【2020年】最新世界GDP(国内総生産)ランキング 日本は第3位、予測から見えた未来の姿

ノートパソコンに表示された統計データ

GDPとは「国内総生産」を指す。一定期間内に国内で生み出されたモノやサービスの付加価値の総額で、国の経済力を示す指標だ。この記事では、各国のGDPランキングと高い国の特徴、そしてさまざまな研究機関が発表している見通しをもとに、日本が持続的に成長していくためのヒントを紹介する。

ELEMINIST Editor

エレミニスト編集部

日本をはじめ、世界中から厳選された最新のサステナブルな情報をエレミニスト独自の目線からお届けします。エシカル&ミニマルな暮らしと消費、サステナブルな生き方をガイドします。

2021.05.18

GDPランキングとは

世界地図

Photo by Brett Zeck on Unsplash

gdpランキングからはさまざまな洞察を得られる

GDP(gross domestic product)とは、国内総生産のこと。一定期間内に国内で新たに生み出されたモノやサービスのことを指し、国の経済力を示す指標として用いられる。

GDPの値が前年の同じ時期や、前の期と比べてどのくらい変化したかを見ることで、国内の景気変動や経済成長を推定することができる。2020年に公表された2019年のデータによると、日本のGDPランキングは世界第3位となっている(※2)。

GDPには、日本企業が国外で生産した付加価値や日本人が海外で消費した金額が含まれていない一方で、訪日外国人による消費が含まれている点には注意が必要だ。近年は日本人の生み出した付加価値を把握するための指標として、GDPの代わりにGNI(国民総所得)という指標が使われるようになっている。

