フランス政府が食品ロスの認証ラベル制度を開始 小売業者の取り組みを推進

フランス 食品廃棄物に対する新しい国家ラベル制度を導入

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フランス政府は食品ロスを削減するために、国家レベルでの食品ロス防止ラベルを新たに制定した。スーパーマーケットや卸業者、ケータリング業者などの小売業者が対象であり、コミットメントレベルによって1つ星から3つ星までの認証ラベルが設けられている。

今西香月

環境&美容系フリーライター

慶應義塾大学 環境情報学部卒。SUNY Solar Energy Basics修了。 カリフォルニア&NY在住10年、現地での最新のサステナブル情報にアンテナを張ってライター活動中

2023.04.20
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3段階で食品ロスの取り組みを評価

食品廃棄物の削減達成に向けた「国家ラベルの導入」

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フランスは、食品ロスを削減するため、国家レベルでの認証ラベル制度を新たに設定した。これは、2022年に施行したAGEC法(Anti-Waste and Circular Economy Law/循環型経済のための廃棄物防止法)の一環として、食品ロスを減らすために定められたものだ。

AGEC法では、食品流通分野では2025年までに、消費・加工・生産・外食分野では2030年までに、食品ロスを50%減らすという目標が掲げられている。

今回設けられた認証ラベルは、スーパーマーケットや卸業者、ケータリング業者などの小売業者が対象で、食品ロス削減に向けた取り組みについて評価。それぞれの食品関連小売業者の価値を高め、一般消費者に食品ロスの削減を保証することが目的だ。

食品廃棄物の削減達成に向けた「国家ラベルの導入」

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ラベルは、食品ロスの削減に向けて行われている取り組みのコミットメントに応じ、3つ星から1つ星まで3つのレベルが設けられている。

ラベルを取得するには、商業的な施策、食料品の供給と購入から、販売されていない製品のマーケティングと管理まで、サプライチェーンのすべての活動において要件を満たさなければならない。食品ロスを防ぐための寄付の内容なども含まれる。

現時点で、フランス・パリに本社を置き、グローバルスーパーマーケットチェーンを展開する「カルフール」が国内初となる3つ星を獲得。同様に「LECLERC SODIRENNES Saint Grégoire」も3つ星認証を受けている。

食品ロスの問題に国レベルで取り組む

フランスでは、毎年900万トン近くの食品が廃棄されている。それらを焼却処分する際に二酸化炭素が排出され、気候変動にも影響を及ぼす。また倫理的、経済的、社会的な観点からも、食品ロスの削減は喫緊の課題と言える。

今回のフランス政府による国レベルでのラベル導入は、最終的に消費者の主体的な選択を導き、スーパーマーケットや小売店など食品に関わるすべての団体へのコミットメントを高めることになるだろう。

日本を含めた先進国ではとくに食品ロスの問題が起きている。食品ロスを大幅に削減するためには、このような国レベルでの取り組みが必要になるのかもしれない。

※掲載している情報は、2023年4月20日時点のものです。

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