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近年ではSDGsへの注目が高まり、高校生がSDGsレポートを書く機会も増えつつある。「SDGs」と聞いて難しく考えるのではなく、まずは楽しく学びながら興味のあるテーマを見つけることが重要だ。SDGsレポートを書くための勉強法やおすすめテーマ、書き方を紹介する。
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SDGs(エスディージーズ)とは、「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称。2015年9月に国連サミットで世界のリーダーによって採択された、国際社会共通の目標のこと。
地球上の「誰一人取り残さない、持続可能な世界の実現」を目指して、先進国と途上国が一丸となって達成すべき、経済、環境、社会の3つの分野における17の目標と169のターゲットで構成されている。
SDGsレポートとは、本来は企業のSDGsに対する方針や取り組みをまとめ、活動した結果などを報告する資料のこと。SDGsで設定されている17の目標を達成するために、課題や成果目標、目標達成の期日を定めて記載する。これによって、各企業が社会問題や環境問題にどのように貢献しているのかを明確にすることが可能だ。
高校生が作成する"SDGsレポート"は、学校での課題や入試対策を想定したもの。この記事では、高校生向けのSDGsレポートの書き方を紹介する。
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ひとつ目は、日本国内で起きていることや世界でニュースになっていることを取り上げ、SDGsの開発目標のなかで関連するものを結び付けてテーマにする方法。
紛争や戦争に関係することなら「目標16 平和と公正をすべての人に」、そこから難民問題に言及するなら「目標1 貧困をなくそう」などと結び付けることができる。気候変動による自然災害に関することなら、「目標1 エネルギーをみんなにそしてクリーンに」や「目標13 気候変動に具体的な対策を」、「目標15 陸の豊さも守ろう」などと絡めて論じることができる。
近年、SDGsへの関心が高まり、企業によるSDGsへの取り組みが増加している。SDGsへの取り組みは、企業の価値や信頼を高めるだけでなく、製品やサービスの売り上げ向上などにもつながる。身近な企業や、気になる企業の公式サイトや商品を通して、それぞれがどのような取り組みを行っているのかを調べたり、業界や企業ごとの取り組み内容を比較したりするのも興味深いだろう。
自治体でも、地域を持続可能で住みやすいものにするために、SDGs達成に向けた取り組みを進める事例が増加している。自身が住む自治体や近隣の自治体の取り組みを調べ、実際に現場を訪れてインタビューを行うのも、現場を知れるだけでなく、環境問題や社会問題を身近に感じられるいい機会だ。自治体ごとの特色や取り組み内容の関連性を考えてみたり、新たな視点で得られた気づきをまとめてみるのもおすすめだ。
入試対策や小論文対策なら、自分が将来進みたい業種と関連する分野の開発目標について取り上げるのがいいだろう。2030年までに何を解決しなければならないのか、現状では何が問題なのか、世界や日本では何が起きているのかを調べ、どうしたら解決につながるか、将来、自分がどのように関われるか、何がしたいか、などをまとめるのがおすすめだ。
マイバックやマイボトルの持参、プラスチックの使用を減らすなど、毎日の生活のなかですぐに実践できるSDGsアクションはたくさんある。どのようなアクションができるのか、自分の視点で考えながら、実践するなかで生じた疑問や気づきを元に、考えをまとめてみるのも、ひとつのレポートになる。
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まずは何について書くか、テーマを明確にしよう。気候や森林、海洋など、興味関心のあるSDGs目標や各企業の取り組みを探し、テーマを決めておくとレポートが書きやすくなる。
構成は序論、本論、結論の3段階に分けると書きやすい。
〈序論〉
まずは、決めたテーマについて考えよう。興味のある分野とSDGsとの関連性を考え、レポートの目的を明確にする。その上で問題提起を行い、レポートで取り上げる内容を整理する。
〈本論〉
本論では、伝えたい思いや序章で示した問題に対する原因、取り組み、解決策を述べる。例えば、各自治体や企業などが行なっているSDGsへの取り組みの事例を挙げることで、読み手の理解を深めることができる。また、それらを踏まえた上で実際に考えたことや試みたことを書くことで、レポート全体のまとまりが生まれ、思いが伝わりやすくなる。ただし、文章が冗長にならないように、先に伝えたい内容を箇条書きにするなど、具体性を意識しながら表現していこう。
