インド、7月より使い捨てプラを禁止 違反者は刑務所収容も

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インドで2022年7月1日よりプラスチック製品の製造や輸入、販売、使用を禁止する規則が施行された。インドでは、プラスチックごみによって排水溝が詰まったり、牛が誤飲したりするケースが続いていた。違反者は、刑務所に収容されるか、最大17万円の罰金が科される可能性がある。

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2022.07.08

スプーン・フォークなどの使い捨てプラスチックが対象

インド政府は2022年7月1日から、使い捨てプラスチックの使用を禁止。スプーン、フォーク、ストロー、食器、包装用フィルム、風船、キャンディーなどが対象となる。アイスクリームに使用する棒、タバコ容器なども含まれ、対象となるものは多岐にわたる。

今回の規制には、厳しい罰則も設けられている。一部の報道によると、違反者には最大5年間、刑務所に収容されるか、10万ルピー(約17万円)の罰金が科される可能性があるという。

インド政府は今回の規制について2021年に方針を明らかにしていたが、準備期間が不十分であるとし、食品・飲料メーカーや消費財メーカーなどからは今回の規制に対し不満の声も上がっている。

プラスチック関連企業は今回の規制で閉鎖に追い込まれることが考えられるという。また需要に応じて、無許可のプラスチック製造業者が現れる可能性があり、警戒や監視の必要性が指摘されている。厳しい罰則が設けられた背景には、そのような懸念があるようだ。

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人口14億人のインドではプラごみが公害問題へ発展

14億人以上と、世界第2位の人口を抱えるインドは、急速な経済成長にともなってプラスチック製品の需要も増加。年間のプラスチック使用料は1,400万tにおよぶという。だがその一方で、排水溝や河川、街中にはプラスチックごみがあふれ、排水溝が詰まる、動物が誤飲するといった問題が生じ、公害問題に発展している。

実際、オーストラリアのMinderoo Foundationが発表したレポートによると、インドはアメリカ、中国に次いで、世界で3番目にプラスチック廃棄物が多いそうだ。

インドではこれまでに州単位でプラスチックを規制する動きがあったが、その成果はまちまち。そのため、今回の国全体での規制に舵を切ったことは大きい。今後もインドのプラスチック規制の動向に着目していきたい。

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※掲載している情報は、2022年7月8日時点のものです。

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