蘭企業「Avantium」が土に還るペットボトル開発 生分解の期間が1/500に

オランダに拠点を置く企業「Avantium」が、糖を原料にした植物性ペットボトルの開発に成功。カールスバーグ社などの大手企業が興味を示し、採用を考えているという。

小嶋正太郎

農家 / 編集者

元ELEMINIST副編集長。2021年7月に東京から瀬戸内海に浮かぶ因島へと拠点を移す。高齢化で運営困難になった八朔・安政柑農園を事業継承し、農家として活動中。

2020.07.01
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「Avantium」が糖を原料にしたペットボトルを開発

テーブルに並んだ植物性ペットボトル

オランダに拠点を置く企業「Avantium(アバンティウム)」が、石油燃料の大量消費抑制につながる植物性ペットボトルの開発に成功した。これはトウモロコシや小麦などから抽出した糖が原料で、ちゃんと土に還るようになっている。

捨てられたペットボトルは環境汚染の一因にもなっているし、その生分解の難しさが問題だ。500年以上もかかるともいわれていて、土に還る可能性はほぼゼロ。便利だとしても、地球にやさしくない製品でもある。

しかし「Avantium」が保有する技術「YXY」を使用すれば、植物のでんぷんを分解し、抽出した糖で、通常のペットボトルとほぼ同じ性能の代替品を製造可能だ。生分解にかかる時間は、わずか1年だという。

研究者が掴んだ試験管

研究者の仕事の様子

プロトタイプ開発を終えて、現在はカールスバーグ社などの大手企業が興味を示しているとのこと。

また、「Avantium」は食料廃棄物からペットボトルを製造することも視野に入れている。石油燃料の大量消費と食料廃棄問題を一気に解決する可能性のある技術には、より一層注目が集まるだろう。

参照元/Avantium
https://www.avantium.com/

文/小嶋正太郎、編集/ELEMINIST編集部

※掲載している情報は、2020年7月1日時点のものです。

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