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ブラジルのベレンで開催されていたCOP30(国連気候変動枠組条約の締約国会議)が閉幕した。今回の議論の争点となっていた「化石燃料からの脱却」について合意されず、温暖化対策は後退する残念な結果となった。

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ブラジルのベレンで11月10日から開催されていたCOP30(第30回 国連気候変動枠組条約の締約国会議)が、当初の期間より延長して議論が続けられたうえ、22日に閉幕した。COP(コップ)は、地球温暖化を防ぐ対策について、各国の代表が集まり議論する国際的な会議だ。
2015年にパリで開かれたCOP21で採択された国際的な目標が、「世界の平均気温の上昇を、産業革命以前と比較し、2℃より低く保ち、かつ、1.5℃に抑えること」。いわゆる「パリ協定」や「パリ目標」と言われるものだ。
だが、すでに温暖化はますます深刻化し、すでに世界は平均気温の上昇が1.5℃を超える危機に直面していることが指摘されている。この温暖化の主な原因のひとつが、化石燃料の使用による二酸化炭素などの温暖化ガスの排出である。そのため、世界的な化石燃料の脱却について、ここ何年も議論が続けられてきた。
今回のCOP30でも、会期を延長して交渉が続けられたが、産油国が強く反発。化石燃料には直接言及しないかたちでの合意で終了した。
COP30に代表を派遣した国と機関は194だったが、アメリカはCOPに代表団を派遣しなかった。
さらに、2035年の削減目標を含む新たなNDC(温室効果ガス排出削減目標)の国連への提出期限は2025年2月だが、194のうち、およそ4割にあたる約80の国が未提出のままだ。提出した国の誓約も取り組みの内容は不十分で、世界の動向を変える可能性は低いと言われている。
それに加えたこの結果について、ドイツのポツダム気候影響研究所のヨハン・ロックストローム所長は、今回のCOP30は「実質的に何も達成しなかった」と表現。多くの科学者や専門家が落胆と失望を胸に抱く結果となった。
国連の最新の発表によると、世界の平均気温上昇は2.3~2.8℃に達するとみられている。次回のCOP31は、トルコのアンタルヤで2026年11月の開催が予定されている。世界はまさに、「待ったなし」の状態であることは間違いない。
ただ、国や世界の取り組みが前進しなくても、私たち一人ひとりができることは日々のなかである。それらを一つずつ行っていくこと。そして、そのような人を増やしていくことが、ますます欠かせなくなるだろう。
※参考
What happened at COP30? 4 science take-homes from the climate summit|Nature
Beyond the Headlines: COP30’s Outcomes and Disappointments|WRI
1.5度目標をあきらめない|WWFジャパン
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