オーガニックコットンでできたタオルは、地球と人にやさしいなどメリットが多いもの。そこでオーガニックタオルの人気ブランドと、おすすめのアイテム20点を紹介しよう。バスタオル、フェイスタオルから、出産祝いなどのギフトに最適なセット、赤ちゃん向けなどをそろえた。
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オーガニックコットンとは、農薬や化学肥料を使用しない畑で、有機栽培で育てられたコットンのこと(認証により条件は異なる)。保温性・保湿性・通気性にすぐれ、お肌にやさしいと言われるコットンだが、なぜオーガニックコットンがよいのだろう。その理由は、3つの大きなメリットがあるからだ。
綿花の栽培には、化学肥料はもちろん、防カビ剤、殺菌剤、除草剤、枯葉剤など、多くの農薬が使われている。これらは土壌に残って、地下水が汚染されたり、土壌の力が弱まったりして、地域の人々の健康にも悪影響を及ぼす可能性がある。
だがオーガニックコットンの場合は、化学肥料の代わりに有機肥料が使われるなど厳しい基準が設けられている。そのため、循環型の農業が実現でき、環境への負荷を最小限にすることが可能となる。
オーガニックコットンの認証基準には、生産にかかわる人の労働環境も厳しくチェックされる。綿花栽培の現場では、劣悪な環境で労働力が搾取されたり、児童労働が行われたりしているケースが少なくない。大量生産を求めるファストファッションが普及したことで、このような人権問題が助長されてきた背景がある。
だから、オーガニックコットンを選ぶことで、そのような人々をこれ以上増やさず、労働者の安全や健康を守ることに貢献できるだろう。
「オーガニックコットンは肌ざわりがいい」とよく思われるが、通常のコットンと品質に大きな差はなく、見た目で判断することは難しい。ただ、赤ちゃんや子どものデリケートな肌には、農薬をできるだけ使わない安全なものを使いたいと思う方は多いはず。
有機栽培されたオーガニックコットンは、大人はもちろん、赤ちゃんや子どもにも安心して使えるという魅力があるだろう。
オーガニックコットンの国際認証としてよく知られているのが、「GOTS認証(ゴッツ認証)」だ。日本語では「オーガニックテキスタイル世界基準」と呼ばれる。この認証がついた繊維製品は、「正しくオーガニックであること」が保証されている。
従来のコットン栽培は、大量の水・化学肥料・農薬を要するため、地域住民の健康や労働環境に悪影響を与えていた。そこで、2~3年以上オーガニックな農産物が生産された実績があり、認証機関に認められた農地であることなどを条件とした認証制度が設けられた。
GOTS認証を受けたコットンは、有機肥料で土壌をつくり、禁止されている農薬は一切使われていない。また、強制労働、児童労働、差別などを禁止する厳しい基準を設定している。
まずオーガニックコットンのタオルをつくるブランドをチェックしよう。数あるタオルメーカーのなかでも、ぜひおさえておきたい人気ブランドは次の2つだ。
タオルの産地として有名な愛媛県今治市の老舗メーカー「IKEUCHI ORGANIC」は、インドやタンザニアで有機栽培されるオーガニックコットンを全面採用。3年以上農薬や化学肥料を使わない畑で育てられていることなどが条件となっている「bio.inspecta(バイオインスペクタ)」の基準をクリアしている。
また、コットン栽培だけでなく、生産者や工場の労働環境も配慮。工場で使用する電力の100%を風力発電でまかなうなど、「最大限の安全と最小限の環境負荷」を掲げ、タオルづくりを行っている。
東京の南青山にかまえる店舗では、常駐する「タオルソムリエ」が、タオルのお手入れや保管方法などに関するアドバイスをくれる。長く愛用できるタオルが多いことから、出産祝いや結婚祝いなどのギフトにもよく利用されている。
「益久染織研究所」は、中国山東省にある広大な畑で昔ながらの手作業で栽培されたオーガニックコットンを使い、製品をつくっている。これまでに一度も農薬や肥料を使用していない畑であることから、「100年無農薬」と表現している。
オーガニックは、一昔前ではあたりまえに行われてきた農業の原点。モノが手に入りやすい時代でも、“昔ながらのわたづくり”を大切にするブランドだ。
益久染織研究所のオーガニックコットンは、使っていくたびに手になじみ、長く愛用できる。毎日の暮らしに寄り添う「ロングライフコットン」は、自分用にはもちろん、赤ちゃんが生まれた方や敏感肌の方へのお祝いに喜ばれそう。
日本有数のタオル産地、大阪・泉州で生産される泉州タオルを100年以上つくり続けている老舗メーカーが「ツバメタオル」だ。インドからフェアトレードで仕入れたオーガニックコットンを使用。化学薬品を抑えた有機精練製法で繰り返し水洗いし、地球環境にも配慮したタオルづくりが行われている。
