【2022年】日本の出生率 少子化が加速する日本と世界の動向

妊婦のお腹にやさしく触れる手

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出生率は経済的・社会的に大きな影響があり、毎年注目されるファクターだ。近年の日本では出生率低下が問題視されているが、先進国をはじめとした世界ではどうなのだろうか。2022年上半期の日本の出産率・合計特殊出産率や世界の出生率について考えてみよう。

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2022.10.06
SOCIETY
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2022年の日本の出生率・合計特殊出生率

ひとくちに出生率と言っても、「出生率」「合計特殊出生率」の2種類がある。簡単に言えば以下のような違いになる。

出生率】その年に生まれた人口1,000人あたりの出生数
合計特殊出生率】15歳~49歳の女性ひとりあたりの生涯出産人数

出生率の場合、年齢や性別の内訳が設定されていない。老若男女を問わず、全人口を対象にして計算する。

いっぽう、合計特殊出生率は年齢・性別を絞り込み、15歳~49歳の女性を対象にしているため、出生率よりも精度が高いと考えられている。そのため正確な指標として合計特殊出生率がもちいられることが多い。

厚生労働省の人口動態速報(2022年5月分)によると、2022年1月~4月の出生数は32万467人だった。この時点での出生率は6.1だ(※1)。また、6月上旬に発表された2021年の合計特殊出生率は1.30である。

近年の日本では出生率・合計特殊出生率ともに減少をたどっている。世界銀行が公表したデータによれば、2022年9月現在の合計特殊出生率世界ランキングで日本は191位である。208ヶ国がベンチマークされたランキングにおいて、この順位はかなり低いと懸念せざるを得ない。(※2)

これまでの日本の出生率の推移と背景・理由

日本の出生率はもともと低かったわけではない。第二次世界大戦以前はおおむね増加傾向にあった。戦後には第一次ベビーブームが起こり、1949年には270万人もの子どもが生まれている。その子どもたちが出産年齢になり、第二次ベビーブームが起こった。ピーク時の1974年には209万人が生まれている。

しかし第二次ベビーブームが去ってからは減少傾向に転じた。1949年には33.0、1974年には18.6をマークしていた出生率は、1990年に初の10.0まで落ち込んだ。合計特殊出生率に直すと1.57であり、「1.57ショック」と言われている。この1.57ショックを機に少子化対策が意識されるようになり、対策の一環として政府が「エンゼルプラン」を立ち上げる契機になった。

その後は多少の増減を続けたが、1994年の10.0を最後に減少し続け、2019年には7.0にまで落ち込んでいる。(※3)

第一次、第二次ベビーブームの頃は、ともに日本が経済成長と好景気を迎えた時代だった。出産年齢を迎えた世代に子どもを育てる経済力がもたらされたことが高い出生率につながった一因だろう。

いっぽう、出生率の減少には生活様式の変化が挙げられる。価値観が多様化し、古い時代のような結婚観が薄れ、晩婚化・未婚化が増加した。子どもを持つことにこだわらないカップルも増えている。

加えて経済的な理由や育児環境への不安も考えられる。とくに仕事と育児の両立できる社会環境が充分と言えないことには注目するべきだ。各方面の努力により改善が進められているが、大きな効果を出すにはまだしばらく時間を必要とするかもしれない。

ここ数年は新型新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による社会情勢・経済の混乱のため、産み控えも起きている。2021年には過去最低の出生率を記録した。

都道府県別 出生率ランキング

都道府県別に出生率を見てみよう。厚生労働省が発表した2021年の出生率をランキング形式で記載する。2022年9月現在に確認できる最新版のデータである。(※4)

順位都道府県出生率
1位沖縄10
2位愛知7.4
2位滋賀7.4
2位福岡7.4
2位熊本7.4
2位鹿児島7.4
7位佐賀7.3
8位宮崎7.2
9位東京7.1
9位岡山7.1
11位福井7
11位大阪7
13位長崎6.9
14位鳥取6.8
14位広島6.8
16位兵庫6.7
16位島根6.7
16位香川6.7
19位大分6.6
20位神奈川6.5
20位石川6.5
22位埼玉6.4
22位三重6.4
24位千葉6.3
24位山梨6.3
24位長野6.3
24位京都6.3
28位岐阜6.2
29位宮城6.1
29位栃木6.1
29位静岡6.1
29位和歌山6.1
29位山口6.1
29位徳島6.1
29位愛媛6.1
36位群馬6
36位富山6
36位奈良6
36位高知6
40位福島5.9
40位茨城5.9
42位新潟5.8
43位北海道5.6
43位山形5.6
45位青森5.4
45位岩手5.4
47位秋田4.6

出生率がもっとも高いのは沖縄県で10.0、もっとも低いのは秋田県で4.6だった。地域ごとに出生率の高低が見られる理由としては、親との同居・近居の割合や、出産・子育てに対する価値観などが挙げられている。(※5)

【2021年】日本の出生率の現状 都道府県別ランキングと低下の影響

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※掲載している情報は、2022年10月6日時点のものです。

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