Fairtrade International)が定めた基準である。
製品が完成品となるまでには、原料生産、輸出入、製造などの複数の工程を経ているが、国際フェアトレード認証のためにはすべての工程において基準を遵守しているかがチェックされる。
基準においては「経済」「社会」「環境」の3つの原則が重要視されている。(※2)
経済的基準:フェアトレード最低価格の保証やフェアトレード・プレミアムの支払いといった賃金関連について
社会的基準:安全な労働環境などの労働面について
環境的基準:有機栽培の奨励や遺伝子組み換え品の禁止など環境について
国際フェアトレード基準は、世界の貿易において弱い立場におかれている生産者にとって、より公正で公平な取引を促進するために設けられていて、持続可能な社会の実現のために欠かせない。
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フェアトレードのチョコレートは、一般的なチョコレートと比べて価格がやや高いものが多い。これは、適正価格で買い取られたカカオを使ってつくられているからだ。
また、フェアトレードでは、地域の経済や社会の開発にあてるためのプレミアムが支払われ、生産者が暮らす地域の社会・経済発展のために使われる。フェアトレードチョコレートをつくるためのカカオには、生産者の地域支援のための資金が含まれているため、その分チョコレートの価格が上がるというわけだ。
また、カカオの生産側にも基準が設けられているため、生産者は労働条件や環境基準にのっとった方法でカカオをつくる。そうすることで、生産にかかる費用が高くなり、カカオの適正価格自体も高くなる傾向にあるのだ。さらに、ひとつひとつを丁寧につくっていることもあるだろう。
だが、これはチョコレートづくりに関わるすべての人が正当な対価を受け取れる、いわば本来のあるべき価格。そんなふうに発想を転換して、とらえてみてはどうだろう。
フェアトレードのチョコレートは、身近なお店やスーパーでも買うことができる。以下では、フェアトレードチョコレートを扱っている小売店やブランド、つくっているメーカーをあわせて5つ紹介する。見つけた際はぜひ手にとってみてほしい。
フェアトレード専門ブランド「ピープルツリー」のチョコレートには、中南米をはじめとした世界中の小規模農家が育てたカカオが使われている。カカオ豆に正当な対価を払うことはもちろん、農家と長期的なパートナー関係を結び、生産者の多くに30%〜50%の代金を前払い。農家の人の自立支援や各国に合わせた教育サポートを行っている。
チョコの包み紙についているポイントを集めて応募する「カカオポイント」では、集めたポイント数に応じてカカオ農家に寄付を行う。プロジェクトを通してつくる人と食べる人をつないでいる。
「お客さまを原点に平和を追求し、人間を尊重し、地域社会に貢献する」を基本理念に掲げる「イオン(AEON)」は、理念を具現化した取り組みとして、チョコレートを中心にフェアトレード商品を複数扱っている。
イオンでは、持続可能なカカオの調達のために「持続可能の裏づけ」の基準を設けている。「国際フェアトレード認証など、イオンが認めた第三者認証を取得した原料を使っている」、もしくは「社会課題に向けたプロジェクトをイオンが直接支援している」ことだ。
プライベートブランドで販売するカカオに関する原料すべてを持続可能性の裏づけがとれたものへと変換するという目標を定め、実現に向けて努めている。
「カルディコーヒーファーム」を運営している株式会社キャメル珈琲のテーマは、「地球にいいことしてる?」。自然や環境、人を大切にしながら、世界のおいしい食文化を提案している。
カルディコーヒーファームで販売されているフェアトレードチョコレートやコーヒーは、国際フェアトレード基準にのっとって取引されたもの。品質や味にもこだわって厳選したうえで取扱商品を決めているそうだ。
同店では、持続可能な農法や女性の自立支援のためのプロジェクトを複数展開。プロジェクトから生まれた商品の販売も行っている。おいしさをきっかけに商品の背景にも興味を持ってほしいと願うカルディらしい取り組みだ。
選りすぐりの食品を取りそろえる「成城石井」では、チョコレートについてもバイヤーが世界から集めて販売している。チョコレートだけでも数百種類という圧倒的な品揃えを誇る成城石井では、商社機能を活かしてバイヤーが海外へ足を運んで買い付けを行っている。
