ブルガリア発・100%ヴィーガンの「食べられるコーヒーカップ」 リサイクル不要でごみも出ない

食べられるコーヒーカップ「Cupffee」「Cupffee」

Photo by Edible Cup

ブルガリアの企業が開発した「Cupffee」は、オートブランと小麦粉でつくられた「食べられるコーヒーカップ」。85℃までの耐熱性なので温かい飲み物にも使えるほか、カップのクッキー生地は40分までサクサクのまま。飲んだ後においしく食べられるのでリサイクルの必要もなく、ごみも出ない。

岡島真琴|Makoto Okajima

ライター

ドイツ在住。自分にも環境にも優しい暮らしを実践する友人たちの影響で、サステナブルとは何かを考え始める。ライター・編集者として活動しつつ、リトルプレスSEA SONS PRESSを運営。

2023.06.07
SOCIETY
学び

イベントや商品の魅力を広げる エシカルインフルエンサーマーケティング

使い捨てコーヒーカップを不要に

食べられるコーヒーカップ「Cupffee」

Photo by Edible Cup

環境保護への関心が高まるなか、世界では毎年160億個もの使い捨てカップが消費され、地球に負担をかけているという。そんな課題の解決に取り組むのが、ブルガリア第2の都市プロブディフで誕生した、食べられるカップ「Cupffee」だ。

カップは、オートブランと小麦を中心としたクッキー生地。100%ヴィーガンであるほか、人工着色料や甘味料、防腐剤などを使用していない。もちろん、カップが飲み物の味に影響することはない。

サクサク感は40分間持続 コーヒータイムのおやつにも最適

食べられるコーヒーカップ「Cupffee」

Photo by Edible Cup

現在販売されているのは、110mlのスモールサイズと、220mlのラージサイズの2種類。温かい飲み物なら85℃までOK。もちろん、冷たい飲み物にも利用できる。

カップのサクサク感が40分まで持続するため、コーヒーをゆっくり飲んだ後でも、カップをおいしく食べられる。カップのカロリーは、スモールサイズなら56kcal、ラージサイズは105kcal。低カロリーのおやつとしても人気が出そう。賞味期間は製造から9か月間だ。

使用後に、カップをリサイクルする必要がないし、そもそもごみが出ない。新しいコーヒータイムやドリンクスタイルとして定着するかもしれない。

使い捨てはやめよう! 竹から生まれたサステナブルなコーヒーカップ「Ecoffee Cup(エコーヒーカップ)」

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ほかにもいろいろ 「食べられる」スプーン&ストロー

昨今では食べられるカップ以外にも、スプーンやストローなど、さまざまな代替品の開発が進められている。ここでは、その一例をご紹介しよう。

ドイツの企業が開発 食べられるスプーン「Spoontainable」

オートミールやカカオの殻の繊維などからつくられた、100%天然素材かつヴィーガンのスプーン。アイスクリームなどの水分が多いデザートや、温かい飲み物のマドラーとしても、60分まで使用できる。

ドイツの企業が開発した食べられるスプーン「Spoontainable」

Photo by Edible Cup

ドイツの企業が開発した食べられるスプーン「Spoontainable」

イギリスの企業が開発 パスタ製のストロー「Stroodles」

デュラムセモリナというパスタ用の小麦でできたストロー。最近では紙のストローを使用するカフェなども増えているが、それよりも耐久性が高く60分まで使用できる。こちらも100%ヴィーガン。

イギリスの企業が開発したパスタ製のストロー「Stroodles」

Photo by Edible Cup

イギリスの企業が開発したパスタ製のストロー「Stroodles」

こうした代替品には、環境に配慮するだけでなく、見た目の美しさやデザイン製を高めてくれること、「食器やカトラリーを食べられる」という意外性を楽しめること、そしてデザートとしておいしく食べられることなど、さまざまな良さがある。

ふだん何気なく使っているカップやカトラリーが、こうしたアイデア製品にどんどん置き換わっていくことで、プラスチックごみの削減にもつながっていくだろう。

※掲載している情報は、2023年6月7日時点のものです。

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