日本のGDPは内閣府が推計し、四半期ごとに速報値や改定値として発表している。

2020年最新の世界GDPランキング

順位国名単位(百万US$)
1  米国21,433,225
2中国14,731,806
3日本5,079,916
4ドイツ3,861,550
5インド2,868,930
6イギリス2,830,764
7フランス2,715,818
8イタリア2,001,466
9ブラジル1,839,077
10カナダ1,736,426
11ロシア1,702,496
12韓国1,646,739
13スペイン1,394,270
14オーストラリア1,387,085
15メキシコ1,258,206
16インドネシア1,120,141
17オランダ907,151
18サウジアラビア792,967
19トルコ760,940
20スイス704,825
21台湾610,692
22ポーランド592,401
23イラン583,698
24タイ543,564
25スウェーデン530,884
26ベルギー529,665
27ナイジェリア448,120
28オーストリア446,309
29アルゼンチン444,458
30アラブ首長国連邦421,142
31  ノルウェー403,336
32アイルランド398,469
33イスラエル394,652
34フィリピン376,795
35シンガポール372,066
36香港365,711
37マレーシア364,684
38南アフリカ351,354
39デンマーク347,031
40ベトナム329,537
41コロンビア323,561
42バングラデシュ302,525
43エジプト302,335
44チリ282,254
45パキスタン276,114
46フィンランド269,327
47チェコ250,681
48ルーマニア250,076
49ポルトガル237,714
50ペルー230,738
51イラク230,143
52ギリシャ209,875
53ニュージーランド205,217
54カザフスタン181,667
55カタール175,838
56アルジェリア169,267
57ハンガリー160,957
58ウクライナ154,694
59クウェート135,387
60モロッコ118,567
61  エクアドル107,436
62スロバキア105,434
63プエルトリコ103,262
64ケニア95,410
65エチオピア92,796
66アンゴラ89,417
67ドミニカ共和国89,032
68スリランカ83,996
69グアテマラ76,694
70オマーン76,332
71ルクセンブルク71,113
72ミャンマー68,641
73ブルガリア67,931
74ガーナ66,998
75パナマ66,801
76ベネズエラ63,960
77ベラルーシ63,085
78コスタリカ62,142
79タンザニア60,810
80クロアチア60,422
81コートジボワール58,581
82ウズベキスタン57,921
83ウルグアイ56,686
84リトアニア54,225
85マカオ53,859
86スロベニア53,748
87レバノン52,522
88セルビア51,409
89コンゴ民主共和国49,816
90アゼルバイジャン48,048
91  トルクメニスタン45,231
92ヨルダン44,566
93ボリビア41,193
94リビア39,832
95カメルーン38,863
96チュニジア38,797
97バーレーン38,574
98パラグアイ37,433
99ウガンダ36,484
100ラトビア34,121
101スーダン33,359
102エストニア31,475
103ネパール30,690
104エルサルバドル27,023
105カンボジア26,728
106ホンジュラス24,921
107パプアニューギニア24,809
108キプロス24,568
109アイスランド24,224
110ザンビア24,156
111トリニダード・トバゴ24,100
112セネガル23,579
113イエメン22,568
114ボスニア・ヘルツェゴビナ19,856
115ラオス19,059
116アフガニスタン18,876
117ジンバブエ18,699
118ボツワナ18,474
119ジョージア(グルジア)17,743
120マリ17,324
121パレスチナ17,051
122ガボン16,875
123ジャマイカ15,884
124ブルキナファソ15,746
125アルバニア15,276
126モザンビーク15,195
127マルタ14,991
128ベナン14,392
129マダガスカル14,124
130モーリシャス14,048
131モンゴル13,853
132ギニア13,797
133アルメニア13,673
134バハマ13,579
135ブルネイ13,470
136ニジェール12,912
137北マケドニア12,698
138コンゴ共和国12,542
139ニカラグア12,535
140ナミビア12,473
141モルドバ11,956
142赤道ギニア11,819
143チャド10,934
144ルワンダ10,123
145ハイチ8,705
146キルギス8,455
147タジキスタン8,117
148コソボ7,972
149マラウイ7,663
150モーリタニア7,600
151  モルディブ5,764
152 モンテネグロ5,495
153トーゴ5,459
154フィジー5,407
155バルバドス5,209
156ガイアナ5,174
157ソマリア4,942
158南スーダン4,934
159エスワティニ4,587
160シエラレオネ4,213
161スリナム3,697
162ジブチ3,346
163リベリア3,176
164ブルンジ3,111
165アルバ2,888
166ブータン2,500
167レソト2,428
168中央アフリカ2,277
169セントルシア2,122
170エリトリア1,982
170カーボヴェルデ1,982
172ベリーズ1,837
173ガンビア1,818
174アンティグア・バーブーダ1,662
175セーシェル1,651
176東ティモール1,620
177サンマリノ1,602
178ソロモン諸島1,598
179ギニアビサウ1,440
180グレナダ1,218
181  コモロ1,190
182セントクリストファー・ネイビス1,066
183バヌアツ933
184サモア851
185セントビンセント・グレナディーン824
186ドミニカ588
187トンガ517
188サントメ・プリンシペ422
189ミクロネシア連邦414
190パラオ280
191マーシャル諸島237
192キリバス195
193ナウル119
194ツバル47

GDP世界第3位のランキングから見る日本

地上から見上げた高層ビル群

Photo by Floriane Vita on Unsplash

GDPは、人口が多い国が高くなる傾向にある。日本の人口ランキングは世界第10位だ。日本の人口は約1億3,000万人だが、世界的に見ると人口が1億人以上の国は少数である。

そのためGDPを見るときは、国全体の総額であるGDPではなく一人あたりのGDPに注目することが欠かせない。一人あたりのGDPが高いほど多くの経済活動を行うと推定できるからだ。また国民の裕福度は一人あたりのGDPの値が、その国に住む人々の実像に近いと言われている。

2019年の日本の一人あたりのGDPは33位だ。超少子高齢化が進む日本では、労働人口の減少が予想されている。15歳〜64歳の人口が減る一方で65歳以上の人口は増えるため、一人あたりGDPは将来停滞すると見られる。

これまで日本は自動車や電化製品などの輸出で貿易黒字を達成してきた。ところが近年、日本の経常黒字を支えているのは投資だと指摘されている。投資収益とは、文字とおり投資による収益や、配当、利息などによって得られる金融収支を指す。

一人あたりGDPの多い国の上位には、モナコやリヒテンシュタイン、ルクセンブルク、スイスなど比較的人口の少ない国がランクインしている様子がわかる。また金融業が盛んで税制上の優遇措置があったり、女性の社会進出が進んでいたりするという特徴がある。

