産地直送とは? メリットや問題点、おすすめのサービスを紹介

新鮮なトマト

Photo by Lewis Wilson on Unsplash

食に対して安心や安全を求める人が増え、需要が高まる「産地直送」。鮮度の高さや価格の安さなどメリットも多く、プラットフォームサービスの普及により利用へのハードルも下がっている。ここでは、産地直送についてメリットや利用するときの注意点、おすすめのサービスを紹介する。

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2024.06.11
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産地直送とは

農産物を収穫する様子

Photo by PHÚC LONG on Unsplash

産地直送とは、生産者から消費者に直接商品を届ける販売形態のこと。一般的にスーパーマーケットなどに並んでいる食料品は、全国各地の生産者と取引するために「卸売業者」「小売業者」などの仲介業者を介して仕入れている。産地直送では、そのような仲介業者を介さずに生産者と消費者がやりとりする。

最近では、生産者が野菜や果物、水産物を出品し、消費者が直接購入できるアプリやサイトなどのプラットフォームサービスが増えている。

産地直送が注目される理由

人参やネギを収穫した様子

Photo by Peter Wendt on Unsplash

産地直送が注目されていることには、さまざまな要因がある。消費者のニーズとしては、食の安全や健康志向が高まり、生産者の顔が見えるなどの安心を求めるようになったこと、地方創生に寄与できること、規格外の農産物の大量廃棄を阻止し、環境保護に貢献できることなどが挙げられる。

またインターネットの普及と物流網の整備により直接取引が容易になり、消費者が新鮮で質の高い商品を手軽に購入できるようになったことも挙げられる。このように、産地直送は時代のニーズに即した新しい購買形態として注目されている。

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産地直送のメリット

生産者から直接トマトを買う様子

Photo by Elaine Casap on Unsplash

産地直送は、時代の流れに伴い活発になっている販売形態だ。そんな産地直送のメリットとは何だろうか。

新鮮で高品質な食材が手に入る

産地直送では生産地から消費者へ直接食材が届けられるため、流通過程での鮮度低下が最小限に抑えられ、もっとももいい状態の食材を享受できる。また消費者は自身の目で納得のいく品質の食材を選ぶことができ、安全で信頼性のある食材を手に入れることができる。

生産者の顔が見える

産地直送では生産者と消費者が直接取引するため、生産者の情報や栽培方法が明確になる。生産者の情報や栽培方法を把握することで、安心して購入できるだけでなく、品質への信頼感が増す。

また、生産者との直接的なコミュニケーションを通じて食材の背景やストーリーを知ることで、より一層の満足感を得られるだろう。

旬の食材や珍しい食材を味わえる

産地直送では、市場には出回らない新鮮で希少な食材を手に入れることも可能だ。中間業社を通すには鮮度の面で耐えられない食材、収穫量が少なく、流通に乗せられない珍しい食材など、さまざまな理由で正規の流通から漏れてしまう食材は、日本各地に多くある。スーパーマーケットでは手に入らない、季節ごとの豊かな味覚を楽しめることも、生産者と直接取引することのメリットと言える。

食費の節約になる場合がある

生産者から直接購入することで、中間業者への手数料や流通コストを削減できるのはもちろん、一定数以上をまとめ買いすることによって割引が適用されることもある。また、流通における価格の調整の影響を受けにくいため、市場より安価で手に入れられる場合もある。経済的な負担を軽減しつつ、安心して安全な食材を楽しめるのも嬉しいポイントだ。

生産者を直接支援できる

消費者が直接購入できるということは、生産者の取り組みやこだわりに賛同し、応援の意味合いを込めた消費活動を行うことを可能にする。そういった消費形態は、生産者がよりよい条件で事業を続けられることにつながり、持続可能な農業や地域経済の活性化をもたらす。

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産地直送の問題点

農地に建つ民家

Photo by Patrick Hendry on Unsplash

産地直送にはメリットばかりではなく、注意しなければならないこともある。産地直送の問題点とは何だろうか。

安定供給が困難

産地直送では、天候の変化や災害などの外的要因による影響が大きくなる。生産地に何らかの影響が生じると、供給が不安定になり消費者に十分な量の商品を届けるのが難しくなるだろう。

価格変動が大きい

スーパーマーケットなどの小売店では複数の取引先から大量に仕入れるため、収穫量の増減にある程度対応できる。しかしながら、産地直送の場合はダイレクトに影響を受けてしまう。需要や供給が変化すると、それに伴って価格が急激に変動し、消費者の経済的な安定性を損なうこともあるのだ。

