Photo by Koichi Takada Architects
世界的な建築家・高田浩一氏が率いるKoichi Takada Archtectsが、オーストラリアで最新建築「アーバン・フォレスト」を進行中だ。2万本以上の植物が植えられた緑豊かなデザインは、都市のエコロジカルフットプリントを削減してくれる。
染谷優衣
フリーランスライター
YouTubeのThrift Filp動画をきっかけにサステナブルに興味を持つ。最近は洋服のリメイクを勉強中。リサイクルショップで掘り出し物の古着を見つけるのが好き。
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Photo by Koichi Takada Architects
日本の建設業界は、国内全産業の約40%の資源を使用し、廃棄物のうち約20%を占めているという。このように建設業は、環境への影響が大きい産業のひとつだ。
そこで注目されるのが、環境に配慮した建築スタイル、グリーンビルディング。今回はオーストラリアを拠点に活躍する建築家・高田浩一氏が率いるKoichi Takada Archtectsの最新建築「アーバン・フォレスト」プロジェクトを紹介する。
Photo by Koichi Takada Architects
不動産開発企業のアリア・プロパティー・グループが手がけるこのプロジェクトは、オーストラリアのクイーンズランド州ブリスベンに建設予定だ。30階建て総戸数283戸の大規模マンションは、1000本以上の樹木と259種類の在来種による2万本以上の植物で覆われた、緑豊かな外観が特徴。
また、パッシブデザインといわれる設計を採用。自然光を最大限取り入れながら、太陽熱を遮るように植栽を配置している。その他にも、ソーラーパネルが設置され、雨水は庭園に利用されるなど、持続可能性を重視した設計が随所に取り入れられている。
それによって、エコロジカルフットプリント(人間が社会生活を送る上で消費する資源量を評価する指標)を減らすことができる。
Photo by Koichi Takada Architects
このプロジェクトについて、高田氏は「建物を緑化する方法や規制のなかで、おそらくもっとも環境にやさしいデザイン」とコメント。環境に配慮した建物を評価するLEED認証のうち、もっとも厳しいプラチナ認証レベルに相当する、オーストラリアの「グリーンスター」評価制度の取得を目指している。
なお「アーバンフォレスト」は、この建築デザインで当局の許可を取得済。未来型のサステナブルな建物の完成に向けて、着実に歩を進めているようだ。
Photo by Koichi Takada Archtects
住居は人が生きていく上で必要なものであるため、その需要は永遠になくならない。だからこそ、できるだけ環境への負荷が少ない手段を取り、つくられていくべきだろう。
さらに、実際に人々がそこで生活する上で使用するエネルギー量が抑えられ、心地よく暮らせると、なおいいだろう。植物などの自然の緑には、メンタルの不調をやわらげる効果があるとも言われている。
そういった点でも、「アーバンフォレスト」のようなサステナブルなマンションは、今後さらに需要が高まるだろう。
※参考
koichi takada architects unveils 'urban forest' high-rise planned for brisbane|designboom
循環型社会|日本建設業連合会
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