「ウエス」とは何?古着リサイクルと再資源化で改めて考えよう

ウエス、余った布切れ

Photo by Brian Patrick Tagalog on Unsplash

ウエスとは、油、汚れ、不純物などを拭きとる布。雑巾は使用後に洗って繰り返し使うが、ウエスは使い捨てる違いがある。そんなウエスの種類と古着リサイクルでどのように出るのか解説する。

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2023.09.21
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ウエスとは

「ウエス」とは、機械の油、汚れ、不純物などを拭きとるときに使う布のこと。英語で「廃棄物、ごみ」を意味する「Waste」が語源となって生まれた言葉だ。

「ウエス」と「雑巾」の違いは?

ウエスは、雑巾とほぼ同じ意味を持つ。ただし、雑巾は周囲を縫い付けて、掃除などで使った後は洗って繰り返し使う。それに対して、ウエスは使い捨てることが前提。周囲をきれいに縫うことはせず、切れ端のままで形や大きさが不揃いだ。使用後は、洗わずそのまま処分する。

ウエスの種類

バージンウエス(新品ウエス)

洋服をつくる際、布を裁断した切れ端などが生まれる。そのようなシーンで生まれたウエスは、汚れ、シミなどがない新品の生地でできている。これを「バージンウエス(新品ウエス)」と呼ぶ。

リサイクルウエス

「リサイクルウエス」とは、古着を回収して生まれたウエスのこと。すでに使用された布で、吸水性や給油性がいい。

布ウエス

「布ウエス」とは、名前のとおり、布でできたウエスのこと。布の種類によって、タオル生地のもの(タオルウエス)、メリヤス生地のもの(メリヤスウエス)などがある。

紙ウエス(ペーパーウエス)

「布ウエス」に対して、パルプや不織布*でできたウエスを「紙ウエス(ペーパーウエス)」という。布ウエスと比べて、毛羽立ちが少なく、水や油などの汚れをさっと吸収しやすい特徴がある。

*不織布とは、繊維を織ったり編んだりせずにつくった布のこと。

ウエスは古着リサイクルで大切

ウエスは、古着のリサイクルにおいて重要な存在だ。

ファストファッションの台頭によって、現代のファッション業界では「大量生産・大量消費」のサイクルができあがっている。アパレルメーカーは商品を安く大量に販売し、消費者はそれらをどんどん買うというサイクルだ。しかしその結果、消費者が手放す服も増えている。

環境省「SUSTAINABLE FASHION」によると、現在の日本では、1人が1年間に約18枚の服を購入し、12枚の服を手放しているという。着用しない服は25枚にもなる。また、手放した服の多くがごみに出されるだけで、リサイクルやリユースされるのは全体の34%にすぎない。(※1)

回収された34%の服は、海外輸出されるほか、ウエスとなって再資源化されているのだ。手放した服をごみとして処分するのではなく、再利用する方法のひとつが、ウエスなどの新しい資源として活用することなのだ。

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ウエスのつくり方・使い方

ウエスは、自宅で不要になったタオルや布を切ってつくれる。はさみなどで、使いやすい大きさにカットしておけば、掃除のときに使えるウエスができあがる。

できあがったウエスは、キッチン、リビング、トイレ、バスなどの掃除のときに使おう。とくにキッチンの油汚れなどは、使ってそのまま処分できるウエスが便利だ。

不要な服を買わないことが大切

不要になった服をリサイクル・リユースすることはもちろん大切だが、そもそも服やモノを買い過ぎないことも重要。季節ごと、新しいデザインがでるごとに、新しい服を購入しているのなら、その必要性についてあらためて考えてみよう。

決して「不要になったら処分すればいい」「ウエスとして使えばいい」わけではなく、処分した服が海外に輸出されている現実もある。

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だらこそ、そもそも必要以上のものを買わないことがポイント。そんな私たち消費者一人ひとりの購入スタイルや意識の変化が、「大量生産・大量消費」のスタイルから脱却して、モノを大切にする社会につながっていくにちがいない。

※掲載している情報は、2023年9月21日時点のものです。

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