“さよなら、名刺。” カードの名刺が不要なデジタル名刺交換アプリ「NAME.」

アプリでサステナブルなアクションを

環境保全に貢献するサステナブルなアプリを紹介する連載。第2回は、2019年7月にリリースされたデジタル名刺交換アプリ「NAME.」を取り上げる。紙の名刺と置き換えできることが紙資源の使用削減につながり、ソーシャルディスタンスを保ったままで名刺の交換ができる。

ayako

ライター/エシカルコンシェルジュ

物心ついた頃から自然や動物が大好き。アパレル業界で働くうちに持続可能性に疑問を抱きはじめる。その後OLへ転身し、2017年からwebライターとして活動中。音楽やアロマテラピーを通して感性…

2020.09.29
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✔︎ 「NAME.」を使ってデジタル名刺交換をすると、名刺1枚につき約2.04gのCO2削減に貢献できる。

「手渡し」から「シェア」へ 名刺交換をアップデート

NAME.

「NAME.」は2019年7月にリリースされたデジタル名刺交換アプリ。最大の特徴は、スマホ上で自分のデジタル名刺をつくり、そのままスマホ同士で交換できる点。 

NAME.で作成する名刺には、名前や肩書き、連絡先、SNSアカウントなどの情報も載せられるうえに、名刺交換後に加えられた変更が相手の手元でも自動的にアップデートされる。 

従来の紙の名刺のように数百枚単位で刷り直す必要がなく、交換した名刺が手元に増えていくストレスからも解放される。 

名刺を「手渡すもの」から「シェアするもの」へとアップデートし、名刺交換の様式を一新するアプリ。それがNAME.だ。

いま求められるオンライン名刺交換

デジタルの名刺に移行した分、紙の使用量は抑えられる。紙の原材料となる森林資源の確保や、加工のために使用する化学薬品から排出されるCO2の影響を考えても、カードの名刺の利用を減らすことで環境保全への貢献につながることは間違いなさそうだ。

また、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響により人との接触や物のやり取りを控えるよう促されている昨今、名刺交換もその例外ではない。

ビジネスシーンにおいて名刺交換の手段をオンラインへ移行することが求められており、その需要は確実に高まっている。

大日方久美子さん「さよなら、名刺。山積みの名刺からスタートしたアプリ開発」

「NAME.」をご夫婦で開発した大日方久美子さんに、アプリ開発への想いを伺った。

「NAME.」共同開発者・大日方久美子さん

「NAME.」共同開発者・大日方久美子さん

――NAME.開発にいたるきっかけとコンセプトを教えてください。

「フリーランスになり自分で名刺を印刷して交換する機会が増えたことが、アプリを開発しようと思った大きなきっかけです。

あとで見返した時に名刺とお相手の顔が結びつかず、名刺だけがむやみやたらと増えていき、スマホに連絡先を手入力をしていくことを煩わしく感じていました。

そこで『名刺交換の文化を残しながらも、デジタルだけで完結するアプリがあったらいいな』と開発をスタートさせました。

これまでアプリを開発した経験はありませんでしたが、夫と専門家の方と3名で2018年の終わりからプロジェクトを開始しました。リリースまで約1年かかりましたね。」

――他の名刺アプリとはどのような違いがありますか?

「他の名刺アプリは紙の名刺ありきの機能であるのに対し、NAME.では紙の名刺そのものが不要です。つまり、スマホで作成した名刺をそのまま交換できるんです。この点が他の名刺アプリとの大きな違いです。

 ただ、従来の名刺交換の文化は残したかったのでスワイプ機能を活用し、名刺を相互に差し出す動作を残せるようにこだわりました。

 ほかにもフォントや画像を自分で自由に選択できるデザイン性の高さや、アプリアイコンのデザインにもこだわっていて、スマートフォンのメニューに表示されていても馴染みやすいオシャレでさりげないデザインを意識しました。」

――NAME.を使うことでどのようなサステナブルなライフスタイルを実現することができると考えていますか?

「連絡先交換がスムーズに行えることと、紙の無駄遣いを防ぐこと。NAME.は3種類の名刺を登録できるので、会社でもプライベートでも連絡先交換のツールとして使ってもらいたいですね。 

ビジネスシーンでは企業の人事担当者に取り入れてもらうことで社員の情報管理に活用することもできます。

紙は部署異動などがあった時に刷り直す必要がありますが、デジタルなら変更点を簡単にアップデートできます。刷り直すための資源も無駄にしません。」

――これからサステナブルなアクションを起こそうとしている人へ、ひとことお願いします!

「NAME.を使用することで、日常の小さな煩わしさを解消しつつ紙資源の無駄遣いを防ぐことができます。

自分の連絡先をまとめたデジタル名刺を無料で簡単に作成することができるので、是非この機会にダウンロードしてデジタル名刺交換をしてみてください!」

「社会問題をクリアにするためのアプリ開発は、気持ちのよいものづくりができる感覚」と話す大日方さんの表情は、活き活きとして印象的だ。

新しいビジネスや生活様式を強いられるwithコロナの社会。環境への負荷を減らしながらスマートな連絡先交換ツールとして、NAME.の輪を広げていくのはいかがだろうか。

NAME.の使い方

1. 名刺の情報を登録 3種類の名刺を登録できる。必要項目を自分で選択して入力するだけ。画像も好きなものを選択。

NAME.

2. 名刺を交換する交換相手を50m以内でGPS検索して、名刺を交換。ソーシャルディスタンスを保ちながらの名刺交換が可能。

NAME.

アプリのダウンロードはこちら

※掲載している情報は、2020年9月29日時点のものです。

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