COP28の結果はどうなった?「化石燃料からの脱却」で合意

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アラブ首長国連邦(UAE)のドバイで開かれていたCOP28(国連気候変動枠組み条約第28回締約国会議)。12月12日までの予定が1日延長して13日に閉幕した。焦点となっていた「化石燃料からの脱却」について最終的に合意したほか、COP28の主要な結果について解説する。

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2023.12.14
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今後10年で「化石燃料からの脱却」に世界が合意

COP28で焦点となったのが、「化石燃料からの脱却」だ。これまでのCOPでもたびたび議論されてきたこのテーマ。前回のCOP27では「段階的な廃止」への合意を望む声が多かったが、反対する声もあり「段階的な削減」と弱めた表現で合意するにとどまった。

そして今回のCOP28でもこのテーマで議論が行われたが、先進国は「化石燃料の脱却」を強く訴えるのに対し、石油産出国などは反発。12月12日までの予定が1日延期し、交渉は夜を徹して行われるなど難航した。しかし、12月13日には「化石燃料の脱却」について合意。採択された合意文書で、当初の案に入れられていた「段階的な廃止」の文言は使われなかったが、「化石燃料からの脱却を進め、この10年間で行動を加速させる」という内容が明示された。

これまで世界が頼ってきた化石燃料を減らす合意は初めてのことで、今後のエネルギーの大きな転換への一歩となる。とくに今回は世界でも有数の産油国であるUAEが議長国を務めたことから、この合意は難しいものとみられていた。

しかし、COP28の議長を務めたUAEのジャベル産業・先端技術相は「歴史的な合意」と評価した。だが、真価が問われるのはこの合意にもとづいた、これからの各国の取り組みであることを忘れてはいけないだろう。

また、合意文書には2030年までに世界の再生可能エネルギーの発電容量を3倍に増やし、エネルギー効率の改善率を世界平均で2倍にすることも盛り込まれた。

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「損失と損害」の基金運用も合意

前回のCOP27で大きな成果のひとつだったのが、「損失と損害」の基金の設立だ。これは、気候変動の大きな原因をつくっているのは主に先進国であるのに、開発途上国が洪水、干ばつ、森林火災などの気候変動による影響を大きく受けているため、途上国へ支援を行うというものだ。

ただ、実際の資金をどの国が出すのかといった運用面についての議論は、COP28に持ち越された。この内容について、COP28の議長国となったUAEが1億ドルの拠出を発表。そのほか、ドイツ1億ドル、日本1,000万ドルなど各国も拠出を表明し、運用について合意した

初の「グローバル・ストックテイク」を実施

COP28では、初めてグローバル・ストックテイクが行われた。グローバル・ストックテイクとは、パリ協定の目標達成に向けて、各国が行う取り組みや進捗を評価する仕組み。

2030年までに世界の平均気温上昇を産業革命前の1.5℃に抑えるというパリ協定の目標があるが、これまでの各国の取り組みを達成できたとしても1.5℃目標を達成することは難しいことが指摘されている。そのため、COP28では各国の対策強化の交渉が進められ、その結果のひとつが冒頭の化石燃料の脱却だ。

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日本は「脱石炭」が必要

日本の課題としてあるのは、石炭火力の廃止だ。日本では電力の約3割を石炭火力でまかなっている。しかし石炭は化石燃料のなかでも二酸化炭素の排出量が多い。COP28で、気候変動対策に後ろ向きな国に贈られる不名誉な「化石賞」を日本が受賞したのも、石炭火力を使い続けているから。

日本政府は、化石燃料に水素やアンモニアを混ぜて温室効果ガスの排出量を削減する方針を示しているが、それでは不十分とみられている。

また今回のCOP28で合意した「今後10年での化石燃料からの脱却」に向けて、日本はいよいよ本腰をあげて石炭火力の廃止へ向かう必要がある。

※掲載している情報は、2023年12月14日時点のものです。

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