日本は何位?「空気がきれいな国」ランキング 上位&ワースト30を紹介

空気がきれいな緑の森

Photo by Cristina Anne Costello on Unsplash

自動車の排気ガス、工場の煙、花粉、PM2.5、黄砂など、大気汚染の心配がつきない昨今。世界の空気はどのくらいきれいなのだろう?World Population Reviewが発表した「空気がきれいな国」ランキングを掲載。世界各国の大気汚染の現状と、気になる日本の順位も紹介する。

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2024.09.05

世界でもっとも空気がきれいな国はどこ?

世界人口に関連した各種データを発表しているWorld Population Reviewは、2024年の「空気がきれいな国」ランキングを公開した。

これは、世界経済フォーラム(WEF)が、イェール大学、コロンビア大学と共同で開発した「環境パフォーマンス指数(Environmental Performance Index:EPI)」にもとづいて、180か国をランク付けしたものだ。

環境パフォーマンス指数(EPI)は、生態系の活力、気候変動パフォーマンス、環境衛生の3つに関連する11カテゴリ、40の指標について評価したもの。空気の質、水と衛生、生物多様性と生息地、持続可能性などの項目で、評価を行っている。

「空気がきれいな国」トップ30

EPIスコア
1位エストニア75.3
2位ルクセンブルグ75.0
3位ドイツ74.6
4位フィンランド73.7
5位英国72.7
6位スウェーデン70.5
7位ノルウェー70.0
8位オーストリア69.0
9位スイス68.0
10位デンマーク67.9
11位ギリシャ67.4
12位オランダ67.2
13位フランス67.1
14位ベルギー66.7
15位マルタ66.6
16位アイルランド65.7
17位チェコ65.6
18位スロバキア65.0
19位ポーランド64.4
20位アイスランド64.3
21位スペイン64.2
22位リトアニア63.9
23位オーストラリア63.0
24位クロアチア62.6
25位スロベニア62.5
26位ポルトガル62.2
27位日本61.7
28位カナダ61.1
29位イタリア60.5
30位ハンガリー60.1

「空気がきれいな国」ワースト30

EPIスコア
180位ギニアビサウ
179位ベトナム24.5
178位パキスタン25.5
177位ラオス26.1
176位ミャンマー26.9
175位インド27.6
174位バングラデシュ27.8
173位エリトリア28.6
172位マダガスカル29.9
171位イラク30.4
170位アフガニスタン30.7
169位カンボジア31.0
168位タジキスタン31.9
167位フィリピン32.0
165位ジブチ32.2
164位グアテマラ32.6
163位ネパール32.9
162位ブルンジ33.0
161位ルワンダ33.4
160位インドネシア33.8
159位マリ33.9
158位リベリア34.1
157位モーリタニア34.2
156位マラウイ34.9
154位トーゴ35.2
154位チャド35.2
153位ウガンダ35.4
152位中国35.5
151位エチオピア35.8
150位サントメ・プリンシペ35.9

ヨーロッパが上位を独占

ランキングの上位を占めたのは、ヨーロッパの国々ばかりだ。これは欧州諸国が地球環境改善のための取り組みを推進していることに関係があるだろう。例えば、10位のデンマークは、前回の10年前のランキングからEPIスコアが大きく伸びた国だ。

欧州では森林破壊に関連する製品の販売・輸入を禁止するほか、2030年までにEUの陸・海域の20%以上を再生させる「自然再生法」が成立するなど、環境への取り組みを世界で先駆けて行っている。これらの取り組みが、きれいな空気につながっている可能性がある。

EU「自然再生法」が成立 2030年までに海・陸域の20%を再生へ

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ランキング下位の国は途上国

一方で、「空気がきれいな国」ランキングの下位に並んだのは開発途上国ばかりだ。開発途上国では、化石燃料に依存して工業化が進んだり経済が発展したりするケースが多い。また、都市部に人口が集中しており、自動車の排気ガスや冷暖房などの影響もあり大気汚染が進みやすい。

「二酸化炭素排出量が多い国」ランキングの上位に入る国(中国、インドなど)は、「空気がきれいな国」ランキングの結果が著しくないのは当然と言えそうだ。

【2023年最新】二酸化炭素排出量の最新ランキング 日本の順位や排出状況とは

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日本は27位

日本は、世界180か国中27位だった。日本は森林が多い森林大国であり、二酸化炭素が吸収されている可能性がある。

しかし、日本は「二酸化炭素排出量が多い国」ランキングで5位になるほど、世界的にみても二酸化炭素の排出量が多いことを忘れてはならない。とくにエネルギー部門での排出が多く、日常的な電気、ガスの使用や、ごみの焼却などからも多くの二酸化炭素が排出されている。

この結果を見て、日本も、そして世界の国の空気がこれ以上汚くならないように、自分たちにできることを考えていこう。

※掲載している情報は、2024年9月5日時点のものです。

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