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メリアム・ウェブスター辞典に、「グリーンウォッシュ」をはじめとする環境問題にまつわる単語が追加された。ほかにも「植物由来(プラントベース))や「オーツミルク」「サプライチェーン」が追加され、環境への関心の高まりが辞典に反映されている。
岡島真琴|Makoto Okajima
編集者・ライター・キュレーター
ドイツ在住。自分にも環境にも優しい暮らしを実践する友人たちの影響で、サステナブルとは何かを考え始める。編集者・ライター・キュレーターとして活動しつつ、リトルプレスSEA SONS PRE…
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1847年から続く、米国の権威あるメリアム・ウェブスター辞典。2022年9月に、新たに370語が追加され、そのなかには「グリーンウォッシュ」をはじめとする環境問題に焦点を当てた単語が数多くあった。
同辞典では、「グリーンウォッシュ(greenwash)」について「製品や政策、慣習などを実際よりも環境にやさしく、あるいは環境への負荷が少ないように見せる動詞」として定義されている。また、名詞としても使用可能と記述されている。
「グリーンウォッシュ」という言葉が初めて使われたのは1980年代後半のことだが、今回辞典に登録されたことは、この言葉が一般にも広く認知されつつあることを示している。
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今回、ほかにも植物性食品への関心の高まりを示す言葉が追加された。そのひとつが「植物由来(plant-based)」。「植物でつくられた、または植物に由来する」、「主にまたは完全に植物由来の食品(野菜、果物、ナッツ、油、豆など)から成る」と定義されている。
また「オーツミルク(Oat milk)」は、「挽いたオーツ麦と水からつくられた液体で、通常はカルシウムやビタミンなどで強化され、牛乳の代替として使われる」と説明されている。
2021年の調査によると、世界には約7900万人のヴィーガンがいるという。オーツミルクは、2019年から2020年にかけて売上が倍増。ヴィーガンにも非ヴィーガンにも絶大な人気を誇っている。このような社会背景から、今回の辞書への追加に至ったのだろう。
すでに一般的に使われている「サプライチェーン(Supply chain)」の単語も、今回初めて辞典に掲載。辞典では、「商品が生産され、流通するプロセスやビジネスなどの連鎖:商品の製造や配送に関わる企業、材料、システム」と定義されている。
これはファッション業界をはじめ、あらゆる業界で、環境にやさしく、透明性の高い持続可能なサプライチェーンを構築することがますます課題となっていることの表れでもあるだろう。
さらに「マイクログリッド(Microgrid)」も登録された。その定義は、「小さなグリッド、とくに、より大きなネットワークに接続することもできるが、独立して動作することもできる地域の電力網」とある。
メリアム・ウェブスター社の辞典は長年、言葉の成長や変化を記録し世界の移り変わりを捉えてきた。新しく辞典に追加される単語の条件として、「多くの人が同じように使っている単語があり、その単語が十分な期間にわたって使い続けられたとき」と、プレスリリースで述べられている。
言葉は常に、私たちの時代や社会とともに変化していく。新しく追加された環境問題にまつわる用語について見直すことで、私たちが取り組むべきことが改めて見えてくるかもしれない。
※参考
The Merriam-Webster dictionary welcomes 'greenwash'|GreenBiz
Merriam-Webster Adds ‘Plant-Based’ And ‘Oat Milk’ To The Dictionary|Plant Based News
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