ツバメタオルは、先代の社長の娘がアトピーを患ったことをきっかけに、1913年に創業されたという。子どもへの愛から生まれたタオルは、届いたときからお肌にやさしい風合いと評判。
3年以上農薬や化学肥料を使わない農地で育てられ、遺伝子組換え種子でないなど、厳しい審査基準をクリアしたオーガニックコットンを厳選して使用している。
「オーガニック120フェイスタオル」は、ボリューム感が心地いいホテル仕様のしっかりめタオルで、バランスのとれた吸収性・耐久性・厚みが特徴。1999年の発売から愛され続けているロングセラー商品だ。正しくメンテナンスすれば10年間も長持ちするそうで、ものを大切にする方に最適。
GOTS基準にもとづきコントロールユニオン認証を取得した工場で、オーガニックコットンを使用して生産されている。一般的なタオルよりも長めのロングパイルなので、洗い上げるたびにふんわりとボリュームアップして、快適に使えそう。
ブラウン、ベージュなどの定番から、ネイビー、ダークグリーンまで、カラーバリエーションが豊富。5枚セットで手ごろな価格だから、まとめ買いするときにもおすすめだ。
オーガニックコットンの素材感を生かした、自然な風合いの生成色が魅力的なハンドタオル。柔軟剤を使用せず、じゃがいも由来の「でんぷんのり」を使用するなど、化学薬品を抑えた製造にこだわり、使用している糸はGOTS認証を取得している。
泉州タオル特有の後ざらし工法(糸についたのりや油分などの不純物をすべて最終工程で洗い落とすこと)を行っており、吸水性が抜群によくなるそう。5枚セットになっているため、家族兼用の定番タオルとしておすすめ。
オーガニックコットンを原料に、「ガラ紡(がらぼう)」と呼ばれる紡績機でゆっくりと紡がれたのが、ガラ紡糸。そのやわらかい綿毛で、お肌の汚れをオフしてくれるタオル。
顔を濡らしてから、ぬるま湯をふくませたタオルでやさしくマッサージすると、汚れや皮脂を落としてくれる。皮脂を落としすぎず、適度な刺激でお肌の新陳代謝を促してくれる、石鹸いらずの洗顔クロスだ。洗顔以外にも、赤ちゃんのお口拭きやミニハンカチなどとしても幅広く使える。
ふんわりやわらかな肌ざわりを極限まで追求し、タオルのやわらかさを決めるという糸の“撚り”回転数を抑えた「超甘撚り(あまより)」で仕上げている。また、特殊な技術により、甘撚り特有の毛羽立ちやすさを抑えているという。原料は、化学農薬や肥料を一切使用せず栽培されたオーガニックコットンを100%採用。
人気のくすみカラーが多く、その日の気分に合った色を選んで楽しめそう。日常使いから、ギフトとしても喜ばれる万能な一品。
EU規格をクリアしたオーガニックコットンに、環境に配慮した再生竹繊維(バンブーレーヨン)を交織。爽快な拭き心地のフェイスタオルと評判だ。
ゴッホやモネなどの絵画からインスピレーションを得たという鮮やかなカラーが特徴的。
ポップな色合いで、バスルームやキッチンも明るく楽しい雰囲気に包まれそう。
化学薬品、化学的に合成された肥料、染料などを一切使用せず、GOTS認証を受けたトルコ製オーガニックコットン100%でできたフェイスタオルだ。トルコ綿は、バランスのとれた吸収性と速乾性が特徴。ふっくらとした高級感とやわらかな肌ざわりに仕上がっている。
しっかり厚みがあり弾力もある生地で、使うたびに贅沢な気分に包まれるはず。自宅用としての購入にも、ギフトとしての利用にもおすすめ。
今治タオルを中心に上質なタオルをそろえる「伊織」。rimシリーズでは、再生ポリエステルのまわりをオーガニックコットンで巻きつけたカバーリング糸を採用しており、速乾性にすぐれている。そのため、水を吸ってもすぐに乾き、使い勝手がいい。
サイズは長さ95cmと、一般的なフェイスタオルより長め。薄くて軽いためジムやバスタイムの後、首にかけやすい。独自の認定基準に合格した「今治タオル」認定商品。
オーガニックコットンをパイル部分に使用したバスタオル。一番の特徴は、サイズが横34×長さ120cmと、横幅が通常のバスタオルの約半分であること。そのため、体を十分に拭き上げながら、洗濯時にかさばらない。部屋干しが続く梅雨の時期やスポーツシーンでも活躍してくれそう。ハンガーやタオルタックに掛けるときも便利だ。
三重県にある自社工場と中国にある自社工場でつくられており、特殊加工糸のおかげで、軽くてコンパクト。速乾性もある。
3年以上農薬や化学肥料を使わない農地で育てられているほか、遺伝子組み換え種子を使わない、フェアトレードであるといった厳しい条件をクリアしたオーガニックコットンだけを100%採用。オーガニックタオルブランドとしても人気の「IKEUCHI ORGANIC」で、定番中の定番だ。
厚すぎず薄すぎず、吸水性や耐久性にもすぐれ、心地いいタオルとして人気。「どのオーガニックタオルを選んだらいいかわからない」という人に、最初の一品としておすすめ。
