通販やアプリで「食品ロス」削減に貢献 おすすめのサイトとアプリ13個

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深刻化する食品ロス問題。令和3年の日本の食品ロスは約523万トンにのぼる。この課題に対して、通販やアプリを活用した取り組みが注目されている。私たち消費者が通販やアプリを通じてどのように食品ロス削減に貢献できるのか、その内容を詳しく紹介する。

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2024.04.11

食品ロスとは

食品ロス 問題 食べ残し 売れ残り

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食品ロスとは、食べられる状態であるにも関わらず、捨てられてしまう食品のこと。環境への負荷や経済的損失、食糧不足といった多くの社会的影響を及ぼし、世界中が直面している深刻な課題だ。

「食品ロス」と似た言葉に、「フードロス」や「フードウェイスト」があるが、国連食糧農業機関(FAO)の定義では、「フードロス」は小売業者のサプライチェーンにおける製造・加工段階で出るロスを、「フードウェイスト」はスーパーやコンビニなどの小売、一般家庭で出るロスを指す。「食品ロス」とはその総称だ。

「1人お茶碗1杯を捨てている」現状

農林水産省によると、令和3年に出た日本の食品ロスは523万トンと報告されており、内訳としては、事業系が279万トン、家庭系が約244万トンで、一般家庭から出るロスが全体の約半数を占めているのが現状だ(※1)。

これは、一人あたりの食品ロス量が一年で約42kg、つまり日本人一人あたりが毎日お茶碗一杯分(114g)のごはんを捨てている計算になる。廃棄された食品や食材のうち、可⾷部分と考えられる部分だけでこれだけの量が捨てられているのだ。

また、国連環境計画(UNEP)が発表した「UNEP Food Waste Index Report 2021」による家庭系食品のロス量ランキングによると、日本の食品ロス量は世界で14番目に多い。食品ロスは食べ物が無駄になるだけでなく、社会・環境全体に与える影響が大きいことから、世界的に問題視されている。

【最新】食品ロス世界ランキング 日本の順位と世界各国の現状とは

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食品ロス削減に貢献できる通販&アプリ

食品ロス 通販 アプリ

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深刻化する食品ロス問題において、私たちいち消費者が通販サイトやアプリを通じて貢献できることがある。その仕組みとは、一体どのようなものなのだろうか?ここでは、食品ロス削減に貢献できる通販サイトとアプリを13個紹介する。

KURADASHI(クラダシ)

「KURADASHI」は、賞味期限が近い商品や、パッケージの印字ミスや少しの傷などでまだ食べられるにもかかわらず、破棄されてしまう商品を最大97%オフで買うことができる社会貢献型フードシェアリングプラットフォームだ。

さらに、売り上げの一部は社会貢献団体に寄付される仕組みで、消費者は買い物の際に応援したい社会貢献団体を選択することができる。本来なら破棄されてしまう商品を購入することで食品ロス削減に貢献できる。

Upcycle by Oisix(アップサイクル・バイ・オイシックス)

「Upcycle by Oisix」は、Oisixから生まれたフードロス解決型の食ブランド。「フードロスに、新たな価値を」を掲げ、見栄えや食感などの理由から、これまで使われていなかった・食べられていなかった・捨てられてしまっていた食材をアップサイクルし、新たな商品へと生まれ変わらせている。

老舗さつまいも専門会社「カルビーかいつかスイートポテト」から規格外の焼き芋を買取りアップサイクルした「パンク焼き芋」シリーズや、梅酒でおなじみのチョーヤ梅酒株式会社の未活用だった漬け梅を活用した「梅酒から生まれた しっとりドライフルーツ」、収穫時に穴があいているわかめや温暖化の影響で赤みが強く残ってしまった昆布を使った「ここもおいしく国産穴あきわかめの玄米スナック」など、ユニークな商品開発を行っている。

tabeloop(たべるーぷ)

