世界の長い川ランキングTOP10 ナイル川やアマゾン川が抱える問題も

大きな山と滝

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この記事では世界の長い川をランキング形式で紹介している。世界には私たちの想像を大きく超える長大な川が存在する。そういった川は豊かな流量と多様な生態系を持っており、古くから私たち人類の文明の発展にも関わってきた。ここで紹介する川は、地球規模での影響力を持つものばかりだ。

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2024.10.31
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世界の長い川TOP10

世界には想像もできないくらい長い川がある。この記事では、そんな世界の長い川TOP10のランキングを紹介していく。日本最長の川である信濃川が367kmであることを念頭に置いてみていくと、その長大さが想像しやすいだろう。(※1)なおこのランキングは、外務省の調べに基づいている。(※2)

1位|ナイル川(アフリカ大陸)6,695km

ナイル川

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ナイル川はアフリカ大陸にある世界最長の川だ。エジプトとスーダンを流れており、古代エジプト文明の時代から人間の発展に大きく関わってきた。青ナイルと白ナイルという2つの支流があり、全長は6,695キロメートルにもおよぶ。(※3)

2位 アマゾン川(南米大陸)6,516km

アマゾン川

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アマゾン川は南米大陸の熱帯雨林を流れる大河で、全長6,516キロメートル。世界でもっとも多くの水量を誇る川であり、アマゾン熱帯雨林の豊かな生態系を支えている。アマゾン川流域は多くの酸素を排出することから「地球の肺」と呼ばれるほど重要なエコシステムを形成している。(※4)

3位 長江(チャンジャン)(アジア大陸)6,380km

長江

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長江は中国を流れるアジア最長の川で、全長6,380キロメートル。チベット高原を源とし、中国東部を通って東シナ海に流れている。古代から中国の経済と文化の発展において大きな役割を果たしてきた。また長江中域の湖北省宜昌市三斗坪にある三峡ダムは、世界最大級の水力発電施設として知られている。(※5)

4位 ミシシッピーミズーリ川(北米大陸)5,969km

ミシシッピーミズーリ川は、アメリカ合衆国を流れる北米最長の川で、全長は5,969キロメートル。ミシシッピ川とミズーリ川の2つの巨大河川が合流することから、北米大陸の主要な水運のルートとして使われている。水量も豊富で流域は豊かな農業地帯となっている。(※6)

5位 オビ川(ユーラシア大陸)5,568km

オビ川は、ロシアを流れるユーラシア大陸の大河で、全長5,568キロメートルを誇る。シベリアの広大な平原を流れ、北極海につながっている。厳しい気候条件の中で流れるため、一部は冬季に凍結することが多い。ロシアの農業や流通を支えてきた大河川だ。(※7)

6位 エニセイ川(ユーラシア大陸)5,550km

エニセイ川はロシアのシベリアを流れる大河で、全長5,550キロメートル。モンゴル高原を水源とし、中央シベリア高原を抜け北極海に流れ出る。バイカル湖から流れ出るアンガラ川と合流する大河川だが、冬季にはその大部分が凍結する。またニシンや鮭の漁場でもある。(※8)

7位 黄河(アジア大陸)5,464km

黄河

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黄河は中国を流れる2番目に長い川で、全長5,464キロメートル。世界四大文明の一つである黄河文明の発展をもたらし、中国文明の源流となったことから「母なる川」とも呼ばれる。土壌の流出によって黄土高原の黄色い土が川に溶け込むため「黄河」という名前がつけられた。(※9)

8位 コンゴ川(アフリカ大陸)4,667km

コンゴ川はアフリカ中央部を流れる大河で、全長4,667キロメートル。降水量が豊富なため、多くの水量を持つ河川だ。内陸水路として発展し、流域には熱帯雨林が広がっている。(※10)

9位 ラプラタ川(南米大陸)4,500km

ラプラタ川は、南米大陸にあるパラナ川とウルグアイ川の合流地点から下流の川で、大西洋につながっている。全長は4,500キロメートルで、アルゼンチンやウルグアイの経済を支えており、流域では農業や水運が発展している。(※11)

10位 アムール川(アジア大陸)4,444km

アムール川はロシアと中国の国境付近を流れる大河で、全長4,444キロメートル。アルグン川との合流地点から始まり、中国を通り太平洋のオホーツク海へと流れている。中国では黒河や黒水とも呼ばれる。(※12)

