クエスチョニングとは クィア・Xバイナリーなどの類義語の意味も一覧で解説

ジェンダーをあらわすレインボーカラーのようなアート

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「クエスチョニング(Questioning)」とは、自分の性自認や性的指向について決まっていない人や、意図的に決めていない人のことを言う。「クィア」「Xバイナリー」「ノンバイナリー」など、そのほかのジェンダーに関わる類義語や、それらとの違いを一覧で解説する。

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2023.06.26
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クエスチョニングとは

クエスチョニング」とは、英語で「Questioning」と表示し、性自認と性的指向について定まっていない人や、あえて決めていない人のこと。

「性自認」と「性的指向」とは

性自認」とは、自分自身が認識している性のこと。自分で自分を男性だと思っている場合は、男性と性自認していることになる。一方、「性的指向」とは、自分が好きになる相手の性のことを言う。

つまり、クエスチョニングは「自分は女性で、男性を好きになる」というように、性自認と性的指向をはっきり認識しているのではなく、自分自身の性や好きになる相手の性について、なんらかの違和感を感じている人を指す。

例えば、次のような例が考えられる。
「これまで自分を女性だと思っていたけれど、違和感を感じるようになってきた」
「女性のことが好きだけれど、男性も同じように好きと感じる」

クィア・Xジェンダー・ノンバイナリーとの違い 知っておきたい関連キーワード

クエスチョニングと、よく混同しやすい言葉がいくつかある。ジェンダーに関するキーワードをいくつか紹介しよう。

クィア

クィア」とは、性的マイノリティの総称。「クエスチョニング」と「クィア」はどちらも、「LGBTQ」の「Q」にあたる。従来の「LGBT」にはあてはまらない人々を指す。

LGBTQ

これまで性的マイノリティを表す言葉に「LGBT」が使われてきた。これは、それぞれ以下の意味がある。

-Lesbian(レズビアン、女性同性愛者)
-Gay(ゲイ、男性同性愛者)
-Bisexual(バイセクシュアル、両性愛者)
-Transgender(トランスジェンダー、性自認が出生時に割り当てられた性別とは異なる人)

だが昨今は、この「LGBT」にはあてはまらない性的マイノリティも生まれ、「LGBTQ」という言葉が出てきた。「Q」は、上述したように、「クエスチョニング」と「クィア」のことだ。LGBTに当てはまらない人も含めた性的マイノリティを表す。「LGBTQIA」と表現することもある。

LGBTQIAとは? 意味とセクシャルマイノリティの多様化を解説

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Xジェンダー

Xジェンダー」とは、自分自身の性自認を「男性でも女性でもない」人のこと。例えば、「自分の性は、男性と女性のまんなかにある」と思う人や、「自分自身を男性でも女性でもある」と思う人、「自分の性は、男性にも女性にもあてはまらない」と思う人など。Xジェンダーは、性的指向は問わない。

ノンバイナリー

ノンバイナリー」とは、自分の性認識に男性か女性かという枠組みをあてはめようとしない考え方のこと。「Xジェンダー」と同じような意味を持つが、「ノンバイナリー」は性自認だけでなく、自分がどのようにふるまうかといったことにも、性の枠組みを決めない人をいう。

第三の性「ノンバイナリー」とは? トランスジェンダーとの違いも解説

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ジェンダーに関わる世界の動き

性的マイノリティである人が声をあげ、その存在を認める動きが広がりつつある。そんなジェンダーに関する世界の動きをいくつか紹介しよう。

性別によらず好きな制服を着用OK

これまでの社会では、「男性はパンツ、女性はスカート」という具合に、性別によって着る服を型にはめてきた。しかし、性別によらず、パンツ、スカートなど、好きな制服を選べるようにする企業が増えている。

性別によらず好きな制服を着用可能に ヴァージン・アトランティック航空

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世界のエンタメ賞で男女部門を廃止

世界的なエンターテイメントの賞で、男性部門・女性部門などと、性別による部門を廃止する動きが出てきた。

世界のエンタメ賞が男女別部門を廃止「ジェンダーニュートラル賞」を新設 MTV・ブリットアワードも

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多様な性を認める社会に

「男性」「女性」という枠にはめず、性についてさまざまな人がいるということをまずは、理解したい。また、以前は性自認が決まっていたが、「成長とともに性自認について疑問を感じるようになった」というように、性が変わっていくこともある。そんな多様な性を認めて、受け入れられる社会がますます求められるようになってきている。

※掲載している情報は、2023年6月26日時点のものです。

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