世界競争力とは?最新2024年の全ランキング紹介 日本が過去最低の順位になったのはなぜ?

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企業が競争できる環境が整っているかどうかがわかる「世界競争力ランキング」。2024年のランキングで全67の順位を紹介しよう。日本は38位と過去最低となったが、その背景についても解説する。

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2024.08.02

世界競争力ランキング(世界競争年鑑)とは

「世界競争力ランキング(世界競争年鑑)」とは、各国の競争力についてスイスのビジネススクールの国際経営開発研究所(IMD)がまとめたもの。

「経済状況・経済パフォーマンス」「政府の効率性」「ビジネスの効率性」「インフラ」の4項目について、それぞれスコア付けしている。

・経済状況・経済パフォーマンス:国内経済、貿易、国際投資、雇用、物価
・政府の効率性:財政、租税政策、制度的枠組み、ビジネス法則、社会的枠組み
・ビジネスの効率性:生産性・効率性、労働市場、金融、経営プラクティス、取り組み・価値観
・インフラ:基礎インフラ、技術インフラ、科学インフラ、健康・環境、教育

また、各国政府が公表している統計データのほか、アンケート調査も行い、幅広い視点で競争力の推察が行われている。このランキングによって、企業にとってビジネスがしやすい国であるか、ビジネススキームを実行する環境が整っているかといったことがわかる。

2024年 世界競争力ランキング

順位国名前年比
1位シンガポール+3
2位スイス+1
3位デンマーク-2
4位アイルランド-2
5位香港特別行政区+2
6位スウェーデン+2
7位アラブ首長国連邦+3
8位台湾-2
9位オランダ-4
10位ノルウェー+4
11位カタール+1
12位米国-3
13位オーストラリア+6
14位中国+7
15位フィンランド-4
16位サウジアラビア+1
17位アイスランド-1
18位ベルギー-5
19位カナダ-4
20位韓国+8
21位バーレーン+4
22位イスラエル+1
23位ルクセンブルグ-3
24位ドイツ-2
25位タイ+5
26位オーストリア-2
27位インドネシア+7
28位英国+1
29位チェコ-11
30位リトアニア+2
31位フランス+2
32位ニュージーランド-1
33位エストニア-7
34位マレーシア-7
35位カザフスタン+2
36位ポルトガル+3
37位クエート+1
38位日本-3
39位インド+1
40位スペイン-4
41位ポーランド+2
42位イタリア-1
43位キプロス+2
44位チリ
45位ラトビア+6
46位スロベニア-4
47位ギリシャ+2
48位ヨルダン+6
49位プエルトリコ
50位ルーマニア-2
51位クロアチア-1
52位フィリピン
53位トルコ-6
54位ハンガリー-8
55位ボツワナ+4
56位メキシコ
57位コロンビア+1
58位ブルガリア-1
59位スロバキア-6
60位韓国+1
61位モンゴル+1
62位ブラジル-2
63位ペルー-8
64位ナイジェリア
65位ガーナ
66位アルゼンチン-3
67位ベネズエラ-3

シンガポールが1位 欧州勢が上位に

2024年のランキングで1位に輝いたのは、シンガポール。実に4年ぶりの首位となった。主に政治、ビジネス環境の効率性、さらにインフラの面で評価を上げた結果だった。

そのほか、2位のスイス、3位のデンマーク、4位のアイルランドなど、欧州勢が上位を占める結果は例年と大きな変化はなかった。

日本は38位 ビジネスの効率性が低評価

日本については38位。2023年ランキングで35位だったため、順位を3つ下げて過去最低となった。評価項目のなかで、国内経済、雇用、科学インフラについては評価が高かったが、「ビジネスの効率性」の評価が低く、それによって順位が下がることとなった。技術面などの強みがあるものの、人材や組織を強化する「ビジネスの効率性」に弱点がある日本の姿がうかがえる。

過去の世界競争力ランキング

過去の世界競争力ランキングの結果はこちら。

【2022年】世界競争力ランキングとは 上位20位と日本の現状

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※掲載している情報は、2024年8月2日時点のものです。

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