近年はフェアトレードチョコレートの取扱いも強化。「グリーンドリーム 有機フェアトレード」や「ステラ」など、フェアトレードに特化したブランドのものも積極的に扱っている。
Photo by 森永製菓
森永製菓では、2008年から「1チョコ for 1スマイル」という活動を行っている。商品の売り上げの一部を寄付し、ガーナやカメルーンなどの子どもたちの教育支援を行うという内容だ。
2014年には、日本のナショナルブランドメーカー初となる国際フェアトレード認証チョコレート「森永チョコレート<1チョコ for 1スマイル>」を発売。支援を続けてきた地域で生産されたカカオを使ってつくられた“いつもよりしあわせの溶けこんだチョコレート”である。取り組み15周年を迎え、2023年1月には「1チョコ for 1スマイル<ベイクドチョコ>」が発売された。
一口にフェアトレードチョコレートといっても、種類はさまざま。「どれを選んだらいいかわからない」という人もいるだろう。以下では、おすすめを12個を紹介する。フレーバーや原産国、認証、カカオ含有量もあわせてまとめているので、好みのチョコレートを探してほしい。
ウガンダ発のクラフトチョコレートブランド「ラティテュードクラフトチョコレート(Latitude CRAFT CHOCOLATE)」。同ブランドのチョコレートは、カカオの農園指導や発酵方法など、全工程のチェックを生産メーカーが一貫して行う「Farm to Barチョコレート」。ウガンダ西部で栽培されたカカオとコーヒーが調和したスペシャルフレーバーなど、個性豊かな風味や香りを楽しんで。各フレーバーに沿ったキュートなパッケージも魅力。
フレーバー | コーヒー |
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カカオの原産国 | ウガンダ |
認証 | Bコープ認証 |
カカオ含有量 | 70% |
フェアトレードの理念にもとづき運営されているイギリスのDivine(ディバイン)社は、株式の半分近くをカカオ農民が所有する有限会社。チョコレートにはガーナの生産者団体「クアパ・ココ」のカカオが使われている。驚くべきは、フェアトレードのプレミアムが地域の発展に使われているだけでなく、チョコレートから生まれた会社の利益も農家に直接還元されている点。農家はよりよいカカオづくりに専念でき、「Divine 85% DARK CHOCOLATE」をはじめ、上質なチョコレートが世界各国で販売されている。
フレーバー | ダーク |
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カカオの原産国 | ガーナ |
認証 | 国際フェアトレード認証 |
カカオ含有量 | 85% |
1976年創業のベルギーのショコラトリー「Galler(ガレー)」。1994年以来ずっとベルギー王室御用達に認定され、品質の高さから世界的に愛されている。ガレーで使われるカカオは100%フェアトレード。コートジボワールのイエヤッソ協同組合と提携し、カカオ農家の社会・経済生活の安定をサポートしている。ミニバーの詰め合わせでは、ガレーの特徴でもある香り高いチョコレートを個性的なフレーバーで12種類も堪能できる(季節限定)。
フレーバー | ダーク・プラリネ、カフェ・リエジョワ、ミルク・プラリネ、ミルク・ピエモンテなど |
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カカオの原産国 | コートジボワール |
認証 | 国際フェアトレード認証 |
1986年にフェアトレード事業をはじめた「第3世界ショップ」。同店のチョコレートの原点は「子どもたちに甘いものを食べさせてあげたい」という想い。健康にいい砂糖の開発からはじまり、カルシウムやミネラルが豊富で上品な甘さが特徴のオーガニックチョコレートに辿り着いた。乳化剤を使わずに、最大72時間をかけて練り合わせを行う独自のチョコレートづくりのためには、おいしさのための手間を惜しまない。原材料はフェアトレードで人にも地球にもやさしい栽培方法を採用している小規模農家から調達。原材料において海外の有機認証を取得しているのも特徴だ。
フレーバー | ミルク、ビター、エクストラ |
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カカオの原産国 | ドミニカ共和国、ペルー |
認証 | bio inspecta |
