国民の豊かさを表す「人間開発指数」最新2024年ランキング 日本は24位に後退

笑う女性とチューリップ畑

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人間開発指数(HDI)とは、国民の豊かさを表す指標。国連開発計画(UNDP)が発表した2024年の最新・世界ランキングについて、上位国と下位国について紹介しよう。また、気になる日本の順位についても紹介する。

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2024.04.03

人間開発指数(HDI)とは 各国の発展度合いの指標

人間開発指数とは、英語で「Human Development IndexHDI)」。各国がどのくらい発展しているか、どのくらい貧困しているか、といった指標に使われる。

国の豊かさを測る指標にGDP(国民総生産)やGDP(国内総生産)があるが、これはその国の所得であり、人々にどの程度分配されているかはわからない。そこで、「長寿で健康な生活」「知識」「人間らしい生活」という3つの側面を包括的にまとめたものが人間開発指数(HDI)だ。

人間開発指数の算出方法

人間開発指数は、上記3つの側面で評価する。具体的には以下の内容で行う。

■長寿で健康な生活:平均寿命指数
■知識:教育指数:
■人間らしい生活:GDP指数

【2024年版・最新】人間開発指数ランキング

国連開発計画(UNDP)が発表した人間開発指数ランキングを紹介しよう。

上位30か国

順位国名指数
1位スイス0.967
2位ノルウェー0.966
3位アイスランド0.959
4位香港0.956
5位デンマーク0.952
5位スウェーデン0.952
7位ドイツ0.950
7位アイルランド0.950
9位シンガポール0.949
10位オーストラリア0.946
10位オランダ0.946
12位ベルギー0.942
12位フィンランド0.942
12位リヒテンシュタイン0.942
15位英国0.940
16位ニュージーランド0.939
17位アラブ首長国連邦0.937
18位カナダ0.935
19位韓国0.929
20位ルクセンブルグ0.927
20位米国0.927
22位オーストリア0.926
22位スロベニア0.926
24位日本0.920
25位イスラエル0.915
25位マルタ0.915
27位スペイン0.911
28位フランス0.910
29位キプロス0.907
30位イタリア0.906

下位10か国

順位国名指数
184位シエラレオネ0.458
185位ブルキナファソ0.438
186位イエメン0.424
187位ブルンジ0.420
188位マリ0.410
189位チャド0.394
189位ニジェール0.394
191位中央アフリカ0.387
192位南スーダン0.381
193位ソマリア0.380

過去の人間開発指数ランキング

過去の人間開発指数ランキングはこちらを参考にしてほしい。

■2022年版 人間開発指数ランキング
■2019年版 人間開発指数ランキング

人間開発指数とは 2022年ランキングTOP30&ワースト10紹介

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2024年の人間開発指数ランキングからわかること

世界全体で人間開発指数は過去最高

前回のランキング結果と見比べてもわかるように、多くの国で人間開発指数が上がった。ヨーロッパ諸国、アメリカ日本などの先進国が加盟する経済協力開発機構(OECD)に加盟する38か国すべてで、新型コロナ前の2019年の水準を上回った。新型コロナの影響で、多くの国で2020年〜2021年の人間開発指数は急激に低下したが、今回のランキングでは多くの国がそこから回復。世界全体で見て、過去最高の水準に達した。

18の途上国ではコロナ前の水準に回復していない

一方で、2020年〜2021年に人間開発指数が低下した35の開発途上国について見てみると、半数以上にあたる18の国が、今でもコロナ前の水準には回復できていなかった。

先進国と途上国で格差が拡大

つまり、今回の人間開発指数ランキングから、先進国では国民がより豊かになっている一方で、最貧国のような途上国では依然としてコロナ前の水準に戻らず、先進国と途上国の格差が拡大していることがわかる。世界的な規模で、二極化が進んでいるのだ。

ランキング上位はヨーロッパ勢

2024年の人間開発指数ランキングでトップだったのは、スイス。それに、ノルウェー、アイスランドが次いでいる。前回のランキングでも上位に君臨している。

後退が激しいのはアフガニスタンとウクライナ

人間開発指数が著しく下がったのは、アフガニスタンとウクライナだ。アフガニスタンでは10年前の水準まで下がり、ロシアによる侵攻が続くウクライナでは約20年前の水準まで急激に下がった。

日本は横ばい 順位はダウン

日本について、前回の人間開発指数が0.925で、今回は0.920と、ほぼ横ばい。順位については、前回の19位から24位と下がった。

アジア諸国について目を向けてみると、香港4位、韓国19位、中国75位だった。

過去20年にわたり、先進国と途上国との間の不平等は縮小してきた。だが今回のランキング結果からは、その傾向が逆転したことが明らかとなった。

国連開発計画(UNDP)のアヒム・シュタイナー総裁は、「国際社会は相互に深く結びつくようになったにもかかわらず、私たちは目標を達成できていません」と発表。豊かな国と貧しい国の格差がますます拡大しかねないと警告を鳴らしている。

※掲載している情報は、2024年4月3日時点のものです。

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