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EUの「自然再生法」とは、2030年までにEUの陸・海域の20%以上、2050年までに必要性のある生態系について回復させる目的のものだ。数か月の審議を経て先日、この法案が可決された。
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欧州でこれまで議論されてきた「自然再生法」。これは、欧州の自然を再生する法案であり、2030年までにEUの陸・海域の20%以上、2050年までに再生が必要な生態系すべてを対象に再生措置を講じる内容だ。破壊された生態系を回復させ、生物多様性を高めることが目的である。
「自然再生法」は、EU生物多様性戦略の一環として、地球温暖化の気温上昇を1.5℃に抑えるというパリ協定の目標を、欧州が達成するのに役立つと期待されている。
この「自然再生法」がついに先日、可決された。
「自然再生法」が最初に提案されたのは2022年6月のことだった。だが保守党は、農家の生活を脅かし、食料生産を減らしてサプライチェーンの混乱や食料品の物価高につながると主張して反発。2022年11月には暫定合意に達したものの、途中で頓挫していた。
2023年にはハンガリーが賛成を撤回するなど、法案自体が撤廃されかねない状況だった。反対派の主な理由は、自然再生法施行にともなう費用の負担が大きいといった内容だ。
だが、先日行われた投票では、賛成に投じたのは20か国。フィンランド、ハンガリー、イタリア、オランダ、ポーランド、スウェーデンは反対、ベルギーは棄権した。意見が割れていたオーストリアが土壇場で賛成に転じ、結果として必要な賛成数に達し、可決に至った。
各国の意見がわかれ混乱を極めていたこの「自然再生法」だが、可決に至った結果は世界に大きな影響を与えるだろう。今後もEUの動きに注目が集まりそうだ。
※参考
‘A momentous day for nature’: EU approves first-of-its-kind law that could bring back biodiversity|euronews
EU passes law to restore 20% of bloc’s land and sea by end of decade|The Gurdian
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