気候のリミットは着実に迫っている IPCC第6次報告書をわかりやすく解説

IPCC報告書で危機が迫っていると判明した地球の森

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国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)から、第6次統合報告書が公表された。パリ協定で、地球の平均気温の上昇を1.5℃以内におさえる目標が定められたが、今後10~20年で到達する恐れがあり、2035年までに温室効果ガスの排出量を60%削減しなければならないという。

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2023.03.27
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IPCC報告書とは

地球温暖化に関する世界中の専門家の科学的知見を集約している、国連のIPCC(気候変動に関する政府間パネル)。1990年から5~6年ごとに評価報告書を発表しており、今回発表された第6次統合報告書は、2021年から2022年にかけて3つの作業部会から出された報告をまとめたものだ。

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第6次報告書のポイントは?

この内容を要約すると、ポイントとなるのは次の3つ。

今後10~15年で平均気温上昇1.5℃に達するおそれ

パリ協定では、地球の平均気温上昇を産業革命前に比べて1.5℃に抑えると定めた。しかし、現時点ですでに1.1℃上昇まで達しており、今後10~15年で1.5℃に達するおそれがあることを改めて指摘した。

2035年までに温室効果ガス60%削減へ

世界各国が、パリ協定の達成に向けてさまざまな目標を立てているが、それらを全部達成できたとしても、地球の平均気温上昇を1.5℃に抑えることは難しい。そこで、これまで示されてきた「2030年までに温室効果ガス排出を43%削減」の目標に加えて、2025年までに排出量を減少に転じさせ、「2035年までに60%削減」「2040年までに69%削減」のさらなる段階的な目標が必要と指摘された。

取り返しのつかない被害が増加

観測史上最速で桜が開花したほか、夏は例年以上に厳しい暑さに見舞われるなど、私たちが気候変動を体感することが多くなったはずだ。そのような気候変動は、洪水、干ばつなども引き起こし、とくに気候変動に対して脆弱な地域にその影響を及ぼしている人や自然が適応できる限界に、もう間もなく達しようとしていることを、改めて指摘した。

残された時間はわずか

いよいよパリ協定達成が難しくなる瀬戸際まできている現在。国連のアントニオ・グテーレス事務総長は「気候の時限爆弾の針は進んでいる」と表現した。

これを防ぐためには、これまでの取り組みや努力では間に合わない。さらなる高い目的意識を持ち、世界が一丸となって進めなければならない。

まずは現状を知り、一人ひとりができる心がけから変えていくことが大切なのではないだろうか。

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※掲載している情報は、2023年3月27日時点のものです。

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