赤ちゃんとママのために、オーガニックコットンを使用し日本の職人がつくったバスタオル。魅力は、特許を取得した技術によって実現した吸水力。たっぷり空気を含んだ細糸によって、タオルで体をやさしくなでるだけで水分をしっかりと吸収。その力は一般的なタオルの1.5倍におよぶそう。
さらに糸と糸の間に隙間があるため、通気性も抜群。一般的なタオルよりおよそ2倍の早さで乾くとか。赤ちゃんにももちろん、女性や肌の弱い方にも喜ばれるタオルだ。
世界の綿花生産量のうちわずか0.001%以下という希少な超長綿オーガニックコットン「DCH-32」を贅沢に使用。しかも綿の繊維を傷つけず、糸に仕上げたときにやさしい風合いを維持できるよう、綿の収穫はひとつひとつ手摘みで行っているそう。そのため、思わず「ふぅ」と幸せのため息がこぼれるようなフカフカな肌触りがうれしい。
やすらぎや幸せを象徴する鳥がモチーフに刺繍されており、結婚祝いや出産祝いなどのギフトにぴったり。高級感あふれるオーガニックコットンのタオルで、大切な人の門出を祝ってみてはいかがだろうか。
3年以上有機農法を継続した農地で有機栽培された綿花を厳選。オーガニックコットン100%のフェイスタオル2枚をセットにしている。「Hi,NEW TOWEL - MAMMA」シリーズは、独自の品質基準をクリアし、今治タオルブランド認定を受けた商品。今治タオルのロゴマークもついており、ギフトに最適。
メーカーは、愛媛県を拠点とする「5Seconds」。洗顔後にタオルで拭う「5秒間」からつけられた名前で、一日の「はじまり」と「おわり」をこだわりのタオルとともに過ごしたい方にぴったり。あわただしい現代だからこそ、そんな癒しの時間を演出するアイテムを贈ってはどうだろう。
種の選定から綿花栽培、糸の生産まで管理を行い、トレーサビリティのあるオーガニックコットンづくりに取り組む、繊維専門商社のスタイレム瀧定大阪。このタオルハンカチには、3年以上無農薬の農場で栽培されたオーガニックコットンを100%使用している。
タッセルつきの上品なデザインで、アルファベット1文字を刺繍できる。出産祝いや結婚祝いのほか、クリスマス、誕生日などのギフトにも最適な一品になりそう。
オーガニックコットンにシルクを巻いた無撚糸でできたガーゼタオル。新バイオ精練加工という特許技術で洗浄されたタオルは、100%ケミカルフリー。使うほどに、肌にやわらかくなじむようなガーゼ生地が心地いいはず。
軽くてかさばらず、洗濯してもさっと乾く点も魅力的。なんでも口に入れたがる赤ちゃんや、敏感肌の方も安心して使えるフェイスタオルだ。
おすすめブランドで紹介した「益久染織研究所」の小さめボディタオル。ガラガラと音を立てる紡績機「ガラ紡」を用いた糸を採用。昔ながらの方法でゆっくりと紡いだ糸が、心地よい手触りを生み出している。
石鹸を使わなくても、ぬるま湯で湿らせたタオルでお肌をやさしく洗うと、適度に脂分を残してすべすべになるのだそう。約23×85cmと手ぬぐい程度のサイズだから、旅行やキャンプ、サウナ、ジムなどでも活躍するはず。
農薬や化学肥料は一切使用せず、代わりに牛糞などの有機肥料を使って栽培したオーガニックコットンを使用。生産工程でも化学薬品や染料を厳しく制限して、安全に使えるタオルづくりを行っている。
32×32cmの小さな正方形サイズで、毎日何度も洗って使えて便利。天然染料を使用しているため、自然な色合いもやさしい印象だ。
GOTS認証のオーガニックコットン100%でできており、赤ちゃんのお肌をやさしく包む。三角に折って2つのスナップボタンを留めると、ハンドタオルがスタイに変身。1枚で2役になるタオルだ。塩素系漂白剤、ホルマリン、蛍光増白剤なども不使用。
「babybuba(ベビーブーバ)」は、オーガニック製品の品質を証明するフランスのエコサート認証を全商品で取得している。認証ロゴつきのベビーアイテムは、きっとママにも安心して使ってもらえるはず。
竹繊維レーヨンとオーガニックコットンでできた、ガーゼ素材のおくるみセット。軽くて通気性や速乾性にすぐれたガーゼ素材は、汚れたらすぐに洗濯して清潔を保ちやすい。120㎝×120㎝の大判サイズだから、ブランケットや授乳ケープなどとしても利用できて、短期間でサイズアウトする心配もない。
ナチュラルでかわいらしい専用ギフトボックスで届けられるため、出産祝いとしても人気の一品だ。
オーガニックコットンのタオルは、環境への負荷をできるだけ抑え、生産にかかわる人にも配慮してつくられている。オーガニックコットンのアイテムを選ぶことは、持続可能なコットン栽培を行う生産者のサポートにもつながるのだ。
「買い物は投票」といわれるように、そんなものづくりの姿勢に共感して応援したいと感じたら、ぜひオーガニックコットンのタオルを選んでみてはどうだろう。
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