2024年6月8日に発売された「ECOPET®ニットバッグ」。帝人フロンティアとELEMINISTがタッグを組んだもので、可愛くて、ニオイ対策もできて、さらに環境に配慮しているとあって、販売数も好調だ。その魅力を深堀りするべく、先日開催されたELEMINISTのイベントにおける来場者の反応や、トークライブで明かされた開発秘話についてお届けする。
ELEMINIST Editor
エレミニスト編集部
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「素材の魅力を生活者にダイレクトに伝えたい」。そんな帝人フロンティアの想いからスタートした今回のコラボレーション。先ごろ開催された「ELEMINIST MEET Vol.4」でのトークライブで、その裏側について明かされた。
今回のコラボレーションについて、「商品を通して、みなさんとコミュニケーションが生まれるのがうれしい」と話す帝人フロンティア衣料マーケティング部マーケティング課の村田真結子氏。
トークライブでは素材やデザイン、商品に込めた想いなどについて語られた。
“ニオイ対策ができて、可愛く衣類を包めるバッグ”のコンセプトに至った経緯を次のように話した。
「ELEMINISTの読者の方は、ワークアウトを生活に取り入れている人が多いのではと思いました。そんなシーンで使えて、なおかつスポーティ過ぎず、可愛いデザインのものをつくりたかったんです」
コラボ商品の製作を検討していた当初から、帝人フロンティアが誇るリサイクルポリエステル繊維「エコペット®︎」を採用して、さらに単一素材でつくるという構想があった。
単一素材とは、モノマテリアルとも呼ばれ、1種類の素材からつくられているものを指す。村田氏によると「とくに欧米を中心に、衣料品は単一素材でつくることがキーポイントになってきている」という。
帝人フロンティアの村田氏。
その背景にあるのは、リサイクル効率の良さだ。衣料品は通常、複数の素材を組み合わせてつくることが多い。コットンとポリエステルが含まれる生地が使われていたり、ウール100%の衣料品であってもボタンやファスナーにナイロンが使われていたりする。
衣料品が複数の素材からつくられていると、回収後、リサイクルが効率的にできないという課題がある。そのため、モノマテリアルでつくる考え方が広まってきているのだ。
ELEMINISTでアドバイザリーを務める白鳥麻衣氏も、そんなモノマテリアルでのバッグづくりに賛同した。
ボタンやファスナー等の副資材の使用が少ないデザインを検討し、ニットバッグをつくることにした。さらに、汗のついたスポーツウェアなどのニオイ対策として、抗菌防臭機能のある「エコピュアー®」も組み合わせ、ポリエステルのみのモノマテりアルでつくる仕様を検討した。
最終的に、風呂敷のように布同士を結ぶデザインにすることで、ファスナー等の付属品を使わずに、バッグの中のものが落ちない仕様にした。間口が広いので衣類を出し入れしやすいというのも重要視したポイントだ。
また、きゅっと結んだときの可愛さにもこだわった。「ころんと丸いフォルムを実現するため、マチの幅や持ち手の長さなど何度も調整を重ねました」(村田氏)。
白鳥氏も「おかげで完成まで8か月も要した」と笑って話す。可愛いデザインには、長く商品を愛用してもらいたいという狙いがある。
ELEMINISTでアドバイザリーを務める白鳥氏。
デザインといえば、ブルー系のミックスカラーも特徴だ。ここにも、帝人フロンティアの思いが込められている。
「海から着想を得たカラーにしています。『エコペット®︎』は、循環型社会の実現を目指してつくられている、リサイクルポリエステル繊維です。このバッグが自然や海を思うきっかけになれば」と、村田氏。世界海洋デーの6月8日に発売された理由がここにある。
さて、実際に使ってみた感想はというと。村田氏はホットヨガで使用。「汗で濡れたヨガウェアやタオルなど、かなりの量が入ります。いままではスポーティなものを使っていたのですが、可愛いバッグだと気分があがりますね」
トークライブには多くの人が駆けつけた。
旅行で大活躍だったというのは白鳥氏。「バスルームに置いて、脱いだ服はどんどん重ねて入れていました。伸縮性もあるのでTシャツなら5、6枚は大丈夫。きゅっと結んでおけばニオイも気になりません」。
ポリエステル素材なので洗濯も可能。速乾性も高くすぐに乾くとか。
大盛況のうちに幕を閉じたトークライブ。「これほしい!」と興奮さめやらぬELEMINISTの読者に、「ECOPET®ニットバッグ」の感想を聞いてみた。
「マチもあり、間口も広くて感動しました。ズボラな性格なのでバッグの入口が狭いと出し入れが面倒で……。旅先で使用済みの衣類を入れて持ち帰り、このまま洗濯機に放り込めれば最高ですね(笑)」
「形が自由で決まっていないのが楽しい。仕事の後にヨガに行く日など、カバンの中に入っていると可愛いですね。第2弾などあれば、大・中・小とサイズのバリエーションがあるとうれしいです」
「単一素材という言葉をはじめて知りました。これからものを選ぶときの基準にして、できるだけ原材料がシンプルで、リサイクルしやすい商品を購入したいと思いました。使うとしたら、旅行のときの靴入れによさそう! バッグを小さくたためるから、荷物を少なくしたい旅行にぴったりです」
「子どもがいると、汚れた衣類などを持ち帰ることも多いです。これだと、小さくたためるので持ち運びにも便利ですね。デザインも可愛くて、キーホルダーなんかをつけてアレンジしてもいいなと思いました。トークライブでは、色のお話がよかったです。海のブルーや砂浜のベージュなどが使われているなんて愛着がわきました」
リサイクル効率を考え、単一素材でつくられたニットバッグ。使えなくなったら、ぜひ自治体のルールにしたがって資源回収に回してほしいと、村田氏は話している。
「このバッグだけではなく、ふだんの暮らしのなかでも資源に戻せるものはたくさんあります。ものを捨てるときに考えるきっかけになれば」と締めくくった。興味をもった方は、ぜひ一度チェックしてみてはどうだろう?
帝人フロンティア×ELEMINIST「ECOPET®ニットバッグ」
価格:6,600円(税込)
※期間&数量限定、なくなり次第終了
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