【2022年最新】日本の年齢別人口推計 若年層の減少が顕著に

東京都心の夕景

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総務省が発表する日本人口年齢別データ(人口推計概算値)は、将来的な日本人口と経済の成長を予測する重要なデータである。人口の動きである人口動態は経済成長と直結しているだけではなく、政治的施策にも大きな影響を与える。最新の人口推計概算値をもとに、日本の人口動態について見てみよう。

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2022.07.30
目次

年齢別人口とは

人口動態を測るにあたり、年齢別人口が重要になる。年齢別人口とは名称のとおり、年齢ごとの人口数だ。日本の年齢別人口が集計され、男性・女性・男女の合計(総数)で公表されている。年齢ごとの人口比率がひと目でわかるのが特徴である。

年齢ごとの人口比率は、現在の比率傾向だけではなく、将来的な日本人口の予測が可能になる。たとえば今年生まれた子どもたちが成長し、経済活動をおこなうにあたり、どの程度の生産が見込めるかの予測に役立つのである。

現在の比率傾向からは社会の様相や問題点がうかがい知れる。近年の調査では先進国で問題視されている少子高齢化が浮かび上がり、喫緊の対策が求められるようになった。一連の流れは年齢別人口からわかった情報がもとになっている。人口動態の重要性が納得できる一面だろう。

年齢別人口の調査方法

年齢別人口調査では国勢調査がおもなデータとして取り扱われるが、5年に一度しかおこなわれない。4年間が空白になってしまうため、総務省が人口推移の調査をおこなう。

各自治体に提出される出生届・死亡届・婚姻届・離婚届などが毎月集計されている。この結果と「住民基本台帳人口移動報告」、法務省の「出入国管理統計」などを合わせ、調査結果を発表するのである。

2022年最新の日本の年齢別人口推計

2022年4月15日、総務省は2021年10月1日時点における人口推計を公表した。公表された資料内においてわかる年齢別人口は以下のとおりである。(※1)

単位…千人

年齢(歳)男(人)女(人)総数(人)
0425405830
1427408836
2446425871
3468446915
4480458938
5502477978
65144891003
75144881001
85255011026
95275031029
105405141054
115455181063
125485211069
135585311089
145555271083
155505241075
165535241076
175755451119
185825491131
196045741178
206245971221
216386071245
226376101247
236526221274
246546231277
256566221278
266646291293
276616251286
286466101256
296506161266
306446131257
316556261281
326656371302
336856551341
347026741375
357116821393
367347101444
377587351492
387667451511
397667461513
407737511524
418077851592
428278031630
438578341691
448808551735
459218951816
469589331891
4710129851997
48102710062032
4910099861995
509789591936
519469301876
529299171846
539058951800
549018931794
557007001400
568628611723
578068071613
587847871571
597577621518
607397471486
617397531492
627507661516
637247461471
647017251426
657327621494
667517841535
677447851529
687818341615
698168801696
708549301784
719029981900
7297510892065
7394810752024
7488510141899
755356321167
765556781233
776608231484
786217881409
796198011420
805807661346
815036861188
82415584998
834156091024
843986071005
85368587955
86316538855
87268485753
88236459694
89200415615
90163369532
91129316445
92103275378
9380234313
9456179236
9541145186
9628109137
97187997
98115869
9974248
100~107585

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年齢別人口からわかる日本の人口の動向

前項のデータは2021年10月時点の結果だが、総務省は同様のデータを毎年公表している。毎年の年齢別人口からは日本の人口についての動向が明らかになる。とくに以下の3つについて注目したい。

総人口の動向

2021年10月1日現在での日本人人口は、総計1億2,550万2,000人である。2020年と比較すると64万4m000人、0.51%の減少が見られた。

この減少幅は1950年以降、過去最大である。日本人人口は10年連続で減少幅が拡大しており、とくに若年層にその傾向がいちじるしい。少子高齢化の進行が顕著であることは間違いない。

日本の総人口は戦後のベビーブームを経て増加を続け、2008年にピークを迎えた。しかし2005年に戦後初の減少を見せたことを皮切りに、2008年以降は減少の一途を辿っている。2011年以降は前年を上回る年がなく、人口の減少に歯止めが掛からない状況だ。

年齢別の人口分布

年齢別の人口分布を見てみよう。ミドル層、シニア層の人口が多いことがうかがえる。戦後に起きたベビーブームが関係している。

日本では戦後、第一次ベビーブーム(1947年~1949年)、第二次ベビーブーム(1971年~1974年)が起こり(※2)、人口増加となった。「団塊の世代」「団塊ジュニア」として戦後の経済復興や高度成長期を牽引し、華やかなバブル時代を知る世代である。第二次ベビーブーム以降の人口減少が続く中、このふたつの世代の人口が膨らんでいる。

対して、団塊ジュニアの年代以降の人口は減少に転じている事実は無視できない。現在はミドル層と言える団塊ジュニア世代がシニア層になる日は必ずやってくる。年金をはじめとした社会福祉制度を必要とする世代だ。将来、その世代を支える若年層が圧倒的に少なく、先細りとも言える状況である。

元号別で見ると、昭和生まれはおよそ8000万人強。総人口の70.4%にあたる。平成生まれはおよそ3000万人強で27.5%、令和生まれはおよそ200万人強で1.6%だ。昭和が約70年続いたことや令和がこれから続くことを加味しても、平成以降に生まれた人々の数は圧倒的に少ない。