カカオ含有量 | ミルク38%、ビター55%、エクストラ71% |
1991年に世界で先駆けてフェアトレードチョコレートを製造した「ショコラ ステラ(Chocolat Stella)」。以来、同社は20年以上にわたって現地と直接やりとりして原料調達を行っている。シンプルな原料のみを使ってスイスの伝統的な製法でつくられる乳化剤不使用のチョコレートは、なめらかでゆっくりとした口どけが特徴。世界50カ国以上で愛され、販売されている。チョコレートはカカオのみならず、砂糖やフルーツもオーガニック。各種すべてのフレーバーが、有機JAS認証もしくはEU、アメリカ農務省、カナダのオーガニック認証を取得している。
フレーバー | ダークカカオ、ダークザクロ、ミルク、ダークオレンジ、ミルクヘーゼル |
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認証 | 国際フェアトレード認証 |
カカオ含有量 | ダークカカオ80%、ダークザクロ60%、ミルク37%、ダークオレンジ72%、ミルクヘーゼルナッツ34% |
1975年にドイツで創業し、40年以上にわたってフェアトレードの活動を続ける「ゲパ(GEPA)」。生産者をパートナーとする一貫した哲学のもと、フェアトレードの最低基準を大幅に超えた独自基準「fair+(フェアプラス)」を確立し、“質の高いフェアトレード”の実現を目指している。希少なカカオやオーガニック素材を使用してオリジナルレシピでつくられるチョコレートは、雑味がなくとろける味わいと評判だ。40gのミニシリーズは、個性豊かな本格チョコレートを手軽に楽しめる。
フレーバー | ダーク、ストロベリーホワイト、塩キャラメルミルク |
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認証 | fair+ ※独自のフェアトレードマーク |
カカオ含有量 | ダーク70%、ストロベリーホワイト32%、塩キャラメルミルク33% |
1998年設立のフランスのフェアトレードブランド「アルテルエコ(ALTER ECO)」。国際フェアトレード認証のほか、スイスのエコロジー団体による「Fair For Life認証」や有機JAS認証をはじめとする各国の有機認証を受け、人や環境への負荷をおさえる取り組みを行っている。「ノワール ペルー 85%」は、ペルー産の高品質なカカオを使用したハイカカオチョコレート。じっくりと練り上げる伝統製法で、黒糖のような豊かな香りとリッチなカカオ感を実現している。
フレーバー | ビター |
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カカオの原産国 | ペルー |
認証 | 国際フェアトレード認証、有機JAS、EUオーガニック、フランスオーガニック認証、Fair For Life認証 |
カカオ含有量 | 85% |
1895年にドイツで創業し、以来家族4代にわたってバラエティー豊かなチョコレートを製造している「ワインリッヒ(WEINRICHs)」。1996年にフェアトレードチョコレートの製造を開始し、2014年にはすべての製品においてUTZ認証(※レインフォレスト・アライアンス認証の一部)かフェアトレードの認証を受けたカカオを使用することへシフトした。同社のチョコレートづくりはカカオ農園を訪ねて仕入れるところからはじまる。原料はサステナブルなカカオをはじめとした厳選素材のみを使用。自社焙煎にこだわり、最新設備を駆使してチョコレートづくりを行っている。「ワインリッヒ ウイスキー チョコレート」はウイスキーの重厚な香りを楽しめる大人向けのミルクチョコレート。自分へのご褒美に選びたい。
フレーバー | ミルク(ウイスキーフィリング入り) |
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カカオの原産国 | ガーナ、エクアドル |
認証 | UTZ認証 |
「グリーン&ブラックス(GREEN&BLACK’S)」は、1991年に誕生したイギリス発の高級オーガニックチョコレートブランドだ。ブランド名のグリーンとブラックはそれぞれ「環境にやさしい」「カカオの含有量が多い」ことを示しており、コンセプトに沿ったチョコレートづくりを行っている。種類豊富なフレーバーが世界各国で販売されており、カカオの含有量が70%のオーガニックダークチョコレートは基本の味。カカオの風味をしっかり感じられて食べ応え十分だ。
