海洋ごみを回収し分解 巨大なフローティングステーションが海を救う

フランスの研究所「Fondation Jacques Rougerie」が主催したコンペティションのグランプリが発表され、スロバキアのデザイナーが構想した巨大なフローティングステーション「The 8th Continent」が受賞した。海洋ごみを回収し、分解できる施設だ。

小嶋正太郎

農家 / 編集者

元ELEMINIST副編集長。2021年7月に東京から瀬戸内海に浮かぶ因島へと拠点を移す。高齢化で運営困難になった八朔・安政柑農園を事業継承し、農家として活動中。

2021.01.19
SOCIETY
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自家発電エネルギーで海洋ごみを回収し分解

科学者とデザイナーのサステナブルなコラボレーションプロジェクトをバックアップするフランスの研究所「Fondation Jacques Rougerie」が主催したコンペティションで、2020年のグランプリが発表された。

スロバキアのデザイナーLenka Petrákováさんが構想している巨大なフローティングステーションだ。

海に浮かぶ「The 8th Continent」のイメージ

名前は「The 8th Continent(第8の大陸)」。

この名前は、北太平洋上に海洋ごみが集まる海域「太平洋ごみベルト」の面積が160万平方キロメートルを超えるといわれており、「太平洋ごみベルト」を“第8の大陸”に見立てたことに由来している。

「The 8th Continent」では、太陽光発電と潮力発電ができる機能を持つ予定。自家発電したエネルギーによって海洋ごみを回収し、リサイクル素材として分解をする仕組みだという。それだけでなく海洋学や環境学の研究所としても活用できるようにデザインされているとのこと。

「The 8th Continent」内部の研究所

研究所の内部はグリーンハウスとして植物が育てられ、海水を淡水化し栽培に利用するそうだ。

Lenkaさんは「The 8th Continent」に込めた想いについて、こう語っている。

「生命を与えてくれる海は、いま、苦しんでいます。私たちは地球が生存していくためにバランスを整えていく必要があります。テクノロジーに頼るだけではなく、多分野の学問知識を利用しながら人々を教育し、海と未来の世代の関係性を変えるべきなのです」

プラスチックフリーの生活を送ろう

「The 8th Continent」はコンセプト段階なので、実際に建設されるかどうかはわからない。ただし、回収した海洋ごみをリサイクル素材へと変える必要があることを、改めて実感させてくれたアイデアと捉えられるのではないだろうか。

最近はインドネシア・バリ島で有名な観光地「クタビーチ」にて、地元住民たちが約30tの漂着した海洋ごみを回収したというニュースも報道された。やはり海洋ごみ問題は解決しなければいけない社会問題の一つだろう。二酸化炭素を吸収し酸素を排出する海藻にも悪影響を与えていることを考えるとなおさらだ。

ちなみに、その30tのうち約70%はプラスチックごみだったという。死んだクジラの体内からプラスチックごみが見つかることもあり、私たちはすぐに消費スタイルを変える必要がある。少しずつでもいいから、プラスチックフリーにチャレンジしたいものだ。

参照サイト/Lenka Petráková
https://petrakovalenka.myportfolio.com/contact

※掲載している情報は、2021年1月19日時点のものです。

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