バリュードライバーズ株式会社が運営する「tabeloop」は、産地直送のオーガニック野菜や果物、海産物、ワケあり品などを一般家庭や外食チェーン、学生寮などの食堂、地域のお祭りなどへ販売するサービス。流通の都合で破棄される野菜や値段がつかず捨てられる魚などを救いたいとの思いから立ち上げられた。

売上手数料の一部はFAO(国際連合食糧農業機関)などの飢餓撲滅に貢献する団体に寄付される。販売者特集では、生産者の顔とともにストーリーや価格の理由などが掲載され、生産者の想いを知ることができる。数量限定で1円の商品が出品されることも。

Oisix(オイシックス)

食品宅配サービス「Oisix」は、家庭からの食品ロスを削減する目的の一環として、主菜と副菜の2品に使う食材を必要な分だけセットにしたミールキット「Kit Oisix」を販売している。必要な食材が必要な分だけ入っているため、この商品を取り入れた利用者へのアンケートによると、ふだんの買い物時と比べて、家庭で出る食材廃棄が約3分の1まで減ったことがわかった。また、このキットに使用されている食材は、品質に問題はないが、一般的には流通しない加工用・規格外の農産物も使用することで、農家の支援や流通で生じる食品ロス削減にもつながっている。

HELAS(ヘラス)

信濃毎日新聞社が運営する、お店が出品するロス⾷品と買い手である消費者を結びつけるスマートフォン・マッチングアプリ「HELAS」。売り手は、その日に余ってしまいそうな商品や不揃い品、型崩れ品などを出品登録し、買い手がリアルタイムでHELASから商品の出品情報を受け取り、購入できる仕組み。出品から決済まで、すべてがスマホ一台で完結し、アプリ内でロスが可視化されるため、売り手と買い手が楽しく食品ロス削減に貢献できる。

ロスゼロ

株式会社ビューティフルスマイルが運営する「ロスゼロ」は、食品製造や流通の段階で発生するフードロスを解決するために生まれた。シーズン商品やパッケージ・価格変更の商品、賞味期限が近い商品などを箱に詰めて不定期で届けるサブスク「わくわく福袋」や、商品に使われずに余った材料をアップサイクルした商品など、メーカーによるロス予備軍の商品をストーリーとともに消費者に届ける取り組みを行っている。

WakeAi(ワケアイ)

「WakeAi」は、SDGs実現を目指した社会貢献型通販フォーム。賞味期限が近い商品や売れ残った商品を安く購入できたり、コーヒー豆や宇治抹茶、鴨胸肉などの産地直送商品をワケあり価格で安く購入できる。また、チャリティー商品を購入すると、購入代金の一部が資金として積み立てられ、住民税非課税世帯やひとり親家庭を応援できる仕組みもある。WEBサイトだけでなく、アプリからも購入可能。

TABETE(タベテ)

フードシェアリングアプリ「TABETE」は、ホテルや飲食店、スーパーなどで食品ロスに直面する食べ物をユーザーとマッチングするアプリだ。各自治体と連携を行いながら本格的に食品ロスの削減に取り組んでいる。

食品ロスに悩む近所の飲食店をスマホで検索し、お店をお気に入り登録しておけば、出品されたときに「レスキュー依頼」が通知される。アプリから引き取り時間の設定が可能なため、注文後は飲食店でアプリの画面を見せるだけで商品を受け取ることができる。登録料や月額料はかからず、実際の商品購入時にのみ料金が発生する。

フリフル

規格外の農作物やそれを利用した加工品を販売している「フリフル」。市場に出回る前に規格外と判定されたり、価格維持のために廃棄されていた農産物を仕入れ、独自の販売ネットワークに流通させることで、食品ロスの削減を目指している。生産者には収益の機会を提供し、消費者には良質な食品を手頃な価格で提供している。

Let(レット)

「Let(レット)」は、規格外品や見切り品、賞味期限の近い商品など"訳あり品"を購入できる食品ロス削減アプリ。初期費用や月額などの基本利用料金は無料だが、利用するには電話番号などの会員登録が必要だ。

