ベルリンでは、本当の意味での「良いもの」を提供する「Baldon(バルドン)」が営業している。POP-UPで始まって以来にぎわいの絶えないレストランだ。Baldonのオーナーとキッチン責任者であるセシリア・バルシュッスさんに、オープン当時の想いやコロナ禍で考えたことなどを伺った。
宮沢香奈(Kana Miyazawa)
フリーランスライター/コラムニスト/PR
長野県生まれ。文化服装学院卒業。 セレクトショップのプレス、ブランドディレクターを経たのち、フリーランスでPR事業をスタートし、ファッションと音楽の二本を柱に独自のスタイルで実績を積…
「すだちの香り」で肌と心が喜ぶ 和柑橘の魅力と風土への慈しみあふれるオイル
「Baldon(バルドン)」は、オーガニックや地産地消にこだわらず、本当の意味での「良いもの」を提供し続けるドイツ・ベルリンの人気レストランだ。グランドオープン前に半年間のPOP-UPを開催したことにより、2018年のオープン直後から人気を博している。
Photo by Angela Simi
Baldonで提供しているメニュー
「Baldon(バルドン)」は、ウェディング区に位置するサステナビリティーな活動や思想を持つクリエイターが集うコミュニティービル「Lobe Block」の1階に店舗を構えている。「Lobe Block」に関しては以前に紹介しているこちらの記事を読んでもらいたいが、日常的に意識の高い人たちが集まる話題のスポットだ。
Photo by Angela Simi
コンクリート打ちっぱなしのミニマルなデザインながら天井が高く、自然光が差し込む開放的で心地のよい空間
期間限定のPOP-UPから一転、一体どういった経緯でオープンさせることになったのだろうか? オーナーで、キッチンの責任者でもあるセシリア・バルシュッス(Cäcilia Baldszus)さんはこう話す。
「当初、本格的にレストランとしてオープンさせるつもりはなかったんです。『Lobe Block』の創設者であるオリビア(Olivia Reynolds)から施設のことを紹介されつつ、私自身もウェディング区に住んでいたこともあり、POP-UPをやらないか? と誘われたのが最初のきっかけです。
私は、ガストロノミーレストランのキッチンスタッフなど、飲食業界で経験を積んでいたけれど、自分の店を持つことは考えていませんでした。でも、現在のビジネスパートナーでもあるジェシカ(Jessica-Joyce Sidon)に声をかけて、POP-UPを一緒に始めてみると、やっていくうちに半年間という期間はとても短いと感じました。もっと長い期間があれば、新しいアイデアでもっと完璧な料理を提供できると確信を持ったんです。
PRやイベントマネージャーとしての経験があったジェシカとの仕事の相性もよかったし、このまま続けたいと思い、オリビアに相談しました。こういった経緯で本格的にレストランとしてオープンすることができました。オリビアは女性たちが活躍する場を与えてくれるし、彼女の思想はとても素晴らしいと思っています」
Photo by Angela Simi
セシリアさん(右)とジェシカさん(左)
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