建築時の廃材はほぼゼロ スターバックスがサステナブル店舗の建設を発表

スターバックスの店舗の入り口

カナダのスターバックスが、同国を拠点とする建築事務所「Nexii Building Solutions」と共同で、サステナブルな店舗をつくることを発表。通常と比べて30%も二酸化炭素排出量が少なく、人体に悪影響を与える可能性のある化学物質を99%使用していないとのこと。

小嶋正太郎

農家 / 編集者

元ELEMINIST副編集長。2021年7月に東京から瀬戸内海に浮かぶ因島へと拠点を移す。高齢化で運営困難になった八朔・安政柑農園を事業継承し、農家として活動中。

2021.01.19
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CO2排出量は30%減 サステナブルなスターバックスが誕生

カナダのスターバックスが、同国を拠点とする建築事務所「Nexii Building Solutions」と共同で、サステナブルな店舗をつくることを発表した。

建物自体はわずか6日間で完成し、ほとんど廃材が出ないそうだ。

スターバックスのサステナブル店舗の完成予想図

スターバックスは、建物が約40%の二酸化炭素排出量排出と約50%の材料使用を占めているというCanada Green Building Council(カナダグリーンビルディング評議会)の調査結果を引用しながら、サステナブルな店舗を建設するにいたった理由を説明。

そして、パートナーに選んだのが環境にやさしい建設を得意とする建築事務所「Nexii Building Solutions」だ。

彼らによれば、この店舗は通常と比べて30%も二酸化炭素排出量が少なく、International Living Future Instituteが定める人体に悪影響を与える可能性のある化学物質を99%使用していないとのこと。わずか6日間で内装以外の建物が完成する点も特筆すべきだろう。

スターバックスが発表した新店舗の環境配慮数値

また、ほとんど廃材が出ないところもポイント。これは熱効率もよく、店舗を運営する際に空調を使う頻度を減らしてくれるという。

カナダのスターバックスのヴァイスプレジデントCatherine Andersonさんは、サステナブルな店舗をつくることについて、こうコメントしている。

「Nexiiのような同じ考えを持ったイノベーターと働けることを通して、より環境にやさしい建設のベネフィットを業界に示していけるでしょう。そして、私たちの学んだことを共有すれば意味のある変化を促進できるかもしれません」

ちなみに、このサステナブルな店舗のオープンは2021年初期を予定している。

災害復興にも役立つ可能性に注目

カナダのスターバックの取り組みも非常に素晴らしいが、ここで注目したいのはパートナーとなっている「Nexii Building Solutions」が保有している技術だ。

コンクリートよりも環境にやさしい(それでいて、強度や耐久性はほぼ同じ)独自の素材「Nexiite」を活用することで、サステナブルな社会をつくろうとしている。

また、廃材も出さずにスピーディーに建設ができるため、自然災害が起きてしまった地域を復興させる際に、彼らの技術が活かされる可能性も大いにありそうだ。

※掲載している情報は、2021年1月19日時点のものです。

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