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世界一長い川、ナイル川を取り巻く問題

ナイル川

Photo by Shelby Murphy Figueroa on Unsplash

長大なナイル川は、エジプト、スーダン、エチオピアなど多くの国々をまたいで流れており、各国にとって重要な水資源である。しかし、流域国間での水利権をめぐる対立が深刻化している。ここでは、エチオピアが建設中の巨大ダム「大エチオピア・ルネサンスダム」に関連する問題を紹介する。

エチオピアのダム建設と水争い

エチオピアが進めるアフリカ最大級の水力発電用ダム「大エチオピア・ルネサンスダム」の建設は、エジプトとスーダンから激しく非難されている。とくに降水量が少なく、水資源の95%をナイル川に依存するエジプトにとって、ダム建設によって水量が減少すると農業や生活に深刻な影響を与える可能性がある。一方、エチオピアは自国の発展のためにダムの建設を進めており、交渉は平行線をたどっている。(※13)

エジプトの水不足と農業への影響

エジプトでは人口増加により水不足が進行しており、今後も人口が増えることが予想されている。そのためナイル川の水量がわずかに減少するだけでも、深刻な水不足に陥る可能性が高い。とくに農業用水の需要が全体の75%を占めており、ナイル川の流量減少は農家に大きな打撃を与え、多くの人々が収入源を失ったり食糧不足が起こったりする可能性が高まっている。(※14)

エチオピアの経済発展と電力問題

一方、エチオピアは急速な経済成長を続けているため、慢性的に電力供給が不足している。そのためエネルギーの確保が急務となっており、大規模な水力発電プロジェクトが必要なのだ。大エチオピア・ルネサンスダムはその解決策として進められており、各国の主張が平行線をたどっている。(※14)

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世界2位、アマゾン川を取り巻く環境問題

大きな川

Photo by Nareeta Martin on Unsplash

アマゾン川は南米の熱帯雨林を流れる、世界第2位の長さを誇る大河だ。流域には地球上でもっとも豊かな生態系が広がっているが、人間の活動による熱帯雨林の破壊が進んでおり、地球環境に深刻な影響を及ぼしている。

アマゾンの熱帯雨林が果たす役割

アマゾンの熱帯雨林は「地球の肺」と呼ばれており、温室効果ガスである二酸化炭素を吸収して酸素を供給する。また世界中の生物種の約10%がアマゾン流域に生息しており、地球規模の環境の維持と生物多様性を支える、私たちにとって重要な地域である。(※15)

アマゾンの熱帯雨林破壊の現状

15%がすでに消滅

アマゾン熱帯雨林は、1988年に観測が始まって以来、2018年までに15%以上がすでに消失している。(※16)

主な原因は、農地開発や違法伐採、鉱業の拡大など人間の活用によるものだ。人間によって森林が切り開かれたことが、環境破壊の大きな要因となっている。

アマゾンの熱帯雨林破壊の影響と被害

熱帯雨林の破壊は、地球全体の気候に重大な影響を与えるとともに、アマゾン流域に住む先住民や多くの動植物の生息地を脅かしている。加えて森林の消失により二酸化炭素の吸収能力が低下し、温室効果ガスの増加が気候変動を加速させている。(※15)

アマゾン熱帯雨林へのブラジルの対応

ブラジル政府は、2030年までにアマゾンの森林伐採を減少・阻止する計画を進めている。新たに300万haの保護区を設けるとともに、連邦警察による監視拠点の拡大や監視員1600人の配置を行う。また森林保全のために地域住民が参加できる経済的インセンティブを導入し、持続可能な森林管理を目指している。さらに違法伐採を減らすため、認証制度の活用や違法な伐採機器の有料買い取り制度も導入した。(※17)

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文明や環境を支える世界の長い川

巨大な川

Photo by Dan Roizer on Unsplash

国境をまたいで流れる長い川は、そこに生きる人々の生活や文化、経済を支え続けてきた。しかしその長大さから地球環境に与える影響も大きく、河川やそこに広がる生態系を維持することが今後の課題となっている。自然と共生し、未来へとその恵みを繋げていくために、私たちの行動の変容も求められている。

※掲載している情報は、2024年10月31日時点のものです。

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