日本の一人あたりのGDPが伸び悩む原因には、バブル崩壊後長い間賃金が上昇していないことや生産性の低さ、安い賃金で働く高齢者、中小企業の多さなどが挙げられている。将来一人あたりのGDPを高めるには、生産性を向上させていく必要があるだろう。女性が活躍できる社会について、本質的な議論もしていく必要もある。

あわせて法人税を引き下げ海外企業の投資を集めたり、金融分野やテクノロジーで稼いだりするシナリオもありえるかもしれない。

GDPから見る世界各国の動き

1位 米国(+2.5%)

米国経済への貢献度が高い産業は、ヘルスケア、テクノロジーだ。GDPの内訳では、サービス業が全体の8割を占め、残り2割が農業となっている。しかし、2008年の世界的な金融危機以降、米国の債務残高は対GDP比で上昇。

現在、同国の債務残高はGDP比107.8%となっている。これからの経済成長は、金利の上昇や、多額の政府債務などで下方修正される可能性も小さくない。

2位 中国(+6.3%)

中国の経済成長は、世界第1位の人口が下支えしているといっても過言ではないだろう。中国のGDPを見ると、サービスが半数、次いで工業が大きな割合を占めている。政府債務残高は約54%で、他の国と比べて低い水準にある。

しかし、米国との貿易摩擦が大きいこと、一人っ子政策の反動で日本以上にいびつな人口構成が中国経済のリスク要因になる可能性がある(※4)。

4位ドイツ(+1.8%)

同国は長年、安定した労働史上と輸出で成長してきた。2019年のドイツ政府の財務残高は対GDP比で56%。主要7カ国でもっとも低く、失業率も欧州の中で低水準にある(※5)。しかし、2020年はCOVID-19の影響で債務残高の水準が上昇すると予想されている。

予測から見える未来の経済

パソコンに表示された折れ線グラフ

Photo by Markus Winkler on Unsplash

GDPを見るときは、大きさだけでなく伸び率にも注目する必要がある。GDP上位20カ国で、伸び率が大きいのは中国、インド、インドネシアだ。これらの国は、労働力人口が大きく、若い世代が多いことが共通している。

しかし、先述のとおり、中国の生産年齢人口はすでに減少に転じている。遠くない未来に同国は日本と同じように少子高齢化と財政支出に悩むことになると考えられる。インドやインドネシアは、若い世代を背景にした巨大な人口と製剤成長のポテンシャルの高さに惹かれた投資マネーが世界中から流入すると予想される。

COVID-19(新型コロナウイルス感染症)の影響で株価や為替は急落したものの、他国を上回る勢いで急速に回復している。流行収束後の世界史上では、インドやインドネシアの存在感が高まっていくだろう(※6)。一方、現状のままで危ういのは日本だ。GDPの2倍を超える日本の債務残高は主要先進国でもっとも高い水準にある(※7)。

日本の経済黒字を支えるものが投資である以上、債務残高の高さは将来的に大きなリスク要因になると考えられる。他方、ビジネス環境は、デジタル技術で解決できるものも少なくない。デジタル化を積極的に推進することで、一人あたりGDPの向上だけでなく、家計のセーフティネットの強化や行政サービスの質の向上が期待される(※8)。

GDPだけでない豊かさの指標

GDPは、一国の経済の大きさを知る指標ではあるが、それだけで国の豊かさを測ることはできない。国の豊かさは、教育レベルや健康、環境も含む人の質や、インフラの整備状況、天然資源、その国に対する信頼感なども大きな影響を及ぼしている(※9)。

大きな転換を迫られているいま、経済的な指標だけでなく、持続可能性という観点でデザインする姿勢が問われているとも言えそうだ。

※6 インドの経済動向(2020年7~9月期)~コロナ・ショックからの回復軌道に乗るインド経済~
https://www.murc.jp/report/economy/analysis/research/report_201210/
※7 日本の借金を諸外国と比べると
https://www.mof.go.jp/zaisei/current-situation/situation-comparison.html
※8 第207回日本経済予測
https://www.dir.co.jp/report/research/economics/outlook/20201120_021908.html
※9 IWP - 2012 NATURAL CAPITAL
http://www.managi-lab.com/iwp/iwp_2012.html

※掲載している情報は、2021年5月18日時点のものです。

Read More

Latest Articles

ELEMINIST Recommends