年齢別人口分布からは、将来の日本を支えるべき年代があまりにも少ない事実が深刻な問題点として浮かび上がる。これらの傾向と問題点に対し、国家の早急な施策が求められるだろう。

自然減少と減少幅の拡大

第二次ベビーブームから続く出生数の減少傾向は、日本の総人口をゆるやかに減少させつつある。

人口推移では出生児数から死亡者数を減算した自然増減数も集計される。出生児の減少が続くことにより、死亡者数が出生児数を上回る現象も続いているのだ。

2021年、出生児数は83万1,000人だった。前年と比較すると4万人の減少である。いっぽう、死亡者数は前年比6万8,000人増の144万人におよんだ。死亡者数が出生児数を60万9,000人上回る結果になっており、自然減少が起きていることを実感せざるを得ない。

日本総人口の自然減少は15年続いている。男女別に見れば男性が17年連続、女性は13年連続の減少であり、その減少幅にも拡大傾向が見られつつある。

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都道府県別の人口の動向

都道府県別で見たところ、2021年10月現在、東京都の人口は1,401万人であり、全国人口の11.2%にあたる。総人口のゆうに1割以上を占めていることがわかった。次点以降に神奈川県、大阪府、愛知県、埼玉県、千葉県と続き、東京都と合わせると日本の人口の42.4%が集中している。

しかしいずれも人口が増加しているわけではない。2021年10月現在、前年比で人口増加を果たしたのは沖縄県のみである。増加率は0.07%であり、大幅な増加とは言えないものの、人口減少を免れた唯一の地域だ。(※3)

ほか46都道府県では減少が確認されている。東京都では1995年以来26年振りの減少となった。

顕著な人口減少率の拡大

地方において大きな減少率が見られる。秋田県、青森県、山形県をはじめとした11県では1%を超える人口減少率を記録した。前年は10県であったが、0.85%だった愛媛県が1.04%となり、新たに加わる結果になった。

人口減少率は都市部でも拡大した。大阪府の減少率は前年0.05%であったが、2021年には0.36%となり、0.31%の拡大が起きている。東京都、神奈川県でも人口減少率の顕著な拡大が確認できる状態であり、大都市における人口減少にもあらためて注目するべきだと言えそうだ。

人口減少率が縮小した県も

人口減少率が拡大する県があれば、その逆として縮小した県もある。大分県、鹿児島県をはじめとした7県では人口減少率の縮小が確認された。島根県は前年と変わらず、同率を保っている。

人口減少率の拡大・縮小から見る2021年の傾向

各都道府県における人口減少率の拡大・縮小は、いまだ収束が完全ではない新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の関係が考えられる。

感染対策として移動や移住を控える人が増加したことや、海外からの移住・滞在が制限され続けていることが要因のひとつだろう。とりわけ外国人の人口減少は大きく、2万8,000人におよんでいる。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)だけではなく、そもそもの年齢別人口分布からも、人口の減少やむなしの傾向が読み取れる。寿命を迎えるであろう世代の人口が、出生児の数よりも多い年が続いている以上、人口が減り続けるいっぽうであることは自明の理と言わざるを得ない。

また、人口減少率を拡大する要因である「死亡」は、高齢化が進む都市圏以外の地方ほど増加する可能性が高い。総人口の減少対策も必要だが、地方の高齢化社会対策も同時に重要視されるべきだろう。

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人口の割合はどう推移するのか

年齢別の人口分布からは深刻な少子高齢化がうかがえる。将来的には経済面でも大きな問題が起こり得るだろう。若年層の減少には、経済成長への不安がつきまとう。かつ、将来の高齢者が必要とする社会保障の充実や継続をあやうくしかねない。

国土交通省によると、日本の総人口は2030年に1億1,662万人、2060年には8,640万人になるとの試算がおこなわれている。大幅な人口減少予想には驚くばかりだ。

さらに同省では、生産年齢人口が2030年には6,773万人、2060年には4,418万人まで減少すると試算している。生産年齢人口とはいわゆる社会人、経済活動をおこなう人口層だ。試算が現実になれば深刻な経済停滞が起きることは想像にかたくない。

人口推移による少子高齢化は日本だけではなく、世界でも問題視されている。先進国も例外ではない。日本よりも早く危機に直面し、対策を打ち出した北欧諸国やフランスでは人口の増加が見られた。

また、アメリカ・イギリスなどでは高い出生率が維持され続けている。フレキシブルな雇用や民間の保育サービスの充実、男性の積極的な育児参加がその理由だと考えられる。(※4)

日本には日本の美点があり、少子高齢化問題や人口減少に対応する施策も打ち出されつつある。しかし問題解決にいたるにはいまだ社会的なシステムの構築が完全ではないと言える。人口減少による諸問題の発露は決して遠い未来の話ではない。より熱心な国側の対策と啓発が求められるだろう。

日本人口年齢別から浮かび上がる問題への対策は急務のひとつ

年齢別人口の調査結果からはさまざまな問題点が浮かび上がる。人口の増減は将来的な経済活動にかかわり、社会に大きな影響をもたらしかねない。

日本では第二次ベビーブーム以降の出生率減少にともなう人口減少が目立ちはじめている。問題を先送りにせず、次代に過度な重荷を背負わせないよう、国家としての対策が急務だと言えるだろう。

※掲載している情報は、2022年7月30日時点のものです。

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