「世界でもっとも倫理的な企業2024」 日本企業では花王が18年連続受賞

「世界でもっとも倫理的な企業2024」

Photo by Annie Spratt on Unsplash

「World’s Most Ethical Companies(世界でもっとも倫理的な企業)」は、企業の透明性や倫理について優れた成果をあげる企業を表彰するもの。先日発表された2024年版で、20カ国、44業種の企業136社が選出され、日本からは花王とソニーが受賞した。

岡島真琴|Makoto Okajima

ライター

ドイツ在住。自分にも環境にも優しい暮らしを実践する友人たちの影響で、サステナブルとは何かを考え始める。ライター・編集者として活動しつつ、リトルプレスSEA SONS PRESSを運営。

2024.03.25
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米シンクタンクが選ぶ「世界でもっとも倫理的な企業」

「World’s Most Ethical Companies(世界でもっとも倫理的な企業)」は、アメリカのシンクタンク、Ethisphere Institute(エシスフィア・インスティテュート)が発表しているもの。

以下の5つのカテゴリーにおいて、200以上の質問を設定し、独自の企業倫理指数をスコアとして評価。受賞者を決めている。

(1)企業倫理とコンプライアンスに関する取り組み
(2)企業市民としての責任ある活動
(3)倫理的企業文化
(4)コーポレートガバナンス
(5)リーダーシップ&社会からの評価

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2024年は20か国136社が選出

2024年は、世界20か国、44業種から136社が選出された。2007年の設立以来18年連続で受賞した6社をはじめ、今年初めて受賞した企業は15社にのぼる。

以下ではそのラインアップをご紹介する。

18年連続で受賞した6社

・アフラック(米国)
・Ecolab(米国)
・International Paper(米国)
・花王(日本)
・Milliken&Company(米国)
・PepsiCo, Inc.(米国)

2024年に初受賞した15社

・A. O. Smith(米国)
・Assurant(米国)
・Autodesk(米国)
・COSMOTE E-VALUE(ギリシャ)
・HCLTeck(インド)
・IndusInd Bank(インド)
・J.M.Smucker(米国)
・nVent(米国)
・SeAH Holdings(韓国)
・SeviceNow(米国)
・Sodexo(フランス)
・Southwire Company(米国)
・The Goodyear Tire&Rubber(米国)
・Trane Technologies(アイルランド)
・Veizon(米国)

日本でもおなじみの受賞企業

そのほかにも、以下のような日本でもおなじみの企業が受賞している。

・アクセンチュア(アイルランド、17度目の受賞)
・アリアンツ(米国、5度目の受賞)
・ベストバイ(米国、10度目の受賞)
・フェデックス(米国、2度目の受賞)
・マスターカード(米国、9度目の受賞)
・IBM(米国、6度目の受賞)
・ロレアル(フランス、15度目の受賞)

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日本からは、花王とソニーの2社が受賞

日本企業からは、花王とソニーグループの2社が受賞した。花王は18年連続受賞、ソニーグループは6度目の受賞となる。

花王の長谷部祥弘代表取締役・社長執行役員は今回の受賞を受けて、次のようにコメントしている。

「花王は、『正道を歩む』を基本的な価値観としており、外部機関からのこのような評価をとても大切にしています。行動原則にある『果敢に挑む』姿勢で今後さらに変化する社会においても業界を牽引していく企業となれるよう、高い目標に向かって挑戦し続けていく決意を新たにしています。そして私たちの使命である『豊かな共生世界の実現』をめざしていきます」

企業の倫理観がますます問われる時代に

エシスフィア・インスティテュートの最高経営責任者エリカ・サーモン・バーン氏は「企業は日々、従業員や投資家、規制当局などのステークホルダーの信頼を得て、維持しなければならない」と語る。

同氏はさらに、「ビジネス・インテグリティ(誠実さ)をもって模範を示し、強力なガバナンス、倫理文化、企業市民、コンプライアンスに投資することで、企業は信頼を築くだけでなく、業績も向上させることができる」として、今年の受賞企業を称えた。

企業におけるサステナブルな姿勢がますます問われる今日。こうした賞は、われわれ消費者にとっても、倫理的な企業やサービスを選択する上での一つの基準となるかもしれない。

※掲載している情報は、2024年3月25日時点のものです。

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