「環境負荷の高いものは使わない」と、独自のポリシーを掲げて化粧品づくりをおこなうcircuRE act(サキュレアクト)から、2025年3月24日、「FIVE THIRTY Night-care cream」が発売される。未来の原料と期待される、微細藻類由来の「ソラルナ®オイル」を配合し、石油由来原料は一切不使用。レシピ開発に1年近くをかけて、ようやく発売までたどりついたクリームだ。
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サキュレアクトの自社ブランド「530(FIVE THIRTY)」の特徴は、「ソラルナ®オイル」を使用していること。ソラルナ®オイルとは、微細藻類(びさいそうるい)と呼ばれる、目に見えないほどの小さな「藻」からとれるオイル。
化粧品づくりや日用品などでよく使われるパーム油は、もととなるアブラヤシの栽培に長い年月が必要だ。それに対して、ソラルナ®オイルは藻を培養して増やせば、約2週間後にオイル蓄積量が最大になり回収できる。
おまけに、藻は光合成によって二酸化炭素を取り込み、酸素を排出する存在。圧倒的に短期間でつくることができて、国産でつくれることから、パーム油に替わる原料になると期待されているのだ。今回のナイトケアクリームは、そんなソラルナ®オイルを配合した新製品であり、注目度が高い。
また、「530(FIVE THIRTY)」では独自のポリシーを設定しており、ナイトケアクリームの開発にあたっても、石油由来原料不使用、合成界面活性剤不使用、石油系防腐剤不使用などの、厳しい13のポリシーを設けた(ヴィーガン認証取得済)。
だが、これらのポリシーに沿った化粧品開発は決して簡単なものではないという。実際に開発に携わった研究員は、「テクスチャーが悪くなる」「固まらない」などと、次々と難題に直面したと話している。
従来通りに石油由来原料や合成界面活性剤などを加えれば簡単に解決するかもしれないが、それでも、「環境に負荷の少ない原料を使った商品をつくりたい」という、サキュレアクトの塩原代表の思いに動かされ、1年かけて納得できる製品につくりあげたのだ。
このナイトケアクリームは、肌の「ラメラ構造密度」に着目している。ラメラ構造とは角質層で水分層と油分層がミルフィーユのように積み重なった部分。ラメラ構造の密度が高いほど潤いとハリに満ちていると考えることから、マルチレイヤーアプローチでラメラ構造にアプローチし、「深(しん)の潤い」を追及する。
ソラルナ®オイルに加え、アカモクエキス、ディクティオプテリスオイル、エラピラ-の3つの成分に着目し、24時間潤い続ける肌を目指して開発されたエイジングケア*クリームだ。
*年齢に応じたお手入れのこと
事前調査で「FIVE THIRTY Night-care cream」を7日間以上使った人のうち93.3%が、「翌朝のハリが違った」「長時間乾燥が気にならなくなった」「毛穴が気にならなくなった」など、ポジティブな変化を実感した。
塩原氏によると、洗顔後に化粧水をつけ、このナイトケアクリームだけのシンプルステップでお手入れは完成する。もし物足りなさを感じるなら、化粧水をつけた後に乳液やスキンケアオイルなどをつけて、その後にクリームを重ねてもいい。
「530(FIVE THIRTY)」では、容器やパッケージにも、ごみにならない配慮が行き届いている。容器はリサイクルしやすいようガラス瓶とアルミ製の蓋を採用。化粧箱にはFSC認証紙を使い、使った後の環境への影響も考えられているのだ。
一般的に、化粧品の中身の開発をおこなったうえで、容器について検討されるが、「530(FIVE THIRTY)」では容器についても先行して選定。従来のやり方にとらわれず、ごみを出さないという前提のもと、化粧品づくりがおこなわれている証といえる。
さらに、廃棄を減らすために、大量生産はせず小ロットで必要な分だけを生産する体制がとられていることも特筆すべき点だ。
「環境に負荷の高いものは徹底して排除する」「責任をもってものづくりする」といった、サキュレアクトの強い思いに共感した方や、「ソラルナ®オイル」に興味を持った方、環境に配慮した化粧品を使いたいと思っている方は、一度手にしてみてはどうだろう?
2025 年3月24日(月)発売 50g・4,950円(税込)
販売先:サキュレアクト オンラインストア、@cosmeTOKYO(4月2日より)
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