「Makoko Floating System」は、2013年から始まっている水上建築プロジェクトだ。このほど、第四弾に関する情報が公開。西アフリカのカーボベルデ・ミンデロで水上建築が出現することになった。
小嶋正太郎
農家 / 編集者
元ELEMINIST副編集長。2021年7月に東京から瀬戸内海に浮かぶ因島へと拠点を移す。高齢化で運営困難になった八朔・安政柑農園を事業継承し、農家として活動中。
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いまさら声を大にして言う必要はないかもしれないが、アフリカは進んでいる。
高層ビルが立ち並ぶ地域もあるし、新たなテクノロジーを導入するのも早い。ここで紹介するプロジェクト「Makoko Floating System」は、気候変動による海面上昇に備え、水上建築を広めようとしている。
「Makoko Floating System」は2013年から始まっているプロジェクトだ。第一弾ではナイジェリア・ラゴスの水上スラム街に学校を建設している。豪雨による洪水に負けない仕組みを取り入れているのが特徴だ。
第二弾ではイタリア・ヴェネツィアで、第三弾ではベルギー・ブルージュで……水の街と呼ばれる地域が同プロジェクトの舞台となっている。
そして、先日、第四弾に関する情報が公開。西アフリカのカーボベルデ・ミンデロで、水上建築が出現することになった。
デザインと建築を手がけているのは、アムステルダムとラゴスを拠点に活動をする建築デザイン事務所「NLÉ」。
2020年12月に完成する予定で、ここは音楽やダンスなどを楽しめる場所となるとのこと。3つの建築のサイズがそれぞれ異なるのも特徴だ。
一番大きな場所はあらゆるパフォーマンスを披露でき、二番目は歌手などのためのレコーディングスタジオになるという。もっとも小さい場所はミュージックバーが建設される予定。
まだ詳細は明らかになっていないが、海はもちろんのこと海洋生物にも配慮したデザインを取り入れ、環境にやさしい建築になるそうだ。これまでの建築から判断すると、海面上昇に耐えるために水中に支柱などを設置しないで、水に浮かぶように設計されるだろう。
いずれにせよ、気候変動の影響もかなりリアリティをもって感じられるのではないだろうか。アフリカ諸国の取り組みから学べることもかなりありそうだ。
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