環境保全に貢献できるサステナブルなアプリを紹介する連載。初回は、地図上から無料の給水スポットを探せるアプリ「mymizu」を取り上げる。2019年のリリース以降、着実に利用者数が拡大。いまや世界40ヶ国で26,000回ダウンロードを記録するなど、にわかに注目を浴びている。
ayako
ライター/エシカルコンシェルジュ
物心ついた頃から自然や動物が大好き。アパレル業界で働くうちに持続可能性に疑問を抱きはじめる。その後OLへ転身し、2017年からwebライターとして活動中。音楽やアロマテラピーを通して感性…
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✔︎ mymizuを使ったマイボトル生活を1ヶ月続けると、30本のペットボトル、10キロのCO2削減に貢献できる。
一般社団法人Social Innovation Japanが運営する「mymizu(マイ ミズ)」アプリは、無料の給水場所を探せるサービスだ。ペットボトル使用量の削減を目的に開発され、2019年9月のリリース以来、40ヶ国で26,000回を超えるダウンロードを記録している。
アプリには世界20万箇所のカフェや公共施設、レストランなどが「mymizuスポット」として登録されている。外出中でも近くの給水場所を気軽に検索できるのが魅力だ。
2020年初めには、削減できたペットボトル本数やCO2排出量、節約できた金額などをトラッキングする「リフィルトラッカー機能」を搭載。現在、9,000本を超えるペットボトルと3tを超える二酸化炭素排出量の削減を追跡している。(2020年5月12日現在)
mymizu誕生のきっかけは、設立者のルイス・ロビン敬さんとマクティア・マリコさんが、2018年に訪れた沖縄で目にした光景だった。ビーチが大量のプラスチックごみで汚染されている実態に衝撃を受けた。
沖縄のビーチに打ち捨てられたごみ
日本で一年間に生産されるペットボトルは252億本。そのうち15%に相当する39億本はリサイクル回収されずに、プラスチックごみとして捨てられるか、海に流されているという。
日本はおいしい水がいつでも飲める国でありながら、使い捨てペットボトルを大量に消費している。そんな現状を解決すべく誕生したのが、エコなマイボトルで給水ができるmymizuだ。
2020年は100万本のペットボトル削減という目標 (#1millionbottles campaign)に向かって、熱い思いをもった仲間とともに日夜運営に取り組んでいる。
Social Innovation Japanのメンバーたち
世界中のユーザーがコミュニティを立ち上げたり、パートナー店舗が自発的に給水スポットとして登録したりと、ムーブメントは着実な広がりを見せている。教育機関や自治体との連携にも積極的だ。
サービスをリリースしてから、ユーザーからはどんな反応があったのか。開発者のマクティア・マリコさんに話をうかがった。
お話をうかがったマクティア マリコさん(写真左)。ルイス・ロビン敬さん(写真右)とともに共同経営者を務める。
「リリース直後は、期待していた以上に『待ってました!』というコメントをいただきました。日本ではサスティナビリティに関心ある人たちがまだ少ないと思われている一方、実はマイボトルを持っていたり、よりエコな生活を送ろうとしている人たちが多いことがわかりました。
もちろん、mymizuを知って初めて行動した方も少なくないです。『初めてマイボトルを持つようになりました』『環境について考えるきっかけをもらいました』など、それまで環境について考えたことのない方でも、行動に移すきっかけになった。このように、mymizuが起こしたポジティブなアクションをたくさん目にしてきました」
表参道の給水スポット「STOCKHOLM ROAST TOKYO」
「最初のアクションは大きくなくてもいいと思うんです。完璧でもなくてもいい。多くの人が小さなアクションでも起こせば、大きなインパクトにつながると思います。できることから始めてしまえば、仲間もアイディアも増えて、次なるチャレンジが見えてきます」
簡単に、楽しく、持続可能なライフスタイルを実現できる世界を創るーー。これからもmymizuは、同社が目指す世の中の実現に向けて、人々が小さな一歩を踏み出すための後押しを続けていくだろう。
アプリを立ち上げると、トップ画面に現在地を中心にした地図が表示される。地図上の利用したい給水スポットをタップすると詳細が表示され、経路や給水記録ができる。
はじめに自分の名前とマイボトルの容量を登録し、給水したらトラッカーに記録。ペットボトルとCO2の削減量と節約金額が加算されていく。
アプリダウンロードはこちら
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