食べチョク

農家や漁師から産地直送で食品を届けてくれる、お取り寄せ通販サイト「食べチョク」。市場に出回らない珍しい食材や、限定の商品など6万点以上が出品されている。生産者と消費者が直接コミュニケーションを取れる機能が備わっており、おすすめの食べ方を聞くことや、感謝を伝えることも可能だ。生産者自身で値決めができるシステムになっており、商品を購入することが、食品ロス削減だけでなく、生産者の支援にもつながっている。

ポケットマルシェ

「ポケットマルシェ」は、全国の農家や漁師から直接やりとりしながら食材を買えるオンラインマルシェ。審査に合格した生産者のみが直接出品しているため、新鮮で安心な食材が産地から直送される。食べた感想を伝えたり、おいしい調理方法を聞いたりできる、生産者が身近に感じられるサービスだ。

豊洲市場ドットコム

「TOYOSU ICHIBA」は、株式会社食文化が運営する豊洲市場に入荷する旬のフルーツやマグロ・海鮮品を販売する通販サイト。豊洲市場において、大量入荷により買い手が見つからないものや、傷やスレがあって見た目が良くない“訳あり品”、サイズが規格外の商品を仕入れて販売している。食品ロス削減に貢献しながら、豊洲市場のおいしい食材を安く手に入れられるの魅力だ。

自宅でもできる食品ロス削減のアイデア

食品ロス 家庭 食材

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食品ロスの約半数が一般家庭から発生している現状において、一人ひとりが日々のなかで小さな工夫を積み重ねていくことも大切。ここでは、自宅で気軽にできる、食品ロス削減のアイディアを紹介する。

必要な分だけ購入する

スーパーなどで買い物をする前に、冷蔵庫や冷凍庫、食品庫の中身をしっかりと確認しよう。その上で必要なものをリストアップ、もしくはスマホで撮影してから買い物に行くことで、買い過ぎを防ぐことができる。また、食べ切れる量だけ買うことで、調理の際に食材を上手く使い切ることも可能になる。

食べきれる量をつくる

料理をする際は、家族や自分が食べ切れる量かをしっかりと確認し、レシピを工夫してつくる量を調整するようにしよう。

保存方法を工夫する

食材を適切に保存することも大切。食品に記載してある保存方法も大切だが、野菜や肉類は下処理をして冷凍するなど、長く保存できるように工夫しよう。期限が近い食品を冷蔵庫の手前に置くことも有効だ。

すぐに使う食材はてまえどりする

「てまえどり」とは、購入してすぐ使う場合、商品棚の手前にある商品など、販売期限が近づいている商品を積極的に選ぶ行動を指す。てまえどりをすることにより、小売店の食品ロス削減に貢献することができる。

「てまえどり」とは? 効果やメリット、簡単にできる食品ロス対策も

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つくりすぎてしまった場合は、リメイクレシピの活用&おすそ分け

もし料理をつくりすぎてしまった場合や、残ってしまった場合は、アレンジして別のメニューにつくり変えるリメイクレシピを活用したり、可能であれば近所の人や知り合いにおすそ分けするのもいいだろう。

食品ロス削減に向けて、スマホから気軽に参加しよう

貧困に苦しむ国や地域がある一方で、先進国では大量の食品が破棄されており、その処分によって環境が汚染されている。この世界的に深刻な問題に取り組むべく、多数の企業や団体がWEBサイトやアプリを通じて食品ロス削減につながるサービスを提供している。

いずれも、気軽に商品や食材を購入できる仕組みが整えられている。こういったサービスを利用するだけで、食品や食材をお得に購入できるだけでなく、食品ロスの削減、生産者の応援、自然環境の保護に少なからず寄与できる。ぜひ、スマホから気軽に参加してみてはいかがだろうか。

※掲載している情報は、2024年4月11日時点のものです。

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