フレーバー | ダーク |
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認証 | 国際フェアトレード認証 |
カカオ含有量 | 70% |
1946年にスペインで創立した老舗のチョコレートメーカー「チョコレートソール(Chocolate sole)」。乳化剤不使用、高カカオ、オーガニックにこだわって、カカオ豆の焙煎から製造までを自社工場で一貫して行っている。同社が大切にしている5つの基本のひとつに「フェアトレード」がある。世界で有数のオーガニック・フェアトレードカカオ豆の生産国であるドミニカ共和国のトリニタリオ種のカカオ豆を使用して、フルーティーさとカカオ感を持ち合わせたバランスのとれた味わいを実現している。「ダークチョコレート 73%」は天然甘味料アガベシロップを使用したハイカカオのダークチョコレートだ。カカオのリッチで濃厚な香りを存分に楽しめる。
フレーバー | ダーク |
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カカオの原産国 | ドミニカ共和国 |
認証 | 国際フェアトレード認証 |
カカオ含有量 | 73% |
有機製品のみを扱う「Alce Nero(アルチェネロ)」は、イタリアの農業者と養蜂家、南米の小規模農業者が参加する組合である。30年以上オーガニックを方針に掲げて活動を続け、有機農法や食物本来の特性を活かした製品づくりを行っている。アルチェネロのチョコレートは、スイスのチョコレートづくりを専門とするパートナー生産者によって製造されている。「有機ダークチョコレート」は、EUオーガニック認証を受けている。やさしいながらも、カカオの風味をしっかり感じられる味わいだ。
フレーバー | ダーク |
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カカオの原産国 | 中南米 |
認証 | 国際フェアトレード認証、EUオーガニック |
カカオ含有量 | 75% |
1982年にドイツで創業した「ルブス(Lubs)」は、添加物を使用せずにオーガニックフルーツやナッツにこだわって、体にやさしいお菓子をつくっている。生産者を継続的に支援するためにフェアトレードにも積極的に取り組んでいるメーカーだ。同社の有機フルーツバーは、素材の味を活かしたフレーバーが豊富。なかでも「チョコレートブラウニー」は、チョコレートの味わいを存分に楽しめる。有機デーツを主原料とした、ナッツの食感と濃厚なビターの風味を感じられる満足度の高い一品で、朝食やおやつとして重宝しそう。
フレーバー | チョコレートブラウニー |
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以下では、フェアトレードでありながら、動物性原料を使用していないヴィーガン対応のチョコレートを紹介する。
ドイツの老舗メーカー「エコフィニア社」がつくるハイクオリティチョコレート「アイチョコ(iChoc)」。創業120年以上の高い技術力と持続可能な社会を意識する企業姿勢から生み出されるチョコレートは世界各国で愛されている。カカオ農園での児童労働廃止プロジェクトにも長きにわたって取り組み、生産者にも環境にもやさしい方法でチョコレートづくりを行っている。アイチョコは動物性原料を使用せずにつくられた、ヴィーガンやベジタリアンにも対応。米飴を使用してじっくり練り上げることで、従来のミルクチョコレートのようなミルキーな味わいを実現している。持続可能な方法で採取された木部繊維からつくられた天然フィルムや箱など、環境に配慮した包装も特徴のひとつだ。
認証 | レインフォレスト・アライアンス認証 |
カカオ含有量 | 38% |
「Dardenne(ダーデン)」は、フランスで1897年創業し、オーガニックチョコレートだけをつくる数少ないメーカーだ。乳化剤、パーム油、白砂糖不使用で、砂糖の代わりにアガベパウダーやココナッツシュガーを使用するこだわりよう。フランスの歴史ある医薬品辞典「VIDAL」には、健康的なチョコレートとして同社のチョコレートが掲載されている。フェアトレードのペルー産カカオを使用し、カカオポリフェノールがたっぷりで、伝統製法により実現している高カカオチョコレートは、フレーバーや種類が豊富。ヴィーガン対応、有機JAS認定、グルテンフリーなど、ライフスタイルに合わせて選択できるのがうれしい。
