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オランダ最大の発着数を誇るスキポール空港は、プライベートジェットの利用を禁止する考えだ。理由は、乗客1人あたりのCO2排出量が非常に多いから。そのほか、夜間の離着陸を制限することが計画され、周辺地域に暮らす住民の騒音に配慮する。
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オランダの空の玄関口である、アムステルダムのスキポール空港。国際線と国内線をあわせ、発着便数が多く、ヨーロッパでも指折りのハブ空港だ。そんなスキポール空港が、プライベートジェットの利用を禁止する方針を発表した。
その理由は、CO2排出量が多く、騒音問題も考慮したため。同空港は、乗客1人あたりに換算すると、プライベートジェットでは不釣り合いな量のCO2と騒音を発生していると指摘。より静かで、よりクリーンで、より良いシステムを構築するためと語っている。
ヨーロッパの非政府組織Transport & Environmentによると、プライベートジェットが排出する温室効果ガスは、民間旅客機の最大14倍、鉄道の50倍になるという。
またスキポール空港を飛び立つプライベートジェットの3~5割は、スペインのイビサ島、フランスのカンヌ、オーストリアのインスブルックなどの旅先に向かうが、いずれの行き先にも一般旅客機が就航している。そのため同空港では、プライベートジェットの代わりに民間旅客機の利用を促しているわけだ。
この計画は、遅くとも2025年から2026年には実施したい予定だ。
オランダ政府は2023年1月、「スキポール予備計画」を発表。国のCO2排出量削減のため、国際線のフライト数を制限する内容で、2024年冬から同年夏までで、フライト数を50万回から46万回まで削減することを提案している。
そのため、スキポール空港では、今回のプライベートジェット禁止の提案とあわせて、午前0時から午前5時までの離着陸(離陸は午前6時まで)についても禁止し、新しい滑走路の計画も破棄することを明言している。空港の声明によると、夜間飛行を制限すれば年間で1万フライトが減少するという。
同じヨーロッパ内で見ると、周辺の地域住民の騒音を考慮して、夜間のフライトを制限しているハブ空港は少なくない。例えば、ロンドン・ヒースロー空港、ドイツのフランクフルト空港などだ。
この方針に対して、オランダの大手航空会社であるKLMオランダ航空をはじめ、各航空会社が反発を示している。
だが、鉄道など他の交通手段があるなか、輸送量に対して排出されるCO2が多いのが、旅客機だ。騒音問題もあわせて、スキポール空港のような制限に踏み切ることも今後考えていく必要がありそうだ。
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