即日配達が難しい

スーパーマーケットや大手通販サイトでの購入では、ほしいと思ったその日や翌日には手に入る。しかし、生産者からの直接購入では、ほしいと思っても即日に配送するのは物理的に難しい。計画的に食材を購入する必要がある。

生産者に負担がかかる場合もある

生産者が商品を直接消費者に供給する場合、流通や販売だけでなく、包装、配送、マーケティング、顧客サポートなどの責任をすべて生産者が負うこととなる。また、食品の品質管理や販売戦略などの知識も身につけなければならない。これらの負担は、生産業務に支障をきたす可能性もある。

自分で生産者を見つける手間かかる

スーパーマーケットやコンビニエンスストアではさまざまな商品を扱っているため、好きなものを気兼ねなく選べる。しかし産地直送では、自分でほしいと思った食材を扱っている生産者を探し出さなくてはならない。

また、品質や価格の面で満足できる選択肢も限られてしまう。好みの商品が見つからないことは、消費者の満足度が低下する要因となる。

産地直送を利用する際に確認しておくべきこと

農地のなかにある作業場

Photo by Guido Klinge on Unsplash

プラットフォームサービスの増加により、産地直送を採用している生産者も増えている。産地直送で質の高い商品を得るために、確認すべきことを見ていこう。

販売業者は信頼できるか

産地直送を利用する場合、販売業者の信頼性を確認する必要がある。信頼できる販売業者は、商品の品質や安全性を保証し、正確な情報を提供している。

また配送や返品に関するポリシーが明確なら、トラブルが発生した場合にも適切に対応できるだろう。口コミや比較サイトで、利用を検討している生産者が信頼できるかどうかを確認してほしい。

商品状態は良好か

産地直送を利用する場合、お店で買うときとは異なり、直接目で見て購入することは難しい。売れ残って鮮度が落ちた商品をインターネットで販売する業社もいるため注意が必要だ。先に述べた通り、信頼できる業社かしっかり確認しよう。

価格は適正か

小売店よりも安価で手に入れられることがメリットの産地直送だが、必ずしも市場より安い価格で売りに出されているとは限らない。応援消費や割高な点を理解して購入しているならいいが、そうでない場合は内容と価格をしっかり吟味しよう。

おすすめの産地直送サービス

麦畑

Photo by Raphael Rychetsky on Unsplash

消費者が安心して利用できる産地直送サービスを紹介する。

羽田産直セレクション

羽田産直セレクションは、北海道の食材を堪能できる産地直送サービスだ。送料込みの価格で食材が販売されているため、予算を立てやすい。全国どこにいても北海道の海産物や農産物、畜産物、スイーツが食べられるため、北海道好きにおすすめしたい産地直送サービスである。

大地を守る会

大地を守る会は、日本の第一次産業や人の生命と健康を守り、持続可能な社会の実現を目指している団体だ。団体職員と生産者が直接交渉し、市場価格と連動させずに価格設定を実現しているため、安定した価格で商品を購入できる。またオーガニック商品なども扱っているため、健康志向の高い人にもおすすめだ。

食べチョク

食べチョクは、95万人以上のユーザーが利用している産地直送サービスだ。60,000以上の商品を扱っているため、消費者はニーズに適した商品を購入できる。また消費者と生産者が直接コミュニケーションを取れる機能も搭載されているため、生産者がおすすめする食べ方を聞いたり、消費者から感謝の気持ちを伝えたりできる。

産直アウル

産直アウルは、採れたての食材を農家・漁師自身の手で箱詰めし発送するサービスだ。小売や卸を通さない直接のやり取りにより、規格のある市場では買えない食材が手に入る。また生産者との1対1のトークで、人柄を感じられるコミュニケーションができるのも魅力だ。

JAタウン

JAタウンは、全国のJAから産地直送で、旬の食材を届けるサービスだ。「おいしい日本と暮らそう。」をテーマに、品質が良く、安心安全な国産の農畜産物を産地から届ける。食を通じた体験により、購入者の暮らしと生産者の暮らしがともに豊かになることを目指している。

産地直送で日々の食事に彩りを与える

商品を渡す店員

Photo by Grab on Unsplash

プラットフォームサービスの増加によって、誰でも気軽に産地直送が楽しめる時代になった。全国各地から届く旬の食材や珍しい食材を使うことで、食生活のクオリティも向上するだろう。また、食材廃棄を阻止し、生産者や地方経済の支援にもつながるというメリットもある。興味を持った人は、産地直送を検討してみては。

※掲載している情報は、2024年6月11日時点のものです。

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