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アメリカとカナダのスターバックスコーヒーで、アーモンドミルクやオーツミルクなど植物性ミルクにカスタマイズする際の追加料金が撤廃される。
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スターバックスコーヒーは、11月7日より、アメリカとカナダの店舗で、植物性ミルクへのカスタマイズが無料でできるようになる。
スターバックスコーヒーでは、1997年から豆乳の提供を開始。牛乳以外の選択肢をいち早く用意したコーヒーチェーンのひとつだった。さらに、昨今のプラントベースフード人気の高まりを受けて、アーモンドミルク、オーツミルク、ココナッツミルクなどの幅広いバリエーションを用意してきた。
イギリス、フランス、ベルギー、オランダ、中国、アルゼンチンなどの国々では、これらの植物性ミルクのカスタマイズを無料にしていたが、スターバックスコーヒー発祥の地であるアメリカでは依然として、カスタマイズに追加料金がかかっていた。
しかし、アメリカの店舗では植物性ミルクへの変更は2番目に人気のカスタマイズだという。
また同社では、2050年までにネットゼロを実現する目標を掲げているが、直近の年度で二酸化炭素排出量が8%増加したことが報告されている。牛乳に比べて、使用する土地や水が少なくすむ植物性ミルクへのシフトは、同社にとっても推し進めるべき内容だ。
さらに、同社は世界的にも大きな市場であるアメリカと中国で、それぞれ7%、14%と売上減少に見舞われている。この背景もあり、植物性ミルクのカスタマイズ追加料金撤廃に踏み切ったものとみられる。
アメリカの消費者の間でも乳製品から植物性ミルクへシフトする傾向がみられる。2023年の乳製品消費量は史上最低となり、植物性ミルクはミルク全体の消費量の15%を占めるまでになった。
また、ある調査では、アメリカ人の44%が植物性ミルクの購入経験があり、一度試したことのある人の79%が再び購入しているという。
アメリカを含め、世界各国で着実に植物性ミルクへのシフトが進むなか、コーヒーチェーンの大手であるスターバックスコーヒーが、植物性ミルクのカスタマイズ無料にした決断は大きな影響をもたらすだろう。
現在、日本のスターバックスコーヒーでは植物性ミルクへの変更には追加料金がかかるが、これが撤廃される日が近づいているかもしれない。
※参考
At Long Last, Non-Dairy Milk is Free at Starbucks As New CEO Looks to Turn A New Leaf|green queen
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