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EUがグリーンボンドの発行に関する包括的な規則について合意した。地球環境改善のためのプロジェクトなどに充てられるグリーンボンドについて、その基準を明確化し、みせかけの“グリーンウォッシュ”を予防する目的だ。このような規則の制定は世界で初めてとなる。
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欧州連合(EU)は2023年3月、世界で初となる、グリーンボンドの発行に関する包括的な規則に合意した。
グリーンボンドとは、地球環境を改善するプロジェクトなどの資金調達のために発行される債権のこと。グリーンボンドには、環境や社会、ガバナンスの視点に基づくESG投資を行っている組織や個人投資家などが、投資している。
しかしグリーンボンドという言葉には明確な基準がないため、企業などの「環境にやさしい」といった主張が、事実に基づいているのか誇張されたものなのか、判断することが難しかった。そこで、EU加盟国と欧州議会は、「欧州グリーンボンド(EuGB)」の言葉を使う企業のために、新たな基準をつくることで合意した。
この規則によって、投資家は質の高いグリーンボンドを判断できるようになり、みせかけだけの“グリーンウォッシュ”を減らせるようになるとみている。
先日、ドイツのベルリン市がグリーンボンドを発行することを紹介したように、グリーンボンド市場は着実に成長を遂げている。2021年には、発行額が5000億ドルの大台を突破。発行額の半分以上を欧州が占めているという。
債権の発行額全体でみれば、グリーンボンドが占める割合はまだ3~3.5%程度にすぎないと言われている。だが今回のEUの合意は、今後グリーンボンドが増えていくことを見越して、新たな基準の制定に至ったとみられる。
EUはさまざまな面でグリーンウォッシュの規制を進めており、今回のグリーンボンドの規制もそのうちのひとつだろう。環境への取り組みをうたう企業や商品が増えるなか、それらの規制に動き出す段階に進んでいっているようだ。
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