〈結論〉
結論では、序論で提示した問題提起に対する解答を述べる。レポートのまとめだけでなく、自分の考えを示すことで、読みやすさが向上する。また、SDGsというテーマを意識して、希望を与える内容の文章で締めるといいだろう。
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もしテーマ選びや書き方に悩んだ場合は、いくつかの映画や本を通して新たな興味分野を見つけることもできる。好きなことや興味のある分野を基にして自分の視点や考えを展開すると、レポートを書き進めることが容易になるだけでなく、深い学びを得ることができる。
SDGsの目標は多岐にわたるため、勉強方法もさまざまだ。ここでは、SDGsを楽しく学ぶ方法を4つ紹介する。
「興味はあるけど、まだ遠い問題に感じる」「まだ調べ始めたばかりでよくわからない」という場合は、映画を観るのがおすすめ。環境問題や差別、ジェンダーなど、さまざまなテーマの映画が存在するため、興味のあるテーマの映画を探してみることから始めてみてもいいだろう。遠い存在に感じていたテーマも、身近に感じたり、より興味が湧くテーマに出会えるきっかけになるかもしれない。
最近では、SDGsに関連したカードゲームが多く登場している。海洋環境や地方創生など、そのテーマはさまざまだ。ルールはシンプルなものが多く、楽しく遊びながらSDGsの本質や社会問題・環境問題について理解することができるため、友人やクラスメイトと実践しながら学ぶのもおすすめだ。
各地域で定期的に行われているビーチクリーンに参加したり、リサイクル工場を訪れてリサイクルのプロセスや技術に触れることもおすすめ。実際に現地を訪れることで、問題を身近に感じ、考えるきっかけになったり、教材だけでは得られない実践的な経験を通して学ぶことができる。
SDGsに関する書籍は数多く出版されているが、難しい内容のものだけでなく、写真集や子どもから大人まで楽しめる絵本など、わかりやすくまとめられたものも多い。SDGsについて難しく考えてしまう人は、まずは入門編の本から手に取ってみてはいかがだろう。
マイバックやマイボトルを持ち歩くことで、プラスチック製品の使用を削減し、ごみを減らすことができる。SDGs目標12「つくる責任、つかう責任」や目標14「海の豊かさを守ろう」の達成のために、マイバックやマイボトルを持参しよう。
古着を活用することは、新しい衣服をつくるために必要な資源を節約することや、廃棄物の削減にもつながる。日本でも、デザイン性のあるリペア商品やアップサイクルな商品、ファッショナブルな古着やヴィンテージショップなども増えている。おしゃれを楽しみながらSDGsにも貢献できるのは、一石二鳥だ。
SDGsでは、地球上の「誰一人取り残さない」が理念に掲げられている。誰かがないがしろにされ、誰かが苦しい思いをしている状態は、SDGsの目標達成にはつながらない。私たちの日常から、いじめや差別を見過ごさず、手を差し伸べ、ともに手を取り支え合っていくというアクションを起こすことが、やがて大きなインパクトにつながる。
ごみが減ると、焼却処分による環境への悪影響を軽減できる。さらに資源を有効的に繰り返し使うことで、限りある資源を減らさずに暮らし続けることができる。日頃から、ごみをルールどおりに分別して、積極的にリサイクルすることを習慣化しよう。再利用・リサイクルは、SDGs目標12や14のほか、目標13「気候変動に具体的な対策を」や目標15「陸の豊かさを守ろう」などとも関連している。
ちょっとしたお小遣い稼ぎに、不要になったものをフリマアプリを利用して売ってみよう。高校生(18歳未満)は自分で売ることはできないので、必ず親や身近な大人を通すこと。このアクションも持続可能な消費と生産に関するSDGs目標12や目標14に大きく貢献している。不要なモノをごみとして捨てることなく、必要な誰かに喜んで再利用してもらえる。それは、新しい製品をつくるための資源の節約にもつながっている。
「SDGs」と聞いて難しく考えるのではなく、まずは興味関心のある分野を見つけることから始めてみよう。行き詰まった時は、映画を見たり本を読んで、興味のある分野を探求するのもおすすめだ。自分の好きなことや興味のある分野と絡めながらSDGsについて学んでいくことが、より深い理解を得る手助けとなり、レポートの質を高めるだろう。
参考URL:
・TOSHIBA|誰でもわかるSDGs Vol.01
・外務省|SDGsとは?
・SDGs CONNECT|SDGsレポートの例文を紹介-テーマの選び方から書き方を徹底解説
・SDGs CONNECT|高校生でもできるSDGsレポートの書き方を徹底解説-高校生の取り組み事例5選も紹介
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