認証 | 有機JAS |
カカオ含有量 | 100% |
創業100年以上の長い歴史を誇るドイツのチョコレートメーカー「ヴィヴァーニ(VIVANI)」。オーガニックチョコレートのパイオニアとして、素材は100%オーガニックのものを使用。カカオ豆は最高級のものにこだわって厳選している。創業以来守り続けてきた昔ながらの製法と高い技術でつくられるチョコレートは世界的に人気。ヴィーガンチョコレートメーカーとしての一面も持っている。カカオ含有量92%というハイカカオの「オーガニック エキストラダークチョコレート 92%」は、人工添加物を一切使用していない。低GI食品であるココナッツシュガーを用いてすっきりとした深い味わいと絶妙なほろ苦さを実現している。
フレーバー | ダーク |
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カカオの原産国 | パナマ |
認証 | JAS認証 |
カカオ含有量 | 92% |
ここまで多数のチョコレートを紹介してきたが、以下では上質なカカオを使用した商品を4つ紹介する。毎日のリフレッシュタイムやチョコレート好きの人への一味違う贈り物にぜひ。
スウェーデン発のオーツ麦に特化したブランド「オートリー(OATLY)」は、オーツ麦の魅力やおいしさを世界中に届けている。チョコレートフレーバーのオーツミルクは、親しみやすい味わいで、子どもから大人まで飲みやすい。そのまま飲むのはもちろん、シリアルにかけたり、お菓子づくりに活用したりと色んなシーンで活躍してくれるだろう。食品添加物不使用なのもうれしいポイント。
幸せな未来につながる食を提案するブランド「グッドネイチャーマーケット(GOOD NATURE MARKET)」のカカオを使用したクラフトコーラ。ファインカカオと呼ばれるコスタリカ産の上質なカカオを使用し、カルダモンやナツメグなどの9種のスパイスを調合してつくられている。カカオの栽培から発酵までを監修し、オリジナルカカオを使用した生コーラは、奥深くコクのある味わい。華やかなカカオのフレーバーも感じられる満足感のある一品だ。
「クリッパー(Clipper)」は、1984年に創設されたイギリスを代表する紅茶ブランド。厳選したオーガニック原料をフェアトレードで仕入れ、長年茶葉の生産者を支援する取り組みを行っている。そんな紅茶ブランドが手がけるチョコレートプロダクトが、溶かして飲むパウダー状の「シリアスリー ヴェルベッティ ホットチョコレート」だ。ホットミルクや熱湯と合わせるのはもちろん、コーヒーのアクセントとしても楽しめる。
イギリスの老舗チョコレートブランド「キャドバリー(Cadbury)」は、英国王室御用達企業としても知られ、イギリス国内で愛されている。キャドバリーの「ドリンキングチョコレート」は甘すぎず上品な味わい。ホットミルクに入れて、贅沢なひと時を味わって。
Photo by Etty Fidele on Unsplash
フェアトレードチョコレートを選ぶメリットは、つくる人、食べる人両方の幸せにつながることだろう。
フェアトレードチョコレートは、カカオ農園における深刻な問題のひとつである児童労働に苦しむ子どもたちを救う可能性を秘めている。フェアトレードでカカオが適正価格で買い取られ、プレミアムが支払われることが継続的に続いていくと、貧困の連鎖を断ち切ることができるかもしれない。
それによって安価な賃金で労働していた人々が救われ、地域の生活環境が整い、子どもが働きに出ることはなくなると期待できる。
さらに、フェアトレードチョコレートを選ぶことは環境への配慮でもある。フェアトレード基準には環境面の厳しい基準も含まれている。フェアトレードのカカオ生産において、環境被害を生み出すような農薬の使用や森林破壊はあり得ない。自然環境を守りながら持続可能な方法でつくられているのがフェアトレードチョコレートなのだ。
食べるとリラックスできて、幸せな気持ちになれるチョコレート。ただ、私たちがおいしく食べている背景で、児童労働や苦しい生活を強いられている人がいることを忘れないようにしたい。
フェアトレードのチョコレートは食べる人だけでなく、つくる人の幸せも考えた製品だ。本当の意味でチョコレートを楽しむためにも、これからは、フェアトレードのアイテムを選択してはいかがだろう。
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