アースオーバーシュートデーとは? 資源枯渇のスピードが加速する原因と解決策

アースオーバーシュートデーとは、国際NPOのグローバル・フットプリント・ネットワークが設定した「自然資源をどのくらいの速さで消費しているかを示す日」。今年の世界全体のオーバーシュートデーは2020年8月22日だが、日本は5月12日と3ヶ月以上も早い。年々早まる理由と解決策とは?

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2020.08.20

アースオーバーシュートデーとは

宇宙から見た地球

Photo by Elena Mozhvilo on Unsplash

人間が消費する天然資源の量が、地球が1年に再生産できる資源の量を越える日を示す「アースオーバーシュートデー」。

オーバーシュートとは、英語で「度を越す」や「行き過ぎる」という意味。国際NPOのグローバル・フットプリント・ネットワーク(以下GFN)が提唱しており、2020年の世界全体のアースオーバーシュートデーは、2020年8月22日となっている。

つまり、1年分の資源を8月中に全部使ってしまっているということだ。残りの4ヶ月は、将来のために残しておくべき資源に手をつけるしかない。私たちは知らず知らずのうちに、未来の貯蓄分を切り崩しながら生活しているのだ。

今年の日本単独のオーバーシュートデーは、2020年5月12日だった。私たちが貴重な天然資源を消費するスピードは、世界平均より3ヶ月も早いということだ。全世界が日本のような生活を送ると、地球が2.8個必要になる。

公共交通機関を活用せずに、ちょっとの距離でも自家用車で移動したり、冷暖房を使いすぎたりと、いまの日本のライフスタイルは、全くもってサステナブルではないということだ。

快適な生活の代償に苦しむのは、紛れもない私たち自身。それに未来を生きる子どもたちだ。どうしてオーバーシュートデーは、こんなにも早まってしまっているのだろうか。

アースオーバーシュートデーが毎年早まる原因

太陽が照りつける砂漠

Photo by Giorgio Parravicini on Unsplash

世界中で近代化が進み、消費が増えるのにともなって、アースオーバーシュートデーは年々前倒しになってきている。

1970年時点では12月29日だったのが、今年2020年では8月22日と、たった50年間で資源を使い果たすスピードが4ヶ月も早くなっている。

今年もっともオーバーシュートデーが早い国は、石油産出国のカタールで2月11日。もっとも遅いキルギスタンの12月26日と比べて10ヶ月以上も早い計算だ。

カタールは一人あたりのCO2排出量が世界ワースト一位。石油の需要の増加に応えて、生産量が増えているのが主な原因だが、それだけでなく、90%の食料を輸入に頼りきっているという社会構造が、CO2を出しすぎてしまう原因となっている。

もし世界70億人がカタール人と同じような生活するなら、地球が6.6個なければ持続可能な生活が送れないということだ。

日本はカタールほどではないが、火力発電によって多量のCO2を排出している。地球温暖化の原因である温室効果ガスの排出量が増えると、困ったことが起きる。

森の木々が吸収できるCO2の量は無限ではない。自然のなかに取り込まれなかった分は、大気中を漂って地球を温めたり、海に吸収されたりする。近年は、海に取り込まれる分が増えているので、海の酸化が進み、海洋生物への影響が懸念されている。

日本政府は、地球環境保護のため、2050年までにCO2排出量を80%減らす方針だ。私たちも、自分の未来を守るために、個人レベルでできることは少しずつ始めたほうがよさそうだ。

アースオーバーシュートデイを遅らせるための対策

テーブルのサラダと飲み物

Photo by Brooke Lark on Unsplash

GFNによると、肉の消費をいまの半分にし、ベジタリアンメニューをもっと食べるようにすると、17日分もオーバーシュートデーを遅らせることができるという。

また、地産地消を心がけるなどしてエコロジカルフットプリント(※)をいまの半分に減らせれば、約3カ月遅らせられるとみている。たまには地元の野菜を食べる日を設けて、自分のからだにも地球にもやさしい食事をしてみてはいかがだろうか。
※ 地球の環境容量をあらわしている指標で、人間活動が環境に与える負荷を、資源の再生産および廃棄物の浄化に必要な面積として示した数値

ほかにも、地球環境を守るためにできる簡単なことはたくさんある。例えば、すでに買い物の必需品となっているマイバッグ。レジ袋は年におよそ300億枚使われている。

これを何度でもリユースできるマイバックにすれば、かなりの量のプラスチックごみを減らせ、焼却の際に出るCO2も削減することができる。

もう一つおすすめしたいのが、繰り返し使えるミツロウラップ。アピアリーメイドのミツロウラップは、オーガニックコットンやミツロウなど、100パーセント天然素材でできているフードラップだ。

サンドイッチやフルーツを包んでもカワイイし、手の熱で形を変えられるから、コップのフタにすることもできる。使い捨てのラップを買う意味がわからなくなるくらい、1枚あるとかなり重宝するアイテムだ。

世界の消費動向を変えられるのは、他の何でもない私たち自身だ。日々の買い物の一つひとつが、自分たちの未来へとつながっている。地球は一つしかないから、限りある資源を有効活用したいものだ。

参考資料

Past Earth Overshoot Days|EARTH OVERSHOOT DAY
https://www.overshootday.org/newsroom/past-earth-overshoot-days/

Country Overshoot Days|EARTH OVERSHOOT DAY
https://www.overshootday.org/newsroom/country-overshoot-days/

産油国から地球温暖化対策を!|WWF
https://www.wwf.or.jp/staffblog/news/2049.html

地球温暖化対策計画(閣議決定案)の概要
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/ondanka/kaisai/dai35/siryou1_1.pdf

Half of Earth’s biocapacity is used to feed us.|EARTH OVERSHOOT DAY
https://www.overshootday.org/solutions/food/

今年のアースオーバーシュートデーは7月29 1970年代にオーバーシュートが始まって以来最も早い日|EARTH OVERSHOOT DAY
https://www.overshootday.org/newsroom/press-release-june-2019-japanese/

※掲載している情報は、2020年8月20日時点のものです。

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