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主要な農業機械メーカーは、これまで利用者が修理することを認めず、壊れた場合に修理センターに持ち込んで対応する慣習があった。だが、米コロラド州では、利用者が自分で修理に対応できるよう、マニュアルやソフトウェア等を提供するようにメーカー側に求める法律を制定した。
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アメリカ、コロラド州では、農業従事者が農業機械を自分で修理することを認める法律を制定した。2024年1月から施行される。
これまで、トラクターなどの農業機械が壊れた場合、主要なメーカーやディーラーは利用者が自ら修理することを認めず、利用者はメーカーやディーラーの修理センターに持ち込んで修理を依頼していた。だが修理代に加え、機械を修理センターまで持ち込む費用がかさみ、しかも修理期間は農作業を行えず、多くの農家に負担がかかっていた。
そこで今回の法律では、農業機械のメーカーやディーラーに、修理する際に必要なツール、ソフトウェア、部品、マニュアル等の提供を義務化。農家の「修理する権利」を認めた。
今回の農業機械に関する「修理する権利」を求める動きは、コロラド州のみならず、フロリダ州、テキサス州、ニュージャージー州など全米11州で行われている。
この法案を提案した議員のひとりは、「メーカーやディーラーが修理市場を独占しているのは、儲かるからにすぎない」と指摘している。
一方、メーカー側はこのような法律によって企業機密の漏洩につながりかねないと主張。利用者が勝手にソフトウェアに手を加えることで、排気ガスが多く排出されたり、利用者の安全性が脅かされたりする可能性もあると述べている。
アメリカでは「修理する権利」が広がりつつある。そのひとつのきっかけとなったのが、ジョー・バイデン大統領が「修理する権利」の支持を表明したことがある。
それ以降、マイクロソフトが「修理する権利」に対応を表明するなど、一部の業界などで少しずつこの動きが広がりつつある。
今回は農業機械をテーマにした修理する権利を求める動きだが、別の分野でも同様の動きが広がっていきそうだ。
※参考
Colorado Passes First Right-to-Repair Law for Farmers|New York City Food Policy Center
11 states consider 'right to repair' for farming equipment|abc news
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